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ゴブリン魂  作者: チャー丸
異世界8日目
113/534

15.45話



魔族長に聞きたい事があり、相談した後、青魔族のみんなが寄ってきた。


『そうか、今日はみんな生きかえって揃ってるんだな。みんな昨日は、オレの無理な作戦に付き合ってくれて、ありがとう。みんなの協力で、グロックを倒せた。ホントにありがとう。』


そんなことねーや!

こちらこそだ!

あなたに力をもらった!

人間界でも戦えます!

立ち向かう勇気をありがとう!

あなたが来てくれたから、前を向けたよ!

あれ以来他の青魔族なみんなとコミュニケーションを取るようになって救われたんだ!


いろんな青魔族の声が1つ1つが雨のように降りわたり、1つ1つの言霊が、オレの心を潤せた。


『わっしょい!わっしょい!』


オレは3度目の胴上げをされた。


そして、降ろされオレの気持ちとお願いをみんなに伝える為立った!


『みんなも何かしら、今回の戦争は、痛くて、死んだ者もいると思う!それでも、得る物はあったと思う!オレも、みんなに、会えて救われたんだ!みんなと、一緒に戦えて救われたんだ!ただ、まだ救えてない者もいる』


『シン!』


オレは手招きで、シンを呼んだ!


『シン!自分の気持ちは自分で話した方がスッキリする!』


「僕あんまり、人前で喋るの得意じゃないみたいだけど。」


『大丈夫だ!思いがあれば、必ず伝わる!』


「わかった。」


そう言って、シンは青魔族の方を向いた。


「みんな、プレイヤーのシンです。僕は、数日前からだと思うけど、人間界に、帰れなくなりました!

それどころか、人間界の記憶がありません!

ご飯ってなんだっけ?トイレってなんだっけ、1日って4時間じゃないの?そんな感じです。

僕は、つい先日、グロックとの、戦争で、同じプレイヤーのミッキーと一緒に1度死にました。

ミッキーはみんなに勝利させる為に自分の命と、引き換えに死にました。僕はその時、ミッキーが好きな事に気がつきました!

それで、その時一緒に死んでもいいと思いボムの中に突っ込んで行って、一緒に死んだつもりでしたが、なぜか僕だけ、異世界にまた転生されて来ました。

ミッキーは普通のプレイヤーと同じで、異世界で死んだからもう、2度と異世界には来れません。

でも、僕は異世界でいくら死のうと、人間界には帰れません。

僕は人間界に行ってミッキーに会いたい!

ミッキーに大好きでしたって伝えたいんです。

僕は今彼女の名前が、二宮美樹っていう事しかわかりませんが、もし人間界に戻れたら何年かかっても探しに行きたいと思ってます。

こんなに、人に会いたいと思った事はありません!

こんなに人間界に帰りたいと思ったのも初めてです。

僕が人間界でどうなっているか、なんで人間界に帰れないか、青魔族の皆さんどうか、僕に力を貸してください!よろしくお願いします!」


みんなシンを取り囲んで握手していた。


涙脆い青魔族は泣いている者もいた!


『シン!最高のスピーチだった!心にグサッと来た!』


「そうかな?ジュン程熱くは語れないけど、今の気持ちは話せたと思う!」


『シン必ず人間界に帰してやるから!』


オレは青魔族のみんなの方を見た!


『これから、オレらはLINEで繋がる予定だ!

青魔族のみんなも、もし、繋がれる人だけで、構わないから、もし繋がれる人はこのIDに申請して欲しい!

絶対1人でいるより、損はさせない!みんな、戦争終わったばっかで、次は人間界になるけど、協力よろしくお願いしまーす!』


『オー!!!』


『青魔族のみんなー!

