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ゴブリン魂  作者: チャー丸
第2章 キッド’s side story
205/534

63話(3/20挿し絵追加)


カーテン、ソファーが書類が燃えてる!


結構側にジャイがいる!


『大丈夫だまだボヤだみんな水だ!オイ!ジャイ!馬鹿か?おまえ死ぬぞ寝てんじゃねー!!うわっ!煙やべー!みんな吸うなよ。窓開けろ!ジャイ!』


「んーっ。ん。」


『ダメだ起きやしねー!!』


「タカ水!」


『コップの水じゃ火は消えないだろ!!風呂から桶でもなんでも持ってこい!響は窓開けだ急げ!』


言ったそばから光と、シオンヌが風呂から水をくんで持って来た!


「うりゃー!」


【バッシャン】


『響!窓開けたか?』


「燃えてるカーテン以外のとこは開けた!」


『響ゴミ箱でいい!その中にそこの台所から水だ!』


「えいっ!」


【バッシャン】


「タカ、水!これっ!」


『シオンヌと、光のおかげで、もう消えたから大丈夫だ響!でもその水はくれ!』


…馬鹿やろう!


…仲間になるんだろ?


…なんだこれ寝タバコか?


…酒飲みすぎて、寝タバコで火事で死ぬとかアホだろ?


『ジャイ!起きろ!』


【バッシャン】

挿絵(By みてみん)

「何しやがる!冷めてー!えっ?ん?おまえ誰だ?うっ気持ちわりー!うぇー。」


『響のゴミ箱が2回も役に立ったな!』


「気持ちわりー。で誰だおまえ!なんでここにいる?ってかなんだこの部屋水浸しじゃないか?」


『ジャイおまえが呼んだんじゃないか?』


「ジャイ?って事はおまえがキッドか?えっー?今何才だ?」


『小学6年だ!』


「向こうじゃ、、、。」


『その話は、、、。』


「ああ、そうか、そうだったな。頭痛っー。昨日どれくらい飲んだか記憶が無い。」


『目の前にあるビンやカンやら見てみたらわかるだろ?ジャイおまえついさっきまでまた飲んでたろ?寝タバコで死ぬとこだったぞ!酒くせーし。』


「今は意識ははっきりしてるが、頭が割れそうなのと、気持ちが悪い。うぇー。」


『またかよ。みんなみとけよ、ダメ人間の姿を。』


「そんな事は無い!これでも医療の最前線にいたんだ。ダメ人間になったのはつい最近だっ。うぇー。」


シオンヌが背中をさすっていた。


「で、来て貰ってなんだが、どうするつもりだ?」


『ジャイおまえを拉致する事にした。オレの家で生活して貰う!で、毎朝6時からジョギングから始めようか?』


「無理だ運動なんて、大学以来やってない!」


『楽しいな!ジャイ!みんなも一緒に走ってくれるってよ』


えっ?って顔でみんなが見てた。


まあそうだろう!


これを日本語でムチャ振りと言う!


「いやタカ無理だから!マジ朝は無理だから!」


『いやいや、これはジャイの酒立ちもあるが、最近、ちょっと太って来て、3on3の時にオレと光の動きについてこれなくなってるやつがいてさ。そいつも一緒にダイエットさせてやろうと言う1石2鳥ならぬ2人3鳥作戦なのだよ!はっはっは。』


「やつってオレか、、、?」


そうだよと言わんばかりにみんな響を見ていた。


「響!どうせ、1人じゃダイエットとかしないのだろう?いい機会じゃないか?痩せたら告白される可能性も増えるぞ!」


「朝が苦手なんだよ!でも痩せたいとは思うような気がしなくもない!」


「なんだ、君モテたいのか?」


ゴミ箱を愛くるしそうに抱くその姿のジャイは誰がどう見ても医者には見えなくまるで、浮浪者そのままだ。


「ここにいるみんなばかりキスチュッチュッして、、、、。」


「何を言う、、KY響!わた、、私はそんな、、事してない!き、きっ、、木戸と一緒にしないでくれ!」


「君!響って言うのか?じゃあ一緒に頑張ったら、オレのセフレ1人わけてやろうか?」


『ぶぶっー。おい!ジャイ小学6年になんて事言うんだよ!まだみんな手を繋ぐのも一苦労なんだぞ!』


「手なんかはな、男と女がな裸になって、特に女がな下になってるときに両手を握ると、支配してる感じが最高なんだよな!」


【ドサッ!】


『おいシオンヌ大丈夫か?』


シオンヌが頭から湯気を出して直立不動のまま倒れた!


みんなも酒飲んだわけじゃないのに顔が真っ赤だ。


『ジャイ!みんなからかうなよ!みんなウブな年頃なんだから!』


「そうか?じゃあセフレいらないんだな。」


「ジャイ。その女の人は何才だ?」


『響!聞いてんじゃねーよ!』


「まあ年上だが、35だ。」


「ジャイ!無理だ!お母さんと同い年だ。お母さんの友達、タカのお母さんとキスするようなもんだろ?全力で無理だ。」


『確かに、母ちゃんと響がキスするとこはオレも見たくねーわ!』


「そうか、、。じゃあ欲しくなったら言ってこい!」


「ファーストキスはやっぱり好きな人とするよ。」


シオンヌが目を覚ました。


「想像したら頭がクラクラした。」


『じゃあもうやめとけ。急ぐ必要はない!』


「なんだおまえら面白いな。ガキは嫌いなはずなんだが、おまえらは個性派大集合だな!」


『だろ?自己紹介がまだだったな!』


『光に、響!そして詩音だ!オレはシオンヌと呼んでいる』


「みんなよろしく!ジャイロって呼ばれてる!神取 誠だ!なんと呼んでも構わない!女と酒が大好きな29才だ。」


みんなと握手した。


『ジャイこれから、うちに行く予定だけど、大丈夫か?』


「無理だな、、、。頭が痛い!フラフラして、歩くと倒れるくらい飲んだから。そこに車椅子があるだろ?酒が抜けるまでそれを使え!とりあえず行く前に1杯いいか?」


『ダメだ!燃えた物見てみろ。完全にやめろとは言わないけど1日1本までだ』


「本気か、死んじゃうかもしれないぞ!」


『アホだな!死なない為にやるんだろ!とりあえず荷物適当でいいのか?』


ジャイが大事そうに燃えた書類を持ち上げた


「マジか?この書類も燃えたのか、、、。いい機会なのかもな!悪い適当な服と、携帯用医療セットだけでいい!腐っても女好きでもオレは医師だ!それは必要だ!みんな迷惑かけるな!じゃあ行こう!」


みんなが部屋を雑巾で拭き終わり、荷物を持ち、中扉を出て行った。


ジャイが1人自分の部屋を見つめていた。


「書類と一緒にこんな部屋全て燃えればよかったのに。」


『ジャイなんか言ったか?』


「なんでもない!キッド酔いが醒めるまで押して行ってくれ。吐く時の為にビニール袋忘れんな!」


『大丈夫だ!もう持った!』


そして、オレら鈴木さんが抜けて4人になった魔族一家に、新しいメンバーこれまた強烈な個性持ちジャイが加わった。


明日から。竹刀を持って、ボクシング選手みたいに、小突き回しながらマラソンをする日が来るのか?


今はまだ予定の話だ。



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