14.1話
火曜日 AM6:00
帰ってきた。
死なずに、帰ってきたのに、なんだろうこの虚無感は。
人間界では得た事ない、幸せの夢を、追いかけて
得たのが、この孤独感。
何もやる気が、おきなかった。
カーテンを閉めた部屋が居心地がよかった。
光なんていらないそんな気分だった。
ずっと夜ならいいのに、
そんな風に思った。
その日、オレはあまり、休んだ事が無い学校を休んだ。
食欲もなく、ご飯を食べようとする気すら、おきない。
鏡を見ると自分の顔に嫌気がさした。
【ピコン】
携帯にLINEの書き込みの着信音がなった。
開きたくもなかった。
その後も、何度も何度も
LINEの書き込みの着信音がなった。
…もうほっといてくれないか、、。
うざったい携帯の電源を切り、携帯を床にぶん投げた!
こんな時、前向きな事なんか考えられる訳がない、、、。
なんとなく部屋をでて、屋上に行ってみた。
今屋上に行ったら、マイの気持ちがわかるような気がして、寝たままの姿で、屋上まで行ってみた、、。
扉を開けた、、、。
何も考えず、、。
1歩進んだ、、。
1歩、1歩、前に、前に、
手すりが目の前まで来た。
…マイはこれを乗り越えて一歩更に先に行ったのか?
震えた手と足で乗り越えてみた。
あまりの高さに地面を見ると吸い込まれそうで、もはや恐怖で立っていられない!
『無理だ!やっぱり見に来てみたけど、オレには死ぬ勇気も無い!』
『神様オレはどうしたらいい?
もうどうしたらいいか、わからない!何をしたら、正解かもわからない!
どう変わったらいいかもわからない!
異世界にオレを送って、何をさせたい!
あんなに、異世界で殺されても、死ぬ勇気さえも無い!
そんなにオレを異世界で、殺させたいなら、
神様!!今ここから、人間界のオレを突き飛ばせばいいじゃないか!
あんな世界で何を改心したらいい?
努力しても努力しても、人間界でも、異世界でも報われない人生ばかり。
もうやだよ!
もう、疲れた!
頑張る事に疲れた!
オレは頑張ってなかったか?神様!
次生まれ変われるとしたら、せめて、努力が、むくわれて、人に愛される人に、、。』
誰にも届かない独り言が、秋の空に虚しく舞う。
死ぬ勇気すら無い自分に、失望し、
部屋に戻り、なんのやる気もなく、
ただ、布団を被り1日を過ごした。
とてもシンを探すなど、他の人の心配をしてる余裕なんてある訳が無かった。
ただただ時間だけが、過ぎて行った。
誰かに救って欲しい。
この状況をなんとかして欲しい
そう願いながら、
ただ無駄に1日が終わった。