13.5話
シン達も、セシル組の3人も、目指す敵に向かって走って行った。
シンがこちらを振り返っている。
…どうした?オレに任せろってそう言いたいのか?
オレはシンお前にまかせたと言う思いを込めシンを見つめ、軽く頷いた!
カナ、ミッキー、アキねぇが見張り台を下りこっちに合流してきた。
『カナ!次もう1発アルティメットボム撃つとしたらすぐ撃てるのか?』
「全然無理!カプセルで少し回復したけど後5分は休まないと、5分で行けるかも微妙!もう1つ飲む?」
『いや、MPカプセルは希少だから、5分待とう!ボムをグロックに撃ったら1発で仕留められるか?』
「あれだけ強いと無理だと思う。最低2発で行けると思うけど、撃った直後にもう1撃撃つならMPカプセル3つはいるよ。それに1撃撃って、MPカプセルですぐ回復、また魔法で、最低あいつが、1撃受けてから、10秒動かない状態じゃないと、無理。しかも1撃目を確実にあてて、2撃目も防御されないであてて、やっとかな。」
『なら、ミッキーのフリージングブライトで、動かないように足止めしたらどうだ?』
「多分、、、あれだけ、、強いと、、、遠距離、、だと、2秒くらいしか、、、もたない、、、と思います。、、、近くなら、、、出来る、、かも、、、。」
「でも、近距離で動きを止め続けたら、一緒にカナさんの、ボムに巻き込まれてミッキーあなた多分死ぬわよ。」
『アキねぇの言うとおりだ。』
アキねぇは昨日のアスピル以来すっかり、自信取り戻したのか、普通に話しが出来るようになっていた。
「最悪、、、それ、、でも、、構いません。、、シン、、さんの為に、、、なら、、、私は、、、死んでも、、、いいです。」
『ダメだそんな案!みんな!なんかないか?』
ここにいるみんな無言だ。
『みんな聞いてくれ!ボムの1撃目当てることは出来ると思う。オレ前に、骨のモンスターと戦った時に脳震盪になったことが、あるんだ!異世界でもそこらへんが人間界と一緒なら、オレは拳で脳を揺らせる気がする!でも!確実に当てるなら、1秒ないし、2秒は動きを止めれればいけると思う!』
「それなら、ミッキーのフリージングブライトで止めれば、1撃目はいけそうね。」
「でもそれじゃ私の2撃目のボムの時は誰が止めておくの?」
「1〜2、、、秒、、で、、、いん、、ですか?」
『正直、もう少し欲しいのは本音だけど、1、2秒でも最悪なんとかなると思う!』
「じゃあ、、、1〜2秒なら、回復補助、、魔法を、、、使える、、、人に、、、ストップ魔法、、、を、、、使って、、、貰って、、、2回目は、、、私が、、、すぐ側で、、、魔法で、、、止めれば、、両方、いけます。」
『そんなの確実にミッキーが死ぬ方法じゃないか!』
「大丈夫、、異世界で、、死んでも、、向こうで、、死ぬ、、、訳では、、、ないから。それに、、マイミさんだって、、やれた、、から、、私も、、私しか出来ない、、出来ない事をするんです!」
みんな無言でミッキーを見ていた。
『わかった!でもそれは最後の手段だ!1撃あたえて、まだ脳震盪で、動けないようなら、必要ない!2撃目までにグロックが逃げようとしたり、回復しようとするなら、止むを得ずだ。』
ミッキーが無言で頷いている。
「私も、自分のボムで仲間を一緒に巻き添いにするかもしれない、ジュンさん!ボムを撃つ時は、あなたが合図をして欲しい!あなたが撃つなと言えば私は撃たない!撃っていいなら、私を見て手を上げて!それで私は全力でボムを撃つから。」
『わかった、、、。』
…オレが決めるのか。
…人の先頭に立つってこう言うことなのか?
「ねぇ、あなた達、MPカプセルはいくつ持ってるの?」
みんなで手を出し合う。
『5つか?まあ足りるな。』
戦況を見ると、魔族達が、グロックの手下3人を倒していた。
その中に1番初めに向かって行ったギルの姿はもうなかった。
ギルどころか、2/3の魔族がもう居なくなっていた。
…それほど強くは無いとはいえ、3人に対して、魔族何人やられた!60か?
…みんな必ず勝って終わらせるから!
