13.55話
「ちょっと、、、お願いが、、、あるんですが、、、。」
シン達と、合流する前にミッキーに話しかけられた。
『ミッキーどうした?』
「さっき、、、の、、、作戦、、、シンさんに、、、言わないで、、、貰え、、、ませんか?」
『どうして?』
「あの人、、、凄い、、仲間想い、、、で、、絶対、、、反対、、、すると、、、思います。」
『ミッキーはそれでいいのか?』
「はい!、、、もう、、、マイミさんの姿、、、見たので、、覚悟は、、、出来てます!私はこの日の、、、為に、、、異世界に、、、、来た気がします。」
『わかった!その時は頼む!』
「まかせて、、、ください。
ジュンさんと、、、シンさん、、、2人は、、、よく似た、、感じの、、所が、、ありますね。」
…オレとシンが?
…そうかな?考えた事がなかったなそんな事。
『そうか?全然違くないか?』
「なんとなく、、、雰囲気です。
居心地の、、、いい、、感じ、、とか、、、ですかね?ふふ」
…ミッキーが笑った!
…こりゃ激レアだな!
『そっか!そんな風に言われたのは初めてだ!さぁ、着いた、気を引き締めていこう!』
「はい。」
グロックを取り囲むように、
みんなが配置についた。
「あいつら死んだか?」
グロックが立ち上がる。
『シン達みんな大丈夫か?』
「あー大分ボロボロだけどね!グロック!こいつも、かなり心の根が深いよ。さっきQに聞いた。」
『まさか同情してるのか?』
「大丈夫!Qと、グロックを人間界にかえすって約束したから!同情は無いよ!」
『そうか、それはよかった。ちょっと後ろがヤバイ事になってて、このままだと、ミズーが死ぬ!
カズキ!魔族長から何か金になる物受け取って、プレイヤーの村まで行って、MPカプセル4つ猛ダッシュで買って来てくれないか?』
グロックがゆっくり、こちらに向かって来る
「オレの相手は何人だ!えー?」
まず!下から上への空の一太刀!
その風圧で起こる砂煙の爆風でみんなが顔を覆う!
「ジュン!それがオレの役割なのか?」
『そうだ!カズキしか出来ない!必ず勝って丘で待ってる!魔族長に会ったらミズーも丘に運ぶように言っといてくれ!』
「オレ無しでみんな大丈夫か?」
カズキがみんなを見渡すと、
みんなカズキ見ながら、笑いながら頷いたり、親指立てたり、
みんな気にせず行って来いと体と表情で表現していた。
「わかった!その代わりみんな必ず死ぬんじゃねーぞ!!必ず丘で生きて会おう!」
そう言うとカズキが、後ろに走って行った!
「ジュン!みんな死なずに会えるかな。」
『やれるだけ、やるだけさ!ゴブリンだって、ここまでこれた!初めは、ただ殺されるだけの存在からここまで、これたんだ!オレのゴブリン魂!見せてやる!シン!ストップ魔法使えたな?』
「うん!使えるけど、MP、Qとの戦いで結構使ったから、大して効かないと思う!」
『別に構わない!合図したら、よろしく頼む!』
「1、2、3、、、、6人とモンスター3匹か?」
…モンスター3匹?
そっちをみたら、知らないモンスター2匹が立っていた!
『僕たちはここで、ギルさんに世話になったんだ、ギルさんを置いて丘にいくなんて出来ない!足手まといかもしれないけど、僕たち2人は最後までここで戦う!』
『そうか、わかった!みんなここで死んでも恨みっこ無しだぞ!』
『「オー!!」』
『みんな構えろ!!』
「なんだ人間が、6人もいるじゃねーか?オレは殺してみたかったんだ!その人間の形をしたおまえらをな!!」
グロックが、突進から、右手の剣と言うより、大剣に近い武器で、オレとシンをまとめて斬りに来た!
「ジュン!」
シンがオレをかばい剣で受けるが、力が強く2人共吹っ飛んだ!
