17.1話(挿し絵タイトル3/25追加)
木曜日 AM 2:00
ついに異世界も今日で9日目を迎えた。
今日は、神様に聞きたい内容は決まっていた。
今日も赤く大きい月が昇る
…昨日よりは大分小さくなってるのかな?
昨日の月はグロックとその仲間のプレイヤーを容赦無く人間界に送り帰した次の日の月だった。
異世界を楽しんでいた者もいただろう。
トラウマが解消する自分の為に狩っていた者もいただろう。
そんな異世界に残りたい人を強制的に殺した訳だから、遺恨から、月が変化するのは容易く想像が出来た。
それに、一昨日はカズキにも恨まれていた訳だし。
月の大きさはオレの周りで起こる周りの感情変化により変化してるようだ。
周りの人間に及ぼすストレスや負の念、逆に、感謝や、楽しいという感情それにより顕著に変化する。
それを考えるとこれから、プレイヤーを狩って行くと、どれだけ、月が変化するのか、不安になった。
それは体が光る事により、襲われる事を懸念している訳ではない。
今のオレには強い仲間がたくさんいる。
それに光を消すスキルもある。
そう簡単に死なない状態までの信頼を今の仲間と築いた!
だからそこの心配、それは大丈夫だ。
だが、いかに敵に襲われなくても負の念の蓄積で光が増えて6つ光ってしまった場合、
仲間の助けとは関係なく、異世界を終了しなければ、いけない。
そして、オレは100万倍辛い死後の世界が確定してしまう。
その死後の世界は100万倍辛いのが、痛みだけとは限らない。
そんな死後の世界は毎日、大好きな人を殺し続ける世界なのかもしれないし、
大好きな人に殺され続ける世界かもしれないし、
考えると気持ちが悪くなるような未来だというのは間違いない。
…普通に異世界を終わらせないと。
『ワッ!』
『なんだ!マイか。ビックリさせんなよ!』
『ジュン君!今凄い怖い顔してたよ。昨日置いて帰ったせいかな?』
『違うよ!あのさ、この先星6になったら、今より100万倍辛い死後の世界ってさ、どんだけ辛いのかな?って思って、果てしなく孤独で、エンドレスで苦痛な日々で、希望が持てないような死後の世界なんて、絶対行きたくないなって赤い月みて思ってたんだ。』
『100万倍は想像出来ないよね。私もグロックに殺された時に痛くて痛くて、目が覚めた時に泣いたよ。こんな痛いんだって。』
『行けるなら希望がある死後の世界に行きたいもんだな。』
『そうだね。私もそう思う。』
““““2人共、よく来たな。何にも用事がなければ、このまま異世界に送るがよいか?””””
真っ赤な月が今日も問いかける。
今日は聞きたい事があった。
『あのスキルの本の事を少し教えて貰えないでしょうか?』
““““ジュン達が持って行った本でよいのか?””””
『全部は無理ですか?』
““““欲張りはいかん。何も答える気も無くなるではないか。””””
『すいません。答えられる範囲で、構いません。』
““““ジュンおまえが、聞いた情報はだいたいあっている!
異世界を終わらせるのにはスキルが必要不可欠、やはり、その増大な力故に、何かを、犠牲にして、力を得る。おまえの選んだスキルは、、、。””””
、、、、、。
““““以上だ。理解できたか。使うタイミングを間違えない事だ。””””
『わかりました。』
““““マイミの方は何かあるか?””””
『私はいつまでジュン君と一緒にいれますか?』
““““、、、、、、、、、。全く異世界と関係ないではないか。まぁ答えてやっても構わないが、教えたら別れるまでカウントダウンになるが、、、。””””
マイが悩んでいた。
『やっぱりやめときます。どんな未来も楽しみたいですから。』
““““では、ジュン、マイミよ、””””
『ちょっと待ってください。友達の事で、聞きたい事があります!』
““““なんだ、ジュン!欲張りはだめだと、言ったではないか。でも質問次第では昨日は質問してないから、答えてやろう。””””
『青魔族の知り合いが、卒業すると、何か願い事を叶えられると聞きました。それは、人を殺して欲しいという願いも聞くんですか?』
““““人間界の人間を生殺与奪する権利はない!ただ、死ぬべき人間が生きたり、生きたりしてる人間が死ぬ方法はなくは無い!それは、また青魔族の卒業とはまるっきり関係が無い話だ。以上だ。よいか?
では、ジュン、マイミよ。わかったなら
2人共今日の月の色と大きさを忘れるでないぞ。ゆけ、異世界の改心の旅へ””””
今日も地面が黒いブラックホールに飲み込まれいつも通り、異世界落ちて行った。
これから、異世界9日目の旅が始まる!