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ゴブリン魂  作者: チャー丸
第2章 キッド’s side story
172/534

30話(3/13挿し絵追加)


音楽室に入った。


そりゃ黒板に書かれた2人が、先生に呼ばれた訳だからみんなの視線は相変わらずだ。


しかし、先生に見られ質問されても、動じない鈴木さんと、そんな大した事無い黒板の落書きより、酷い未来を体験してるオレの2人だから、生徒が見てきた所で大してダメージは無い


鈴木さんとオレの場合の1番の問題はオレと付き合ってる事、キスした事を鈴木さんが否定しなかった事による、鈴木さんのお母さんへの報告、これの方が大問題らしい。


オレと鈴木さんは、そのまま、普通に授業を受け、給食になり、昼休みになった。


光とオレの所に響がいつも通り合流してきた。


いつもと違う所は、その3人がオレの席に集まってる場所に鈴木さんが合流して来た事くらいだ。


オレと鈴木さん自体は周りの目が気にしてないが、光と響の方が逆に気にしている感じだった。


『光、響どうだった?なんか犯人進展の情報無かったか?』


「だめだね。これだけの事を3クラスの黒板に書けば誰か見てる人がいてもおかしくないんだけど。」


「こんな事して、何がしたいの?一体?私達が付き合って、迷惑なんてかけてないはずなのに。」


「いや、鈴木さん。もし、タカが、違う女の子と付き合ったとするでしょ。その人が、タカとキスしてる所を偶然にも、鈴木さんが見つけたとします。さてどんな感情になる?」


「確かにそれはいい気はしないけど。ていう事は光君。誰かが木戸君を好きって事?」


「いやいや、そう考えるのは早いね。だとしたら、タカの靴じゃなくて、鈴木さんの靴を隠すでしょ。普通。ねぇタカ。」


『光!光もだいたい目星つけてるんだろ?あいつじゃないかと思ってたんだな?』


「多分だけどね。証拠はないけど。」


『オレの姉ちゃんも同じ事言ってた。嫉妬や妬みから来るやつじゃないか?って。恋のもつれ、不倫の恨みとかは感情が抑えられなくなって、殺人に発展する事があるから気をつけなよって。』


「っていうか?木戸君、光君も犯人がわかってるの?」


オレと光が目を見合わせる。


『いやいやいや、鈴木さん気付いてるよね?まさか、なぁ光』


「そうだよ。鈴木さん。その人は鈴木さんに嫉妬してるんじゃなくて、タカに嫉妬してるんだと思う。鈴木さん。わかった?」


「私を誰か好きな人がいるの?」


『鈴木さん。勉強は100点でも、恋愛は赤点だな。』


「わかった!」


響がいきなり話に割って入って来た。


「こないだラビ達のうさぎ小屋掃除してた時に見た委員長と一緒にいたやつだろ?寺、、、寺なんだっけ?」


「3組の寺島君?」


「そうだ!それっ!それだ!」


『響おまえちゃんとわかってるのかよ?』


「でも聞いて、私何も、ただの学級委員同士で、たまにしか話した事無いよ。それ以外だとほとんど会話しないし。」


「鈴木さん。タカを好きになったのって最近?」


「1年以上前。」


「凄いね鈴木さん。はっきり言っちゃった。まあいいや、その時、タカって、鈴木さんがタカの事好きなの知ってた?」


『いや知らねー。ましてやオレと鈴木さんの場合接点が無いからなおさらじゃね?』


「ほら、鈴木さん。好きになる方って好きになってるだけで、恋してる相手の方は意外と気が付いて貰えてないんだよ。多分。」


『さすが、参謀だな。』


「もっと褒めてもいいよ。」


「光君凄いね。私って本当に無知なんだと思う。恋愛も詳しいの?」


「オレの場合、恋愛漫画結構読んだよね。鈴木さん程、恋愛1直線みたいな人はあまり出てこなかった気がするけど。」


「でも、寺島君が、本当に私の事を好きなんてあるのかな?そもそも私あまり他の人とすら話しないから地味な方だったし、しかも寺島君と話した時はそんな事するような人にはみえなかったけど、、、。」


『みんなマジよく聞けよ!』


オレは真剣に話した。


「昔オレの知り合いで、バイク乗ってヤンチャしてた奴がいたんだ。そいつにも彼女がいたんだ!その彼女がさらわれて、さらわれた先で女は6人くらいの男に暴行されていたんだ。

そのさらった主犯格のやつは言った、これで腹を斬れば女は見逃すと、

そいつは明るいやつで、みんなから好かれ慕われいるようなやつで、自分で自殺するような奴じゃない奴だった。でもそいつは腹を斬ったんだ。彼女の為に。恋愛、恋、友情もそうだけど大切な人の為に発揮する力って半端ない力が出るんだ。いつもじゃ考えられない事が出来る。でも逆に本気で好きな人が予想外の人間とキスしてるのを見てしまった時、や他恋愛の裏切りなどの悲しさ、虚しさ、憎悪として負の力も好きなら好きな分だけ、半端ないとおもう。だから、鈴木さんオレは誰だってこうなる可能性はあると思うし、みんなそんな表面じゃわからないと思う。」