もし、シンを無事人間界に帰せたらオレは未成年だから、酒は飲めないけど、みんなで集まって、コーラで絶対乾杯しよーな!!!』


『オーーーー!!!!!!』




『私、前に立つジュン君って最近凄いかっこいいと思う!』


『マイミ!そんな彼氏の、のろけ話を聞かされても虚しくなるだけだわ!よくそんな素直に恥ずかしくなく言えるな!』


『私、彼氏とか、好きって気持ちとか、初めてだから、今見てるだけでも楽しいんだ。』


『そういうもんかね?』


『キッドもそのうちわかるよ。多分!自分が死んでもいい女性に逢えたら私の気持ちが。なんでもしてあげたくなるんだよ。』


『マイミ!もう腹いっぱいだわ!』


みんなの前に帰って来た。


『またやっちゃったよ!』


「絶対同一人物じゃないよ!洞窟の前で泣きながら戦ってたの誰?」


「カナ!ユイも今同じ事思った!ジュンさんって声の響きが凄いんだよね。ライブとか行くじゃん!その終わった後って素晴らしい余韻がのこるんだけど、あの感じにそっくりかな。感動に酔う感じ!」


『みんなもうやめとけ、アホジュンって褒めるとすぐ、調子のるから!』


後ろから、魔族長が、ギルとグロックと最後まで戦った魔族2人を連れて来た。


『魔族長連れて来てくれたんですね?ギル!あの時の勇姿立派だった!感動したよ!』


『そんな事ないです。僕の出来ることを精一杯やっただけです。』


『魔族長!ギルをここに呼んで貰ったのは、オレらは多分この村にずっといる事は出来そうもありません。さっき話した魔王と、異世界を終わらせるのに、旅に出なくちゃいけなくなると思います!

だから、ギル!オレの次の魔族長は君だ!ギルが面倒みた、2人達も立派だ!2人達はギルを支えてやってあげて欲しい!

それでいいですか、魔族長!』


『自分はそれで構わないよ』


『ギル!おまえもそれで構わないか?』


『僕はジュンさんみたいにかっこよく喋れたりしないよ。そんな僕でもいいのかな?』


『語らなくても、みんな1番先に敵陣に突っ込んで行った勇姿は見てるから、誰も文句言う奴なんている訳ない!オレはギル君に頼みたいんだ!』


『わかりました。精一杯頑張ります』


オレはギルとがっちり握手を交わした!


『魔族長!異世界を終わらせる鍵みたいの先陣の青魔族の方のなんか記録とか残ってました?』


『あったよ!魔王も、異世界を終わらせるのも、5冊の本のスキルが関わってくるらしい!

どんなスキルかは、開けてみないとわからないらしく、謎みたいだね。

ただ、5冊の中から、1冊を選ばなきゃいけないみたいだ。

なんでかは書かれていなかった!

わかるのはここまでかな。

スキルの本をといっても、

1人しか覚えられない物から、

何人でも覚えられる物、

異世界に1つしかない物、

2分しか効力を持たない物から、

4時間ずっと使える物まで、

さまざまだ。

敵を倒さないと落ちないスキルもあるという!

ただスキルには覚えられる上限があるから、今の所覚えたスキルを忘れられない以上、慎重に覚えた方がいい!そんなとこかな?』


『十分です。魔族長!助かりました。』


『何か手がかりがあるのかい?』


『はい!スキルの本の話を聞いて、なぁマイ!』


『多分あれかな?あの木の下のわけわからない開かないやつ!』


『間違いないかな!じゃあ魔族長今までありがとうございました!そういえば、魔族長LINEの話をしてる時、村にその魔王の探しに行ってくれてましたけど、わかってますか?』


『ジュン君の声下まで届いていたから話の内容は大丈夫だよ。IDは人に聞いて確認しておくね。』


『了解です!じゃあ異世界のうちらは旅立ちます!人間界では、色々協力よろしくお願いします。』


オレは魔族長と握手し、


旅立つみんなも魔族長と握手を交わし、青魔族のみんなから、見送られながら、みんなで、そのマイが埋めた、開かないスキルの本を目指し、また、新たな出発となった。

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