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ゴブリン魂  作者: チャー丸
第2章 キッド’s side story
150/534

8話(3/6挿し絵追加)


2012年、11月5日。14時




『ぶはっ。』

挿絵(By みてみん)

「おい木戸!授業中寝るとは廊下に立ってろ!」


オレは周りを見渡した。


「こいつ、リュックサック背負って寝てやんの馬鹿でー。」


…オレ4年前のオレに戻ったのか?


…そうなのか?違うと思ってた!


…16のオレがドラえもんのタイムマシーンみたいに、4年前の秋葉原に行くのとばかり思ってた!


…リュックはあるんだな?


「木戸!聞こえているのか?廊下だ、廊下!」


オレは立ち上がった、その視線からみた教室は懐かしく、目線も低くなっていた!


「こいつ服もダボダボだぜ!ばっかじゃねー!」


オレはズボンを目一杯ベルトで締め、

裾まくり、袖をまくりリュックサックを、背負ったまま、廊下に出て、そのまま廊下に立つ事は無く、学校を出た。


…2015年9月29日!大丈夫だ!覚えてる!とりあえず近くの公園でも行こう。


オレは学校の側の公園に向かい公園のベンチに座り、リュックサックを開けてみた。


…財布、異世界の本、携帯、携帯?携帯もあんのかよ!リュックの中のもんはあるんだな。


…異世界の手紙は?


異世界の本を開いたが手紙と、時系列を書いた紙は消えていた。


…無いのかよ!覚えといてよかったぜ


…早く帰っててとりあえずノートに書かないとヤバイ!今は誰とも話したくねー!急いで帰らないと!


オレは懐かしい帰り道を年号を呪文のように唱えながら帰った。


『ただいまー!』


…いねーか。母ちゃん仕事か?


オレは部屋に戻った。


…あー懐かしいな。中学まではこの部屋だったもんな。


オレは中学まで、この部屋で育ち、中学の悪友と共に千葉の高校に行くのに、上京した。


…とりあえず、書くか!


覚えといたあの記憶を、書いた。


…書けた!完璧じゃね?ヤバイ小学生のオレ完璧じゃん!


…これで一安心だな。


ちょっと気になった事があるので、全部調べてみる事にした。


まずは財布の免許証!


…どれどれ?んっ?無い!免許証が無い、やはり過去だから消えたのか?


平成24年以降の硬貨!


…んー!無いな。無い!ってか元々入っていたかがわからない!札は普通に入ったまんまだな。

結構入れといて良かった。


ここまで調べてみたが、未来にいた情報は財布、スキルの本からは全て消えていた。ツタヤのカードなど2012年以降に作られた物も消えていた。


…なんだ誰だ?刑事の名刺?


…あー!あのジュンが運ばれた病院で時に来た刑事の名刺か?


…あの刑事安達っていうのか?


…なんで、未来の物が消えてる状態で、携帯と名刺だけがあるんだ?


電源を入れてみたが、電源は入らない。


…なんだなんか意味があるのか?


…携帯は電源が入らないからOKって的なニュアンスなのか?


…名刺は未来になっても変わらない名刺なのかな?さっぱりわかんねー!


…とりあえず本も、携帯も見つかったらヤバイな。財布もこんなに入ってたら母ちゃんがビックリするな!


オレはスキルの本、ほか大事なもの、来て来た服も色々机に引き出しに放り込み、鍵をかけ、床に落ちてた野球ボールを拾い、ベッドで横になりながら天井にボールを投げながら、色々考えていた。


…オレはこのまま同じように、地元の中学に行き、千葉の高校に入り、優子が痛ぶられる前で腹を斬るレールを歩かなきゃいけないんだろうか?


…確かに願った未来は自分のトラウマを除去する願いじゃないけど、自力で4年の間に自分を変え未来を変えるのは有りなんだろうか?


…わかんねー!変えるって、どうしたらいい!


部屋でめちゃくちゃ色々考えていた!


【ガラガラガラガラ】


「ちょっと貴光!!いるの?」


…その名前で呼ばれるのも久しぶりだな。異世界もキッド、人間界も、キッド、悪友もキッド、優子は木戸君だったからな。


『あー!いるよー!』


「あんた学校さぼって帰ったでしょ。お母さんパート抜けて、学校に呼び出されたんだからね。ちょっと降りて来て。」


『あー!。』


「どうしたの?」


『具合悪かった。』


「なんか変な服きて、旅に出るみたいだったって先生言ってたけど。」


『あー!なんだろ?よく。わかんね?母ちゃんそんなんで、パート抜けてきたのかよ?』


「母ちゃんって、、。貴光。それに口も悪いし、何かあったの?」


…やべーこのころはまだ、普通だったか?それにお母さんって呼んでたっけ。


『口は悪くても、心は綺麗だから、みんなお母さんの事、かーちゃんって呼ぶみたいだからオレも母ちゃんでいい?』


…いまさら、お母さんなんて呼べねーよ!


「なんか今日の貴光変ね?まあお母さんは別にそれで構わないけど。ちょうどパート切り上げて帰って来たんだから家の片付けでも手伝って。」


『あいよー!』


「やっぱりなんか変ね。思春期みたいな、反抗期みたいなもんかしら。私1人で、育てた育て方が、悪かったのかしら。」


『そんな事ないよ!いつか恩返しするから、大丈夫。』


「あら、そう。まぁいいわ。お風呂洗って来て頂戴。」


『わかった。』


…だいぶこの頃のオレと今のオレじゃ、違うんだな。


…気をつけないとな。色々と。


オレは風呂掃除に向かった。


風呂掃除しながら色々考えていた。


…オレ母ちゃんに迷惑ばっかりかけてたな。


…中学になって財布から金抜いたこともあったな。


…育ててくれることが当たり前、ガミガミうるせーとどれだけ思ったか。


…異世界に行き、人の死とかに対面すると、人は死ぬんだなと実感する!オレも腹を切ったしな。


…あのまま死んでいたらどれだけ、親不孝かわからないな!


…父ちゃんが死んで大変でも再婚する気配もなく、オレらの事を真っ先に考えて1人で育てて貰って、そんなオレはオレの勝手で、腹を1回斬り、マイミと1回死のうとした。最高に親不孝な息子だな。


…どうせなら、ジュンに教わった人の為の精神で、母ちゃんに楽させてやりたいな。


…どうしたらいいかな?、、。



【ガラガラガラガラ】


「ごめんくださーい。木戸君いますか?」


…んっ。誰だ?





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