…マイ!キッド!ギル!死んだ青魔族のみんな、必ず!明日笑って会おう
残りグロックと、強者の付き人2人が残り、2人共、3対1で戦っている。
『魔族長!あの3人はもう別格です!後は青魔族のみんなを無駄死にさせるだけになります!生き残ったみんなを連れて、丘で待ってください!必ずグロックを倒して報告に行きます!』
『わかった新魔族長!丘でみんなの無事を祈ってる!』
そういうと、魔族長が、みんなに声をかけ、村の外へ誘導を始めた
誘導してる際中、セシル組が決着がついたようだ、誰がを抱えて急いで戻って来る
「ミズーが、ミズーが、早く回復魔法を。」
回復補助魔法部隊の3人が、
すぐさま回復魔法に入る!
が傷が酷く、回復にならない!
…これはオレが首を斬られて消えるまでのロスタイムみたいなわずかな時間と同じやつか?
『ヤバイ!このままだとミズー死んじゃうぞ!』
その時オレを押しのけ、アキねぇが、急いでミズーに全魔力でストップ魔法をかけた。
「はぁ、はぁ、これで、魔法が効いてる間はちょっとは、消えないはず!消えずに、、はぁはぁ、今日の異世界を乗り切れば、明日には元気にプレイヤーの村に転生される。ごめん私はもう全魔力使って戦えそうもない、、ごめん!」
『アキねぇ。よくやった!なんとかする!そこで休んでろ』
オレは回復補助魔法3人の方を見た。
『君達が、アキねぇがかけた魔法が切れ次第、ストップ魔法を全力でかけたら、異世界が終わるまで、ミズーをもたせられるか?』
「私達1人15分が、限界です。アキさんが、10分だったとしても。足りません!MPカプセルが1人の全回復にカプセル3つ!その2人分の6つあればギリギリ足りるかもしれません。でも、私達がミズーを、救うならこの先どんなにみんなが傷ついても、回復魔法で無駄な魔力は使えなくなります。」
「ジュンさん!ミズーは私のユイに続いて、2人目の仲間です!救えるなら救って頂きたい。この通りだ。」
セシル隊長が頭を下げている。
『カプセル5つで助かる可能性はいくつだ。』
「5つだと上手くいけばです。確率的には半々です。全魔力を使うわけですから、始めに使った人が少し回復してて、少しでもまたストップ魔法を使えれば少し希望が、あります!」
『もしカプセル2つだったらどうなる?』
「まず、無理だと思ってください!」
そんなセシル隊長にカナが、重い口を開く。
「セシル隊長!今MPカプセルは丁度5つあるけど、グロックを倒す為には私はMPカプセルを3つ使わなきゃいけない!だから、どっちか選ばなきゃいけない!このカプセルの使い道を。」
…ミズーを救う為に、カプセルを使うと、カナがボムを連続して撃てないから、グロックを、確実に倒すことは出来ない!
…しかし、グロックを倒す為に、カナにカプセルを使うと、ミズーの命が間に合わない!こんなのどうしたらいい?
ここの場にいたみんながオレを見ていた。
『なんだみんな!ひょっとして、オレが決めるのか?』
何も言わずまだみんなオレを見てる!
…どちらか選ばなきゃいけない!
…仲間の死を犠牲にして、倒す可能性を取るか。
…仲間を救い、低い可能性で、グロックを倒すか。
…なんか他にないか?
…なんか、
…なんか、両方上手くいく方法!
…これしかない!
『カナ!これMPカプセル3つ!回復補助魔法組は、このまま、使い続けてくれ。』
「私で、いいのね?」
『頼む!みんな目的は一緒でここにいる!だから、オレは鬼のような決断をしなきゃいけない!』
「わかった!だったら私も私のボムを必ずあてる!」
『でも、回復補助魔法組はオレらに、魔法は必要無い!とりあえずミズーに魔法を使ってやってくれ!この中で1番足が速いのは誰か知ってるか?』
「多分、、、カズキかな?、、速さだけ、、なら、だんとつ、、に速い、、。」
『そうか、じゃあカズキに頼むしかないな!みんな!どうなるかわからない!その中で最善の方法で頑張ろう!』
みんなが頷いている!
『シン達ももう1人の方を倒したか?後はグロックだけだな!
じゃあオレ達も行こう!グロックと、最終決戦だ!
カナは真ん中の見張り台でいつでも、グロックに魔法を撃てるように、待機しといてくれ!
他のセシルさん、ユイ、ミッキーと、オレは前線に、アキねぇは動けるか?』
「立つくらいは出来るけど。」
『回復補助魔法の誰かに支えて貰って丘から、魔族長を呼んで来てくれ。アキねぇしか、魔族と会話が出来ない!アキねぇにしか頼めない!辛いと思うけどお願いしていいか?』
「わかった!すぐ向かうわ。」
『では、みんな行こう!』
そう言いオレ達もシンと合流する為に前線のグロックの場所に向かって、歩き始めた!
…ミズー死ぬんじゃねーぞ!!