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ゴブリン魂  作者: チャー丸
第2章 キッド’s side story
230/534

88話





2013年 3月26日 火曜日


AM11:30


あの、ショッピングモールでユッティに過去改変がバレてしまってから3日が経った。


そう、ユッティが電話で、うちに遊びに来るって言った日から3日!


つまり、今日これから、ユッティがこの駅に着く所だ。


あの日から頭痛が来た回数は25回を超えた。


何をしているかわからないが、夜に集中して頭痛が来る。


そしてその頭痛が始まる前に電話が来て、「今から2時間〜3時間くらいの間頭痛来るから!来たらメールか電話してね」と必ず断りの電話が来る!


そしてそれからは頭痛の連鎖だ


痛みも様々だが、倒れる程は未だに無い


頭痛の酷さで言うとジャイのバイクの時が再絶頂だ!


鈴木さんとのXdayもかなり痛かった。


今日どうやらそのユッティがやっていた事がなんだかわかるらしい。


そして色々オレとジャイも、ユッティの事で、裏に手を回したり、必要な物を特注で発注したり動いていた3日間だった!


「キッド久しぶりー。ずいぶん思ってたより田舎だね。ジャイも久しぶり!」


『待ってたぜ!頭痛の原因ユッティ。』


「ジャイ聞いた?酷ーいよ!キッド酷い事言った!」


「ははは。まぁ、何やってるかユッティ言わなかったから、しょうがないんじゃないか?ガキの使いの24時で、キッドの頭痛のボタンをユッティが持ってるようなもんだろ?初めはオレも心配してたけど、3分おきに頭抱えるキッドの姿まさにアウトーって感じで医者として笑っちゃいけないけど笑っちゃったよ。」


「それだけ私も頑張ってたもん。」


『いったい何をだよ。』


「まだダメー!ジャイ!なんだっけこれグランなんとか?後ろでいいよね?」


「いい加減2人共覚えろよな。マセラティのグランカブリオだ!結構高いんだぞ!」


「高いのはわかるよ!だってこの駅の雰囲気にこの車だけが浮いてるもん!」


『ユッティその車な、うちの家族みんなグラン号って呼んでるからそれでいいよ!』


「ほらっ!乗ったよモングラン!ジャイ!無限の彼方へ早く!」


「いくら高いって言っても宇宙まではいけねーよ!オレの車は栗か?」


『相変わらずユッティテンション高けー!ジャイが半分困ってるし!』


「キッドさ、ユッティってさ響よりテンション高くないか?とりあえず2人共出発するからな!立つなよ後ろで。捕まるのオレだから!」


『気持ちいいな!昼は最高だ!ユッティは響よりは空気読めるから付き合いやすいぜ!』


「誰々?響って?」


『オレのバスケ友達!光、響、シオンヌ、そして、オレとジャイでよくバスケしたり、マラソンしたり、こないだは登山したな。』


「ふーん。今度会ってみたいな。」


『時間があれば、いつでも呼べるよ。』


車は歩くと30分くらいかかる距離をアッという間に3人を家まで運んでくれた。


「ここがキッドの家かぁ?」


『まあボロいよな!ボロいっていうより、古いよな。』


「いや、いいと思うよ、なんか古民家チックじゃない?」


『そんなシャレオツな家じゃないよ!』


「お邪魔します!」


『ただいまーって、ハルねぇもいないのか?じゃあ誰もいないな!母ちゃんはパートだしな。』


「美由紀さんただいまー。」


車を止めてた、ジャイが、遅れて入って来た。


『ジャイ誰もいないぜ!母ちゃんパートで、ハルねぇもいないみたいだ!もしかしたら寝てるかわかんないけど。』


「私男の子の部屋に行くの初めて!」


『何?緊張してんの?』


「ちょびっと!でも2人っきりじゃないから、別にそうでもないかな?」


「オレ邪魔か?」


『いやいやいやいや、いてくれ!ジャイ。』


「そうか?」


「今日はそんなつもりで来たんじゃないから!見せたい物があって来たからジャイも居て!」


「わかった!」


そして3人で、オレの部屋に来た。


「意外と綺麗だねキッド!」


『さてユッティ!オレの頭痛を30回近く、痛ませた原因を聞こうか?』


「もう聞いちゃう?それ?しょうがないなぁ、、、。」


ユッティが丸テーブルの前に座り、机にリュックを置く、


オレは勉強机の椅子に、


ジャイはオレのベッドに腰掛け、


ユッティの行動を見ているそんな状態だ!


そしてユッティがリュックのチャックを開けて、リュックをひっくり返した!


【バサバサバサバサー。】


『なんだこれ?手紙か?』


「手紙の前に、キッドの作戦を聞いたじゃない?そして、私なりに考えたの!でこれが私の作戦!ユッティスペシャル!」


オレとジャイはその作戦の紙を見てみた!