『痛てて、!』
「こいつはヤバイ!」
2人で起き上がると、リン、セシル、ユイがグロック相手に戦いが始まっていた!
「おまえら面白いぞ!もっとオレを満足させろ!こんなに楽しいのは初めてだ!3人でこんなもんか?えー?」
『シン寝てる場合じゃない!行こう』
「もちろん。」
グロックの大剣の合間に左で出される魔法にみんな苦戦している!
『みんな大丈夫か?』
「こんな強い火炎魔法ユイ見たの初めて。避けるのでギリギリー。」
「傷を受けた分この青魔族達が回復してくれるが、どうにも、分が悪いかもしれん。」
…やるしかないのか?
カナをみると、カナはもういけると言わんばかりの頷きでこっちに応えた!
…やるしかないのか?
…やらなきゃやられる!全滅したら、もう2度と次は無い!!
…やるしかないのかじゃない!やるんだ!
『ハー!』
オレは身体の一部を変えるスキルで前回同様、腕だけ、人間に変えた!
『リン、セシルさん、ユイ、悪いけどちょっと隙を作ってくれ!シン!いつでもストップ撃てるように準備頼む!』
「任せて、カズキも頑張ってるんだし、帰って来て誰もいなかったなんて、そんなの後味悪いじゃない?」
そして、リン、ユイ、セシルさんが、3人傷を負いながら攻撃している!
…まだか?
…まだか?
やつの一緒の隙を待ってると、グロックが、大剣を左に持ち替えた!
『ヤバイユイ!!』
振り上げた方向にユイが無防備に立っている!
オレが声をあげた時には、もう、振り下ろし始めていた!
『ユイー!』
斬られた瞬間、鈍い音が聞こえた!
しかし、ユイは後ろに飛ばされている!
そう!斬られたのは青魔族の1人が犠牲になっていた!
「クッ!人間斬りそこなったか!何も出来ない青魔族の分際で、馬鹿な真似を!どうせ遅かれ早かれ全員皆殺しだ!」
またグロックが、上に大剣を今度は両手で持ち振り上げた瞬間だった!
…今しかない!
『シン!』
「ハー!」
やつの巨体が一瞬止まる!
…いける!
…この腕ならいける!
…いける!
『くらえー!!』
渾身のフルスィングでいつも通り顎を狙った!
…効いてくれ!
…効いてくれ!
…効かなきゃ終わりだ!
「馬鹿か?おまえ!こんな素手の拳がオレに、、、。」
話の途中でグロックが、片膝をついた!
…効いたのか?
『みんな、、離れろ!!カナ出番だ!!!』
「ハー!エイ!」
みんな安全圏まで避難した!
そういうと、上からアルティメットボムが降って来てグロックを直撃した!
【ドゴーーーン!!】
「ギャーー!!」
『カナ次用意!!どうだやったか?』
オレら全員で、走って、アルティメットボムで開いた穴の中のグロックを確認しにいった!
「貴様ら!やってくれたな!」
そう言葉が聞こえたとたんミッキーが右手を出す!
「絶対!まけな、、い!!ハー!!あの人の努力を、、、無駄に、、、出来ない。」
穴から、グロックが出る前にミッキーが全力で、フリージングブライトを放った!
「ジュンさん、、、後は、、、まかせました。。私と言う存在を、、、忘れないで下さい、、、私は二宮 美樹です。」
…こうなるのか?
…やはり、こうなるのか?
…こんな辛い役目なのかリーダーって!!
考えてる暇も涙を流す暇もない!
『みんな退避だ!退がれ!』
そう言うと、無理やり、シンとリンの手を引っ張り、下がった。
「ジュン!ミッキーは助かるの?」
『、、、、、、、、、。』
「ジュン!ミッキーは助かるのかって聞いている!」
『、、、、、、、、。』
「ジュン!答えろ!!」
オレはシンの言葉を無視して、
下を向いたまま、シンと繋いだ手を離し、震えたままの右手を高く上げた。