49話
『おっ!鈴木さんにシオンヌやっぱ教室にいたか。』
「どうした木戸息を切らして、彼女に会いに走って来ました的なやつなら、廊下でやってくれ、私は放課後に向けて精神集中が忙しいんだ。」
『シオンヌ。アホな事言ってるな!大変なんだ!今光と、響と下駄箱を張ってたんだ。』
「だから、それは放課後だから下駄箱は来なかったのだろう?」
『シオンヌそれが来たんだ!』
「なんだって?どういう事だ。」
シオンヌがカバンの中を確認していた。
「私のはまだここにあるぞ。」
「詩音さん。多分タイミング悪く違う子が光君の下駄箱にチョコを入れたって事じゃないかな?どう?木戸君。」
『シオンヌ!鈴木さんの言う通りだ!まずい!あいつ鈍感だから、そのチョコの相手を2年間チョコくれてた相手と勘違いしてる!』
「バカな!」
周りがみている。今日は詩音さんの周りは騒がしいなみたいな視線が痛い。
「木戸君階段から光君と、響君来るよ。隠れて。」
2組の教室の壁に張り付きやり過ごした。
「木戸君。今、光君の顔見た?」
『あー!下駄箱から、あんな顔だ。ずっと嬉しそうに笑ってる!』
「今までの2年間のチョコは私だ!間違いない!光君が財布から出した紙は私が書いた紙だ!」
『誰もシオンヌを疑ってないって、たまたまタイミング悪く、被っただけだって。ただ、光が告白しちまうと取り返しがつかない気がする!』
「5時間目の休み時間と、6時間目の合同体育とその後のホームルームの後から光君が、告白するまでのわずかな時間しか無いな!頭が痛い!校庭でチョコ渡しながら好きっていうのも命がけな私がどこで渡しながら言うチャンスがある?」
『わかんねーけど!常にもっとけよ!いつチャンスが来るかわかんないから!』
【キンコンカンコーン】
5時間目のチャイムがなる。
「詩音さんとりあえず教室にもどるね。」
「今日はずっと一緒にいてくれてありがとう鈴木さん。」
『お互い最善を尽くそうぜ!そんなやつと光がキスする姿なんか見たく無いだろ?』
「そうだな。その通りだ。」
『後な!合同体育、バスケみたいだから、今回マジリベンジだから、そこだけは同盟解消な!勝ち抜きだと思うから当たったら今回はガチで勝ちに行くから覚えとけよ!』
「おもしろい!球技大会のメンバーで組んでおく!手は抜かないぞ!」
『上等だ!やべー。先生来た。』
オレは、ほふく前進で後ろからこっそり廊下に戻り
自分のクラスに、ほふく前進で入り席に戻った。
そして、
5時間目が終わり、休み時間に体操服に着替え、みんなで廊下に出た。
ちょうど2組も、着替え終わりシオンヌが出て来た。
これでいつもの5人組が揃った。
『シオンヌお山の大将でいれるのは今日までだ。』
「ははは。木戸こないだの球技大会も同じ様な事言ってなかったか?」
『こないだは、作戦をたてる参謀が間違っていた。』
「木戸君球技大会の作戦って木戸君がたてて失敗したって言ってなかった?」
「そうだよ。オレ作戦なんかたてて無いよ。」
『いんだよ!体育ってのは頭でやるんじゃねー!感覚で、やるもんなんだ!』
「逃げた。」
「責任回避に、話のすり替えだな!」
「タカ!実力で負けたって言えばいんじゃねーの?」
『馬鹿か!響!だから、今日は勝つんだよ!この泣かなそうなシオンヌを負かせて泣かさせてやる!』
「私は体育で負けたくらいでは泣かないが?」
『さてどうかな?遊びで公園でバスケしかしてないオレらに負けてシオンヌおまえは泣くのだ!』
「タカどんだけ張り切ってんの?でも詩音さんもし当たったら正々堂々やろうね。実はオレも負けた時悔しかったからさ。」
光が詩音さんに手をだした。
「光君、、、もちろん、、、、い、、いい試合をしよう。」
シオンヌが手を握った。
握った手を離した後、手を見ながら、私久しぶりに手握った!みたいな表情で鈴木さんをみていた。
オレは光の肩に手を回す!
『いいぞ!ナイスな先制パンチだった!光のその攻撃が後で試合中にジワジワ効いてくるはずだ。』
「タカいったい何言ってるの?」
相変わらず光はさっぱりわかってない様だった
「木戸!相変わらず卑怯な男だな。コートにさえ入ってしまえば、敵にしか見えないから問題ない!」
『見てろよ!記録より記憶に残る試合にしてやっからな!』
「木戸上等だ!球技大会同様Cコートになった方が勝ち抜いて待ってる事にしよう!」
『OKだ。』
うちの体育の3on3は毎回勝ち抜き戦で行われる。
野球で言う表と裏があり、
自分らの攻撃の時、1点とったとする!
この1点は3ポイントシュートでも1点にしかならない。
で相手の攻撃に変わり相手が入れれば入れ替わり延長戦になり、入れなければそこで負けて、負けた方はコートを移動し、次の試合を待つ。
そんなスタイルだ。
体育館についた。
『よし!光!響!やっぞ!』
「オー!」