『ジャイどうだと思う?』


「かなり完璧だと思うが、ユッティ!オレらは、この計画をオレ、キッド、ユッティ、もう1人で、やろうとしてた!それがユッティの計画だと、後2人追加されるのか?」


「そうだね!そうなるかな?」


「キッドがバレちゃいけないのは後1人とわかって言ってるのか?」


「それもね、すっごい考えてね!キッドはこれからの過去改変、表舞台に出ない!これが私が出した最良の案だけどどう?」


『オレは家で寝てろと?』


「そうじゃないよ!キッドはそうだなー言うなら隠れた現場監督みたいな感じかな?これから過去改変に関わる人に接触しない!今まで2人だから、しょうがなく接触せざるを得なかった訳でしょ?その役割!私がやってあげる!後は見えない所で指示をジャイと私にしてくれれば、過去改変する人に会わない訳だから絶対キッドのスキルの本の数が減る事無いじゃん!」


『すげー!マジユッティ凄くね?でもどうして、、、。』


「私は未来の知らないみんなを救いたい訳じゃなくて、キッドを救いたくて来たんだよ。キッドの力になりたくて来たの!かわいそう過ぎるよ!ただ、女の子を好きになっただけで、2人ともあんななるなんて、私は違うって、証明してあげるんだ!」


『でも、オレは、、、。』


「大丈夫わかってる!私なんか好きじゃないって!それでもいい!キッドの報われないかわいそうな人生に私が勝手に同情したと今は思って。恋人になりに来たんじゃないよ。パートナーになりに来たの!だから、ジャイ、キッドこれからはよろしくお願いします。」


『最高だな!ユッティ!おまえみたいないい奴オレなんかにマジで勿体なさすぎる!でもマジで嬉しい!自らオレの為に動いてくれる様な2人が、オレの仲間になってくれて、ユッティこれからこちらこそよろしく!』


「ユッティオレもよろしくな!オレはキッドに救われた人間の1人だ!こいつは必ずユッティおまえも救ってくれて、楽しい未来に導いてくれる!オレとキッドは今はユッティを死なせる訳にいかないって気持ちで、頑張ってる!セシルさんの件を無事終わらせて、一緒に4年頑張ろう!」


「私を救う作戦に私が参加するって変だよね。ははは。」


『ユッティ!それで、詳しく話してくれ!ユッティスペシャルの作戦!』


「じゃあ話すね!もう1人に接触しようとしてたよね!協力者として!」


『ああ、ユッティの母ちゃんのすみれさんだろ?』


「そう!もう、その接触にキッドは無し!」


『マジか?それでどうやってあの作戦の結末に持っていける?他に増えた新しい2人はどうするんだ?その2人も接触無しか?』


「それで、ジャジャーンこれを使います!」


『手紙か?オレも前にセシルさんに書いたら頭痛が来たぞ!』


「その手紙の内容が、私とキッドの作戦の結末に辿り着けない内容の手紙を書いたから、頭痛がしたんだよ!きっと。だから、私は考えたの神様になって、手紙を送るの!それはジャイにも、キッドにも届いた感じに来たって事にするの!」


『それで?』


オレも医者のジャイですら、興味深い話に一言一句引き込まれる様に聞いている!


「神様から、ジャイ、お母さん、新しい協力者ともう1人の協力者に、手紙が来た事にして、みんな手紙に沿って動いてもらう!お父さんだけは知らない感じにして、手紙を利用して協力する感じかな?でこの3日書いて来た手紙の種類がこれ!で頭痛が来て、未来に影響があるみたいで真っ二つに破いた手紙がこっち!」


「これが頭痛の原因だったのか?」


「今日決めよ!私のお母さんを協力者として引き入れるか、お母さんもお父さんと一緒におんなじ風にするか?」


「お父さんと同じって何も伝えないで計画を進行するって事か?キッドはどう思う?」


『うーん。』


少し、セシルさんが異世界で話していた事を思い出していた。


そして、2人の前でオレが口火を切る


『オレの予想だと、別に3人でもユッティを助けるっていう、過去改変は成功すると思うけど、すみれさんに、教えない場合、多分すみれさんは、昔の世界線の2の世界線同様、離婚してしまうと思う!

