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ゴブリン魂  作者: チャー丸
第2章 キッド’s side story
149/534

7話(2/28 3/2挿し絵追加)





2016年11月4日金曜日AM6:00




異世界を終え、人間界のビジネスホテルに帰って来た。


『セシルさん!』


「おー!これで、更に現実みが増しましたね。」


オレの起きた手に異世界の本を抱えていた。


『やっぱり夢じゃねーんだ!オレのやるべき事はこれなんだ。』


「キッドさん。お願いしますね。」


『セシルさん。早く着替えて自分の過去の予定を書かないと。』


「そうですね。頑張ります。」


着替えて、ロビーでみんなを待ち、降りて来たみんなに、本を見せた。


みんな本をみると希望に輝く目をしていた。


起きたみんなで、木更津のビジネスホテルを後にして、


レンタカーの銃弾アルファードに乗り、木更津から、秋葉原に向かった。


アルファードの中でみんなはルーズリーフに自分の予定を書いていた。


書き終わった人から、


オレの暗記が始まる。


どんな状態で過去に行けるかは説明を受けていないから、


1人1人の行動を暗記するしかなかった。


普段使わない脳がオーバーヒートするまで30分はかからなかった。アクアラインを通る頃には、下を向き一生懸命覚え過ぎでグロッキーでフラフラになっていた。


それでも、シートを倒しながら上を向きながら口に出して、覚えた。


まるで歴史の年号の、


未来版歴史の勉強だ。


歴史の方が年だけだから楽な気がする


こっちは何年何月何日何時何分にどこみたいな感じだから、


もう呪文のように唱えるしかなかった。


そして10時前には秋葉についた。


3時間覚えてやっとセシルさんと、レイ、ケンスケの分3人まで覚えた!


3人とはいえ、ケンスケとレイは同じだから、実質は2人だ。


実際に、ケンスケは今いない。


駅で初めて会うカズキとガッチリ握手をし、


リン、ミズー、回復補助魔法3人組とも、挨拶を交わした。


ミズーが寄って来た。


「初めましてだね。キッド!これ、悪いんだけど調べて欲しい事があるんだ!」


そう言うとミズーが、手紙を差し出して来た。

挿絵(By みてみん)

『過去の自分にか?』


「あんたキッドに!みんなに言わないで欲しいんだけど私記憶が無いヶ所があるの!生きていくのに、絶対必要な記憶が無いの!詳しくは手紙に書いてあるから過去に着いたら見て私を助けて。」


『わかった!でもなミズー!必ず持っていける保証は無いぞ!』


「その時はその時!諦める。なんの手がかりすらないから、お願いもし、過去に行って手紙があれば読んで私を助けて。」


『わかったやってみる!』


そして先にマックに移動したみんなを追ってオレはミズーと一緒にマックに移動した。


着いた先は食事場所ではなく勉強会場だ。


生徒はオレ1人!


スパルタ先生が

マイミ、レイ、セシルさん、ユイ、カナ、ミズー、カズキ、リン、補助魔法3人組の11人の先生状態。


まぁこれはVIP待遇と言えるのか?。


とはいえ、付きっきりで教えてくれているのは、マイミ、レイ、セシルさんの3人だ。


後の8人は隣の席で異世界の同窓会状態で色んな話に花を咲かせていた。


「あいつさぁ、アホだからさ、毎回ファイアーつって、氷の魔法出すんだぜ!バカだろう?あはは。」


「でもキッドってやる事が顔に似合ってて面白いよね!」

挿絵(By みてみん)

ソファー側に隣同士に座るカズキとジュース片手に持つリンの話にみんなが大笑いしている。


…いいな楽しそうで、、。


「キッド!ちゃんと聞いているのか?私の未来はお前にかかっているんだぞ!」


『レイ。やってるだろ?』



「なぁ、キッド!終わったかぁ?こっちは食べ終わっちゃったぞ!」


『やってるよカズキ!一生懸命やってる!レイ先生!頑張ろう!』


「あぁ。でも頑張るのはキッド、お前だけどな。」


『ふぇー。』


詰め込んだ!脳みそにみんなの情報を。


情報はみんなの命そのものだ。


食事でいうなら3キロ分は食べてる状態だ!


この状態でまだ中に押し込まなきゃいけないという。


でも確実に覚えないといけない。みんなの情報を。


オレは2時間マックで何も食べる暇も無くひたすら暗記した。


とりあえず簡単に最低限だけ書いたみんなの時系列だけは覚えた。


1番初めは2013年5月6日。これがセシルさんだ。


大丈夫だ!家の場所も覚えた!


みんなが異世界に来る日も覚えた。


カナの電話番号!


ユイの電話番号!


レイの電話番号!


セシルさんの電話番号!


レイがショッピングモールに行く日。

2015年 9月29 南館2階の階段!


大丈夫だ!恐る事はない!

まっすぐ進もう!