「木戸君。やっぱり凄いね。確かにそう思う。私が木戸君と違う人がキスしてるのを見ても、やっぱり落ち込むし、こんな事はしないとは思うけど、今木戸君の話を聞くと、やった人の気持ちが少しわかるような気がするよ。」


そんな、話を4人で話していると、

あまり話をした事ない人間から話をされた。


「なぁ。木戸って君か?ちょっといいか?」

挿絵(By みてみん)

『誰?』


「タカ!2組の詩音さん。女子バスケやってるめっちゃ上手い人。」


『あーそうなの?なんかあった?』


「木戸、昨日靴無くなったって噂聞いたんだけど、本当か?」


「私が焼却炉の側のゴミ捨て場で見つけたの。」


「あなたが今噂の鈴木さん?じゃあ

ちょうどいい。一緒に聞いてくれ、今日黒板に書いてあったのは誰だかわからないけど、昨日、5時間目と6時間目の間に焼却炉の側で青いビニール袋持ってゴミ袋をどかしてる人がいたんだ。」


「タカ!そいつだ!」


『ひょっとしてこのビニール袋か?』


オレは捨てる予定だったビニール袋を机に置いた。


「木戸。それだ。間違いないと思う。3組の学級委員のやつだ。」


「タカ!出たね。証拠が、優しい詩音さんのおかげで。」


「そんな、、、光君、、、。優しいなんて、、、。」


なんだこの態度の変わり様は?


頭がおかしいのか?


「鈴木さん。少し話があるのだがいいかな?」


「何?」


「男どもに聞かれたくない、、、。ちょっとこっちに来てくれないか?」


そう言うと、詩音が鈴木さんを連れて教室の隅でなんか話している。


「詩音さん。オレが嫌いなのかな?いつも話しかけるとたまに、下向いて無視されるんだよね。今日も変だったし、、、。なんだろっ?」


…人の事はよくわかるのにうちの参謀は、、、。


…恋愛漫画たくさんみてたんじゃないのかよ?


…あんなのオレでも気付くわ!


「光、多分嫌な事でもしたんだろ?」


…ど天然!響!


…おもしれーやつらだなやっぱり!


『響!違うんだよ!光とオレらとの違いはな明るさが足りないんだよ。』


「おー!なんかそれっぽい!」


『詩音って、女子バスケやってんだろ?』


「うんうん。」


2人が興味深く聞いている。


『あいつもかなり男っぽい性格をしているはずだ!口調でわかるだろ?』


「うんうん。」


『オレと響は運動系だけど、光は頭脳系っぽいから、もっと明るく行けば仲良く話してくれるって!』


「どうやるの?」


『そうだな!まずピースサインを目の側で作ってありったけの笑顔で、シオンヌおっはよーって言えば大丈夫だ。これで間違いない!』


「こう。」


光が目元でピースしてる。


…クックック、、。ダメだ、まだ笑っちゃ、こらえないと、、、、。


『もうちょっと笑顔がぎこちない気がする。最高の笑顔で。』


鈴木さんと詩音が話を終え、こっちを向いた。


『おいっ!光来るぞ!』


「本当にやるの?キャラが違う気がするんだけど。」


『いいか!おまえだけ避けられてるの嫌だろ?』


「嫌だ!」


「おまたせ、詩音さんが話があるんだって。」


『ちょっと待て、その前に光が詩音に話があるようだ!』


何何みたいに、2人で見ていた。


光が立ち上がった。


「シオンヌ!おっはよー。えへっ。」


「光君、、、えっ、、、えっ?、、、ヒャーー。」


詩音が動揺してクラスに帰って行ってしまった。


「ちょっとタカあれ余計酷くなってない?」


『大丈夫だ。問題ない。シオンヌは必ずまた来る。』


「ちょっと木戸君こっちに来て。」


鈴木さんに引っ張られた。


「詩音さん、光君が好きらしいの知ってる?」


『あー!。雰囲気だけど。』


「じゃあなんであんな事、、。」


『いいじゃんか、別に、詩音は今日光にとびっきりの笑顔でシオンヌと呼ばれた記憶が残るんだ。嬉しくね?』


「そういうもんなのかな?」


『そういえばシオンヌなんだって?』


「キスってどんな感じか聞かれた。鈴木さんみんなと友達なら私も混ぜて欲しいんだけどって言ったから、自分で言った方がいいよって言ったら光君が変な事言うから逃げてっちゃった。光君の前だけ緊張して別人みたいになるみたい。」


『大丈夫だ。シオンヌはまた必ず来る。』


【キンコンカンコーン】


授業のチャイムがなり、5時間目が始まったが、


5時間目は先生の都合で自習になった。



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