32話
『今日も終わったな。光!16時半公園集合でどうだ?』
「いいよ。」
『じゃあ現地でな。1人で来いよ。』
「わかってる。」
響と、鈴木さんが、オレの机で合流する。
『なんで毎回オレの机が集合場所?』
「ここ落ちつくんだよな。」
「響君が真っ先に木戸君達の所に行くからだと思うよ。」
『よしっ!4人で初めて帰るか?』
「おー!」
「ちょっと待って、教室の入り口からこっち見てる、、、。」
…シオンヌ。やっぱり来たか。
『シオンヌ早く入れよ!』
ズカズカオレの側まで寄って来た。
「木戸、おまえにシオンヌと呼ばれる、筋合いは無い。呼んでいいのは、、、光君、、、だけだ。」
「オレもそう呼んでいいの?」
「構わない、、、光君、、、あなたが呼びたいなら。」
「シオンヌ。」
「響!なぜそこでおまえが私の名前を呼ぶ?おまえにも言ってない!なかなかの空気読めないやつだなおまえは。」
「オレは詩音さんがいいから詩音さんでいいかな?」
「はいっ、、、いいです。」
『とりあえず今日は5人か?賑やかだな。みんなで途中まで帰ろうぜ。』
廊下に出た所で、やつがいた。
…寺島、、、。
何か言いたそうにこっちを見ていた。
…公園まで来い!
…公園で待っててやる!
目はあったが、何も喋らなかった。
下駄箱で、光以外のみんなから、今日は犯人がわかっていて動かないのか?
色々言われたが、動かないと答えた。
…みんなそれなりに心配してくれてんのかな?
…でも鈴木さんを好きなもん同士なら、オレとあいつがいれば充分だ。
…これ以上心配かけないように、今日中にかたをつけよう!
校門を出た所から少し行った所が光の家だった。
「じゃあ、オレの家ここだから。」
『また明日な。』
「うん。」
光と別れそこから、鈴木さんと、シオンヌは左側へ、オレと響は右へ各自、自分の家を目指し帰っていく。
『鈴木さん。また明日。』
「また明日。明日は平和な日が来ればいいね。」
『大丈夫だよ。明日は平和だ。きっと。それよりお母さん大丈夫?』
「うん。怒られると思うけど、頑張ってみる」
『なんかあったら家に電話して。』
「わかった。またね。」
鈴木さんとシオンヌと別れて、響と2人になった。
そして5分後たわいのない、日常話をして、響とも別れた。
まだ15:40!公園で光と待ち合わせまで50分。
オレは家に戻り、未来から着て来た洋服を母ちゃんの裁縫道具を使い、丈、袖を自分で縫った。
『よし、出来た。まだでかいけどいけるな。ウェストはベルトでいける!ジャンバーは縫ったけどいらねーや!熱くて無理だな!』
下に降りて来て、鏡を見た。
『ダボダボでB系みたいだな。』
でもこの服で行きたかったから手を3回も刺しても縫った。
この服の頃負け無しだったから、
自分がキッドと呼ばれていたことの験担ぎみたいな物だ。
家のリビングでハイキックを出してみた。
…大丈夫だ。体は小学生とはいえ、感覚は昔のままだ。
…バスケも高校のままの感覚だったからな、感覚とかはそのまま16のままだなやっぱり。
…ってかなんか特技があって、バスケとかいいな。格闘技でもいいや。その才能を開花させるように4年やり直したら、、、、。
…ダメだ!2個も3個も望みすぎちゃいけない!
…ジュンと、ケンスケ、がメインだ。その次に救って欲しい人のトラウマで、その次にオレの人生だ。
…多くは望んじゃいけない!そんな上手い話なんかないんだ!絶対。
『さて行くか。』
1対1では連戦連勝だった頃の服を着て、公園に向かった。