『よし!もう大丈夫だ。行こうみんな。』


長居したマックを出て、秋葉原のまた駅の改札付近まで戻って来た。


『キッド、ここから過去にいくの?』


『おう。なんかダメか?』


『目立たない?』


『大丈夫だろ。ただ本開くだけだし。みんな手紙持って来たやついるか?』


みんなが1人ずつ、渡して行く、

持って来たのはユイ、カナ、ミズー、セシルさん、の4人だけだった。


ミズーにいたっては、オレ宛に個人的に受け取った1通だ。


みんなは3人と思っているが実際は4人となる。


「これどうするの?」


『スキルの本に挟んでおく!消える可能性も充分あるし、どうなるかわからない!だから、みんなの事を覚えたんだ!一応みんなの時系列書いた紙も挟んでおこう!過去に行ってそのまま挟まっていたら、ラッキーだろ。手紙は過去でなかったらオレのせいじゃないからな恨むなよ。』


『キッドどうやれば過去に行けるの?』


『青神様の話だとやり直したい過去を1つ願い、何年戻るか頭に願いながら本を開くとその願いに沿った過去が、始まるらしい。』


「キッドなんの願いか決まってるのか?」


『もちろんだ!みんなの全員の過去を救うってみんなで異世界をクリアする未来だろ!』


…みんなすまない!


…オレの今の願いだと必ず、、、。


…その場合、背負ってこう一生、墓までオレが何を考えて本を開いたか、誰にも言えない。オレの心を。


…その中で救えるだけ全力で頑張ろう。



「キッド、ボーっとしてどうした?そんなんで私の赤ちゃんとケンスケを救えるのか?」


『大丈夫だ!オレにまかせとけ!』


「そうか!」


レイが大きく息を吸い、

大声で叫んだ!


「キッド!!お前にここにいるみんなの未来託したぞ!!」


周り100人近くの知らない人がこっちを何事かと見ていた。


『レイ恥ずかしいだろ。秋葉原だぞここ。』


「私とここにいるみんなのありったけの思いの代表だ。持っていけ。」


『おう!わかった。ありがたく受け取っておく!』


「なんとなくだが、青魔族のみんなを率いてジュンがやっていた、感覚が少しわかった気がする!」


『レイちゃん。じゃあ、あの時みんなでやったのやる?』


『マジか?マイミ。ここ秋葉だぞ!』


1人1人が手を前に出す


「ホントにやるの?」


カナが手を出す。


「みんな好きだねぇ。まぁユイも嫌いじゃないけどね。ちょっと恥ずかしいけど。」


ユイが手を伸ばす。


「私こういうの嫌いだったんだよね。前は。変な仲間が多いから洗脳されたかな?」


ミズーも恥ずかしがりながら手を出した。


「皆さん人間界でも異世界のまんまですね。」


3人組も揃って手を出した。


手が中心に沿ってピザみたいになって来た。


「キッドさん。よろしくお願いします。」


セシルさんも手を伸ばす


「必ずジュンを連れて来なさいよ!」


リンも伸ばした。


「キッド、みんな病気だな、完全にジュンに毒されてやがる!でも居心地いんだよな、このメンバーって、必ず繋げよ!また一緒にグロックに戦いを挑もうぜ!」


カズキの手も伸びた。


手の形のピザが3/4出来上がった。


「キッド、このメンバーはいいな。私が今1番悲しい事はなんだと思う?」


『なんだ?レイ』


「もし救われた未来があれば、私が一緒にこのみんなと仲良く冒険した、記憶が新しい未来では無くなる事だ。

何かを得るなら何かを手放さないとって言うじゃないか。もし、キッドが救ってくれたら、このみんなといた楽しい記憶より、絶対負けない幸せな未来にする。」


レイが両手で手を出した。


ピザが後2人で完成する。


『キッド、、。もし、ジュン君が死なない未来を歩めたら、私は必ずジュン君と結婚して、ジュン君の為に生きる。』


マイミの手が伸びた。


…こいつら病気だな。


…ほんと、馬鹿につける薬はねぇ。


…みんなジュンが台風の目になってみんなを巻き込みながらかき回して行った結果だな。


みんながオレを見てた。


…フッフッフ。全く馬鹿過ぎて見てて笑いしかおきねーぜ全く!


『ったく!恥ずかしい野郎達だなお前らは。もう病気だ!病気!』


「キッドだってこういう男臭い事嫌いじゃないくせに。」


『オレはこういうのキャラじゃねーんだよ。ここは異世界じゃねー秋葉だぞ。みんな知らない人がたくさん歩いてんだぞ!1回しか言わないからな。』


息を吸った。


『必ず点と点を結んでみんなが幸せになる未来をつなぐから待ってろ!』


ピザの手は上に上がり勝手に全員分に分割された。


『みんな恥ずかしいんだよ!』


「キッドもジュンもケンスケもそんなみんなが好きなくせに!」


『アホ!うっせー!でもみんなありがとう行って来る!4年か?その頃何やってたかな。ははは。』


「みんなキッドにかかってる。どんな風に転んでもみんなの為に頑張った結果なら恨まないから、過去を楽しんで。」


『サンキューなみんな!じゃあ開くぞ!』


オレは自分の変えたい過去を念じて

4年を、念じて本を開いた。

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