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ゴブリン魂  作者: チャー丸
第2章 キッド’s side story
166/534

24話

【キンコンカンコーン】


1時間目の授業が終わった。


響が走って窓際のオレらの席までやって来た。


「どこから探すか?」


「そうだね?誰かの入れ間違いの線で、玄関の下駄箱の違う人のとこに入ったりしてないかな?誰かから、恨みを買った覚えがないなら誰か間違えて違うロッカーに入れちゃったなんてありそうじゃない?」


『さすが、光!そこから行くか?』


「タカ、光!休み時間10分しか無いから、早く行かなきゃだぜ!」


『よし!行こう!』


響を先頭に教室を走って廊下に出た。


「木戸君!」


廊下に出た所で鈴木さんに呼び止められた。


『鈴木さん。』


「委員長?なんかようかオレら時間無いけど!」


『光!響!先行っててくれ、すぐ行く!』


「わかった早く来いよ!」


響と光が走って行った。


『どうした?鈴木さん?』


「木戸君、さっき2人との話が聞こえて、上履き、、。」


『あー。朝登校したら無かった。誰かが間違えて持って行ったか、隠されたかわかんねー。』


「わかった。私の方でも探してみるね」


『おぅ!よろしく!』


「木戸君!おぅ?」


『だって、響と光と話してるんだから無理だよ!』


「まっいっか?じゃあなんかわかったら教えるね。」


『頼むわー!じゃあ光と響が待ってるから鈴木さんまた後で。』


「うん。頑張ってね。」


オレは響と光が先に行ってる学校の下駄箱に向かった。


『わりー!オレの事なのに。』


「上履き名前書いてあるの?」


『あー!後ろからみてバッチリ書いてある!ってか母ちゃんが書いた!』


「なんだよ。あまったれタカだな。」


『ちげーよ!もう書いてあったんだよ!そんなことよりどうだった?』


「ダメだ無いっぽいね!」


『ったくなんなんだよ!全く!スリッで3on3したら勝ち抜けできねーじゃないか!』


「大事なのそこかい!」


『いや、まあ違うんだけど!それも大事だろ!おれらにとって。』


「響と、タカは体育しか、輝けない、かわいそうな2人だからね。」


「何を言ういつも平均ばかりのミスター平均男!」


「オレは勉強はそこそこだし、体育もそこそこ出来るからいいの!」


『ははは。とりあえず戻ろう!2時間目が始まる!次また2人共頼むわ!』


「全然だよ!意外と楽しいし!」


「そうだな!でもどうせなら、見つけてやりたいな!」


『1人だったら、ムカついてばっかだったかもしんない!2人がいてよかったよ!じゃあ教室までダッシュ!』


「なんだ!タカ負けねーぞ!」


「スリッパのタカなんて、目じゃないね。」


オレらは2時間目の授業に戻り、その後も休み時間の度に3人で靴を探した!


結局上履きが見つからないまま放課後のホームルームの時間になった。


先生の話が終わりそうになり、後は号令をかけ終わりかなって時に、


鈴木さんが立ち上がり、教壇の前まで歩いて行く。


「先生!みんなに話があるんですが少しいいですか?」


「なんだ、鈴木。いいぞ。」


先生が教壇から離れ、窓際に歩いて、鈴木さんの様子を見ている!


「皆さん聞いてください!今日木戸君の上履きが朝来たら無くなっていたそうです。本人が非常に困ってます。」


みんながオレの足の方を見ている。


…鈴木さん別にいいのに!


「タカ!鈴木さんって、あんな事、教壇に立って言う人だっけ?」


『あー!めっちゃいいやつなんだ!』


「そうなの?そんな事無関心な人だと思ってた。」


鈴木さんがみんなに語り続けた。


「もし、知ってる人がいたら、学級委員の私か、先生か、木戸君に、一言教えてあげてください。よろしくお願いします。」


鈴木さんが、話が終わり席についた。


すごいねー。とか、流石学級委員だね。しっかりしてるよねーって声が周りから聞こえて来る。


「木戸!それは本当か?」


『本当です。休み時間中探したけど無かった。』


「知ってる人いたら先生まで、来るように。木戸も誰か今日間違えて履いてる人もいるかもしれないから出て来たら、先生に言うように。以上だ。光!号令。」


こうして、とりあえず授業は終わった。

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