まぁユッティがトラウマの原因で、セシルさんが異世界に来るから、離婚は止める必要はないと考えていたのが初めだけど、お母さんをこちら側に引き入れる事により、離婚を阻止したまま、ユッティを救った方がセシルさんも、嬉しいかなって思って、だから、お母さんも協力者として、引き入れると考えていたんだ!だって、その間ユッティお母さんに会えないだろ?帰ってみたら、離婚してて、お母さんいなかったら嫌じゃね?』


「嫌だね。それは確かに。」


「でもオレとキッドが1番悩んでいたのが、お母さんをどうやって信じさせるかなんだよ。」


「それは私がなんとかする!それももちろん考えたよ!だってお母さんも協力して貰うつもりだって、あのショッピングモールでスキルの本が光った後キッドが言ってたから、だから私の作戦の場合、私に未来から手紙をもう10通近く貰って、ことごとく当たった事にして、お母さんにも手紙を送る!そしてお母さんが私に接触してくる!そして、何時何分に神様から手紙を貰った、ジャイが神様の手紙通り家に来るって設定にして、更に信憑性を増やし、その通り、来てもらい切札の携帯を見せる!ジャイの手紙に一緒に送られて来た未来からの手紙に入ってて、ジャイもこの携帯をみて手紙を信じました的な感じで!」


『よし!それで行こう!残り2人の協力者はオレが考える!やるぞみんな!必ずユッティ一家全員救ってやる!

セシルさんから頼まれたユッティの命も、すみれさんの離婚も、ユッティから頼まれた未来のお父さんのトラウマ解消と、笑える家族団欒の時!まとめてやってやるからな!』


それから5時間、


便箋に書いては破り、頭痛が来ては破り、下書きが終わったのは、3時半過ぎだった!


そこから、オレの使ってなかったPCと母ちゃんのプリンターをドッキング!


ジャイがパソコンで、本書を始めて終わったのは5時過ぎになっていた。


『何通になった?』


「15通!」


「なかなか頭使ったな!1人1人設定が違うからな!」


「やったね!手が痛いよ。腱鞘炎腱鞘炎!揉んでキッド!」


『お疲れ様!このうち、ユッティ宛が9通か?』


「そうだね私宛のお母さんを信じさせる手紙が9通!ジャイ宛が1通、お母さん宛が1通、新しい協力者の人が1通ずつ、で全てが終わった後に大切な人に1通だよ!」


『んっ?それじゃ14通じゃね?』


「いいんだよ!気にしない後1通は内緒!別に歴史が変わる内容じゃないから忘れて14通だと思って、、。キッドちょっと揉み方痛いよ!」



『おっ!わりい!そうか?変なユッティだな!でもこれはな、ユッティ!オレの過去改変の革命だぞ!人を手紙で動かすって言う!凄い1歩前進だ!これを信じてくれれば、この先この新しいユッティが言った協力者は必ず手紙で動いてくれる!これほど心強い事はない!』


「でしょ!」


【ガラガラガラガラ】


「ただいまーみんなー。」


母ちゃんが帰って来た。


…今日もいつも通りだな!


『おかえりー母ちゃん!』


2階の自分の部屋から大声で答えた


「ちょっと?どさくさ紛れでどこ揉んでんの?キッド!」


『はっ?何が?』


「知らないの二の腕って、胸と同じ柔らかさなんだって知ってるでしょ?」


胸を押さえオレから距離を置きユッティがこっちをにらんでいる!


『いやいやいやいや、だって腕痛いから!揉んでくれって、、。』


「あの時は振った癖に油断も隙もないんだから」


『ジャイのいる前でそんな事言うなよ、、、。断る方だって辛いんだから!』


「私の事振った癖に!」


『ジャイ、この人心の傷に釘打ってくるよ!』


「夫婦喧嘩は犬も食わないって言うだろ?」


『夫婦じゃねーし!』


「冗談はさておき、もうすこししたら私帰らないと、最近夜遊びが多いから、家じゃ大人しい女の子だからね私!」


『はっ?誰が?ユッティが?どこが?』


「そう言う事言うんだ!キッドのお母さんに、私より鈴木さんが好きって言って振ったのに、部屋で胸を揉まれたって言ってやるんだから!」


『いやいやいやいやいや!どうも申し訳ありませんでした。ユッティ様!』


「わかればいい!」


「ははははは。」


ジャイとユッティが笑っている!


…笑えねー!


…歩く時限爆弾だ!


…人間凶器だな!しかもオレにだけ?


…早く帰って貰おう何が起こるかわからない。


そう思った時だった!


「ユッティ!キッドのお母さんの美由紀さんが、作った唐揚げ絶品だからさ、ユッティも食べていきなよ!」


…マジか?


…人間凶器移動爆弾娘と、


…ジャイの発言で、すぐ変化する女盤!範馬勇次郎、


…鈴木さん推しのハルねぇ


…そして4角関係のジャイと飯か?


…どんな食卓になるんだよ!


『ユッティどうする?』


「じゃあ食べていこうかなぁ?」


…たった今末恐ろしいコラボが決まっちまった!


…神様何事もありませんように!


さてどうなってしまうのか?


キッドは最後の晩餐から生きてかえれるのか?


続くー!


『そのナレーターはだれだよ!』


「オレだ!」


『ジャイかよ!普段出さない声でオレの後ろからナレーションすんな!』


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