15話
体育こそ、オレの晴れ舞台!
…やべー楽しい!
…バスケ最高だ!
勝ち抜き3on3ひたすら勝ち抜き、10回勝ち抜き交代した。
『ぶはぁー!マジ疲れたな!』
「タカ前より確実に上手くなってない?」
「いやホントだよ!マジきついから!ちょっと痩せちゃうだろ!」
『響は少し痩せた方がいい!』
「いんだよ、そんなデブじゃないんだから、ちょっとふっくらしてるくらいだから!しかもオレまだ動けるし!タカ程じゃないけど、まだ光と、タカの動きについていけるし。だからいんだよ!」
『まぁそれならいっか。オレら3人で組んだら体育は無敵だな!』
鈴木さんを見たら、鈴木さんもこっちを見ていた。
…うわっ!目合った!
…目が合ったからどうしたよ!
…何オレ少女漫画みたいに、なってんだ!
…高校に行ってキス以上の事もしてんだぞ!
…あんなメガネ。メガネ、、、。
…やばい!メガネの鈴木さんが気になって、しょうがない!
「タカー。」
響が、肩に手を回して来た。
『なんだよ。』
…こいつなんか気がついたのか?
「誰見てんのかなー?」
…やっぱりか!めんどくせー!。
…どう切り抜ける?
『はぁ?なんのこと?』
「今委員長の方見てたろ?」
…これしか無い!
『いや最近、目が悪くなって来てさ、委員長メガネだろ?しかもずっとかけてんじゃん!大変かな?って思ってさ。見てたメガネを』
…これはいけたろ!
「委員長家帰ってもずっと勉強してるらしいよ。」
「らしいよな。大変らしいぜ、色々。あまり、友達いなそうだもんな。いつも1人だし。」
『そうなのか?あまり気にしたことなかったから、全然知らなかった。』
「そりゃ、そうだろ、正反対の2人だから!接点がある方が逆にビックリするし!」
…うまくごまかしたな。ラッキー!
【ピピー!!】
先生の笛がなる。
「はい!次Cグループは誰だ?木戸達じゃないか?」
『はぁい!』
3人で立ち上がった。
「木戸ー!おまえは普通の教科が悪いから体育でいいとこ見せないとな!」
『先生もうやってるよ!これ以上は無理。』
『おーい!光。今日の目的は響の1kg減量な!』
「いいねー。タカその案乗った!」
「本気かよ。動けるとはいっても結構もう辛いんだぞ!」
『オレらが光輝くのは体育しかねーんだから!動くぞ。』
「ちょっと、その中にオレいれないでくれる?オレは2人程頭悪く無いから!」
『「言うねーー!!」』
オレらはコートに入って、また10連覇を目指し、青春の汗を流した。
5回勝ち抜きをした次の試合だった。
なんとなく、鈴木さんに視線を泳がせた瞬間だった!
「タカーー!」
『えっ?』
【バシッ!】
『痛っーー。』
『うわっ鼻血、、。』
「タカやばいめっちゃ鼻血出てる。」
『めっちゃ痛い!』
「木戸、大丈夫か?」
先生が寄ってきた。
『ちょっと、痛いかも。』
「わかった少し、休んでろ、鈴木ー!」
「はい。」
「鈴木は今日体育見学だよな?こいつ上向かせて、寝かせといて、顔とはいえ、脳の側だからな、気持ち悪いとか言ったらすぐ教えるように!」
「わかりました。」
「木戸珍しいな、体育で怪我なんて。」
『はははは。』
「響、光!木戸の変わりに、誰か入れるか?」
「先生!タカの変わりなんているわけない!オレら2人で充分だ!」
「わかったそのまま、2人で続行な。」
「タカおまえの死は無駄にしないからな。」
『響!おまえが投げたボールだろ?』
「間違いない!!」
2人がコートに戻って行った。
体育館の端に寝かされた。
「木戸君大丈夫?もうティッシュがないよ。これハンカチ使って。」
『いいのか悪い、、。』
鈴木さんを見てたら
鈴木さんの側に来れてしまった。
ファーストコンタクトだな。
…それにしても、響が言った、おまえの死は無駄にしないって懐かしいな。
…まだ数日の話だけどなんか、異世界なんて本当にあったのかと平和で思う。
「木戸君どうかしたの?」
『いやーちょっと昔の事思い出してた。いい仲間がたくさんいた頃の。』
「木戸君ってそんな友達たくさんいたっけ?」
『そうか、そうだよな。いないわ。いない!よく知ってるな。あまり話した事ないのに。』
「、、、、、、、、、、、。」
…やべーなんかまずいこと言ったか?
響と、光が、試合に負けて帰って来た。
「タカいないと無理だよ。」
「だよなー!タカが委員長ばかり見てるから鼻血出すんだよ。」
…バカだわ!
…こいつ!
…なんで、それを今ここで言うかな。
…小学生ってなんでこんなデリカシーが無いんだ?
鈴木さんを見たら、
やかんのマイミにそっくりになってた。
『見てない。』
「またー!さっき委員長のメガネが気になるって言ってたじゃんかー!」
鈴木さんが立ち上がった。
「もう、光君と響君いるから、、、、私はいらないよね、、、。」
そう言うとどっか行ってしまった。
『アホ!』
「えっ?オレ?でもあんなの別にタイプじゃないって前言ってたじゃんかーだから、別にどっか行っても関係ないじゃん?」
『一応見てて貰った訳だし、あの態度はねーよ。』
「なんかタカが大人っぽい事言ってる。」
「そうかな。なんか酷い事言ったかな?後で謝っとこ。」
…オレはデリカシーの無い人間にはならないようにしよう。
…空気の読める人間に。
手にはハンカチが残った。
【キンコンカンコーン】
「タカ授業が終わるよ。起き上がれる?」
光に肩を支えられ、響に鈴木さんのハンカチを渡され片手で、鼻にハンカチを当てて起き上がった。
…鈴木さんのハンカチだ!
…いい匂いだな。
「先生!タカの鼻血が止まりません。」
『いやいや、これは違うから。』
「そんな酷かったのか、響、光、保健室に連れて行きなさい」
『いや、いや、ちょっとハンカチで鼻押さえただけだから、、。』
「タカ!ごめんな、そんな強く投げたつもりなかったんだけど、20分も鼻血止まらないなんて、、ごめん!」
『いやだから、大丈夫だから、』
「光、そっち肩。」
「響、OKだよ。」
『ちょっとおまえら、聞いてる、、、?もういいや。じゃ好きに連れてってくれ。』
…言えねぇ。
…鈴木さんのハンカチに興奮したなんて。
…行こう。保健室に。
…それが最善だ。
…ちょうどいい。たくさん動いたから1時間寝るか。
オレは保健室に運ばれ、今日から弁護士になる為に頑張る予定だったのに、
3時間目を保健室で寝て過ごすと言う結果になった。