16.6話
「ここかな?」
セシルさんがお店から少し離れた場所に、車を止めた。
とりあえずギルはそのお店で働いているという事で、外に呼び出す事にした。
ギルがバイトの制服みたいなエプロンして出て来た。
『ギル!初めましてだな。』
『そうですね。』
オレは後ろのスライドドアを開けた所から、ギルと拳と拳でハイタッチした。
『で、ギルどうだ?確認した方がいいか?』
『多分間違いないと思いますけど、一応見てもらった方がいいと思います。そう思ってバイトのエプロン持ってきました。』
『でもなぁ!オレは顔知られてるからな!』
「でも、ジュンさん。ユイが見に行った所でギル君がわからないんだから、ユイが見ても、誰が見てもジュンさん以外は一緒だと思うよ。」
『そっかぁじゃあどうするか?』
マイがカバンをごそごそ探している。
『あった!これマスクどうかな?』
『それだけで大丈夫かな?』
「じゃあ私のニット帽被って行きなさいよ。」
『ちょっとまてジュン!オレグラサンあるから、被って見ろ』
渡された3点セットを、装着して見た
『アハハハ。ジュン君!強盗にしか見えない!』
『ジュン!めっちゃ笑える!逆に目立つわ!そんなので、接客してたら、お客全員入り口でUターンするな!』
みんな大笑いしている!
『みんなが、被れって言ったのに。』
「カナ!ユイ達で、盛ってみる?」
「あっ!それいいかもね。」
「ギル君!また30分後ユイ達のとこ来てくれない?」
『いいですけど。』
「なんかいなくなりそうならすぐLINEしてね。」
『わかりました。じゃあバイト戻ります。』
そういうと、ギルはバイトに戻っていった。
「悪いんだけどマイはアキねぇの隣行って貰える!」
…なにされんの?もるって?
「ジュン君!こちらへ」
「さぁ!刑を執行しようか?」
『何っ!何っ!やめて〜』
2人の手がマスクを剥ぎ取り、グラサンを取り、帽子も脱がしていく
「さて、カナ腕の見せ所かな?」
「ユイどんな系で行こうか?黒いの行く?久しぶりだけど出来るかな?みんな、いいよって言うまで後ろ見ちゃダメだよ。」
「ジュンさん!用意出来たよー!」
『ヒーーーー!!』
30分後、
「出来たよー。」
『「おーーーー!!」』
なんかみんなが、驚いている!
どうなっているか自分ではよくわからないが、相当色々された感じはある!
『笑ってやろうかなと思って待ってたけど、普通に女だな!』
「いや!いるわよね!こういう人!ちょっとでも夜のお店に出勤って感じかもしれないけど、確かに女の子には見えるかも。」
『ジュン君凄いね。びっくりし過ぎてなんと言っていいかわからないよ。っていうかね、お化粧にビックリした。こんな変わる事できるんだね。ユイもカナも天才だね。』
「マイそんな事ないよ!毎日やってれば上手くなるし、綺麗になるよー。」
『今度教えて。』
マイが目をキラキラさせて、うったえていた。
「全然いいよ!マイの場合元がいいからね。化けたらみんなから、ナンパされちゃうかもー。」
『ホント?』
「ホント!!」
【コンコン!】
ギルのお迎えだ。
『よしっ行ってくる!』
『行って来いジュン子ちゃん!一応マスク持ってけよ念の為に。』
『おう!』
「アハハハジュン子ちゃんだって、笑える!ジュン君入る店間違えちゃダメだよ。キャバクラとか多分採用されちゃうから。私のカーディガン着ていきなさい。更に女の子っぽくなるから。」
『アキねぇ。オレまだ高校生だし!まだそういう趣味ないよ!』
『ジュン君素敵だよ。』
『マイ!マイはオレが何しても褒めてくれるな。喜んでいいのかどうなのか今回は微妙なとこだけどな。!』
「カナどうなかなか2人の合作にしてはよく出来たよね?」
「まあまあだね。顔黒にしなくてよかったね!30分でこれなら上出来かな?」
『2人共サンキュー!じゃあ行ってくる!』
オレはスライドドアを開けて外に出た。
『ジュンさん、いますか?』
『えっ!オレだけど?』
『えっーー!!!これっ?』
そう言われ指を指されている!
『ギル!そんなにか?』
『ヤバイですね!そんなにです!結構カワイイと思います。』
『マイミ!マイミの大事なジュン君、ギルに口説かれてるぞ!』
『別にいいよ。かわいいと思ってくれるなら。』
『アハハ。マイミおまえホント変わってるな。』
『じゃあ行ってくるな!』
「ジュン君ちょっと待って!いらっしゃいませって言って見て。」
『いらっしゃいませー!』
「ダメだよ!心から、あなたは女の子にならなきゃ!自分は世界一かわいいと思って、いらっしゃいませーって言ってみなさい。」
『いらっしゃいませ〜〜!』
車内が大爆笑している!!
『アキねぇ笑いたくてやったのか?』
「アハハハ!いやいや、そういうの大事だから、ハハハハハハ。」
『もう行っていいか?』
『ハハハ。腹痛い!なぁ!ジュン!ここまで来たんだ!なんかセクシーポーズでなんか言ってくれよ!なぁ!』
…むちゃ振りしやがるなぁ!
…なんだセクシーって
…親指でも加えて上目遣いで振り向けばいいかな?
『ん〜〜!!だ、い、すきっ!!』
『アハハハ!馬鹿だ!マジ腹痛い!出た今日1!!来た今日1凄いの!』
車が揺れるくらいみんなが大笑いしている!
『ギル!あいつらはシカトだ!行くぞ!』
『フフフッ!はいっ!』
『おまえまで、笑うなよ!!』
オレとギルは漫画喫茶に店員として進入した。