裏13.5話 シン's side story
「カズキ、リン!手前は魔族のみんなに任せて無視だ!」
「わかってる!」
僕達は、奥にいる。敵に走った。
後ろをみたら、まだ、ジュンが頼んだぞって顔でこちらを見ていた。
…あの時僕を救ってくれたのは、ジュン達のモンスター化したみんなだったから。
…僕は今こそみんなに応えなければ。
「オレの相手はお前たち3人か?」
「そうだ!この包帯野郎!オレの大剣で真っ二つにしてやる!」
「面白い!どれくらいの覚悟があるか、かかって来い!」
「リン、カズキ前衛頼んだ!僕は後ろから、魔法で2人を守る!」
「あいよー!」
リンが拳を握り、
カズキが大剣を構える。
「リン行くぞー!」
【カキーン】
戦いはリン、カズキ対この包帯のやつ2対1で五分五分な戦いを繰り広げていた。
【カキーン】
リンが拳で殴りに言った時、
敵の包帯野郎が剣で受けながらリンに向かい口が開いた。
「相田 鈴か?」
「なんだおまえどうして私の、、、。」
「ははは。あの時の予感はこれか?面白い巡り合わせだな、戦うのがオレの方でよかったぜ!」
何か2人が拳に付けたナックルと剣でつばぜり合いをしながら話していた。
話終わると同時の一太刀で近くにいたリンが間一髪飛び退く
「ヤバイ!カプセルが残り少ないし、シンも回復使い過ぎて、弱ってきてる!リン!そろそろ、たたみこまないと!」
「わかってるって!さっきから全力でやってる!」
そうは言いながらなぜか、リンがさっきより集中力を欠いている!
…リン一体どうした?
…あのつば迫り合いで何をいわれた?
【カキーン、カン】
【グサッ】
「ウォッ!痛っ!」
「ちょっとカズキ大丈夫?」
「大丈夫だ!大したことはない!大したことはないけど、これだけ、すばしっこい相手に、大剣はマジきついな!」
「私の拳だって、ほとんど当たらないし、」
「僕がいこう!」
そう言ってシンがカズキとリンの前に出た。
「さすがは最先端プレイヤーだ。相当強いね。君名前は?一騎討ちする前に聞きたい事がある。なんでそんな強い君があんな人の下についている?」
「オレはキュウ!英語一文字でQだ。これから、どっちか死ぬんだぞ、話す必要があるのか?」
「話したくなければ、別に構わない!」
「まあ、いいだろう冥土のみやげに聞かせてやる。
オレとグロックはリアルでも知り合いだ。あいつは、人間界ではある時から異常者になった。
人間界で、猫の首を切り落とし、部屋に飾るような事するそんなやつだ。
オレはそんなあいつが、まだそこまで症状が、酷く無い頃、友達だった。
ただ、猫の首をはねる!そんな事をするやつは意味がわからない!そう思い、やつから離れて行った。
その時相談出来る医者もいなかったしな。
いるにはいたが連絡先は知らなかったんだ。
だから、見捨てた。関わりたくなかったんだ。
1年半後たまたま見かけたグロックは別人くらいに変化していて、その姿は、彫刻刀を持ち、人間の子供に向かって歩いて行く姿だった。
オレは必死に止めた。
1年半前にオレが見捨ててなければ、グロックはここまで悪くならなかったと、オレは自分を責めた。
神に助けを祈った。
その夜オレ達3人は異世界に転生された。
異世界に転生されたあいつは、人間界とは別人の優しくて、みんなに慕われるそんなやつに変化されて転生された。
そんなやつに魅了され、仲間は増えて行った。
ただ、モンスターを狩れば狩るほど、強くなればなるほど、異世界の性格は荒れて行った。
しかし、それとは反比例して、人間界のグロックは、それとは逆にだんだん大人しくなって行き、動物を殺す事もなくなった。
異世界で、やつが荒っぽくなればなるほど、人間界では正常に、なって行く。
だったら、狩りまくってやろうと思った。こっちなら、モンスターを殺しても誰に迷惑をかける訳じゃない!
グロックが異世界で荒れ始め、仲間が離れそうな時もあった。
オレはリアルでみんなを呼びみんなに説明した。
みんなグロックを見て、みんなで、グロックを救うと言う使命をみんな個人が持ちオレ達は、強固な絆になった。グロックを救う事で自分達も救われている。それが今のオレ達だ。
皮肉にもグロックは異世界に行ってる記憶はないらしい!
グロックはグロックで、異世界と人間界の変化が見られるから、必ず本人同士は繋がっているが、朝起きると、異世界の記憶はないらしい!
それでもそんなある日、オレの前で、もう手紙は必要無い!復讐もどうでもいい!ただだだ今日はいい天気で空が青いなと言ったんだ。
オレは今までの異世界の狩りが間違ってなかったと思った!
オレは異世界の記憶と人間界の記憶がリンクしてなくても、
それはそれで構わないと思った。
異世界で強くなり、モンスターを狩る事で人間界のグロックを救えるなら、それが1年半前に逃げた自分への罪滅ぼしだと思い今日までやって来た。」
「そうか、僕は君となにか似たような物を感じたんだ!仲間になれるんじゃないかと思ったんだ!」
「そうだな!異世界で会ってなければ、そうなっていた可能性はあったかもしれないな。ここの異世界!ここにいるものみんな必ず心に傷がある者しか来ない!笑っていても心から笑っていない者もたくさんいる。どうしたらいいかわからない者もたくさんいる。
それは魔族も、プレイヤーもみんなだからな。おまえ名前は?」
「シンだ。僕は人間界の記憶がない!それを探してくれている仲間の為に戦っている!それが僕の正義だ。」
「そうか、お互い譲れぬ仲間と自分の信じる正義がそこにある訳だな。話過ぎたな。そろそろ行くか?」
Qが剣を両手持ちに切り替える。
シンも普段片手は魔法の為に空けていたその片手にもう一本剣を握り、本気の時に出す2刀流でQに構えて立った。
2人の間を砂風が舞う!
緊迫した空気に周りのみんなが息を飲む!
「うりゃー!」
「やー!!」
【グサッ!】
【ドサッ!】
「シン!!」
カズキとリンがシンに駆け寄って来た。
「僕は大丈夫だ。死ぬような傷じゃない!」
Qに近づく、、。
「異世界で、、、オレが、、
居なくても、、あいつは、、大丈夫だろ、、うか?グハッ」
「大丈夫だ。必ず僕達が、グロックを人間界に帰す!Q!君は1度逃げたが、逃げずにグロックの為に頑張った。人間界でどうなろうと、もう逃げないさ。それに必ず異世界の努力は無駄にはならない。先に行って人間界のグロックの側で待っててあげてくれ。」
「そうか、、すまない、、。」
僕は寝たままのQの手を握り、唱えた
「アスピル!ハー!」
Qは僕の横で手を繋ぎながら、アスピルで生命力を吸われ消えて人間界へ、かえっていった!
「シン!大丈夫か?」
無理にアスピルを使ったせいか、片膝をついてしまった。
「シン!なんで、剣で刺してとどめをささなかった?無理してアスピル使うからこんな疲労感になるんだろ?うちらに回復魔法して疲れてたんだから傷回復に疲労感使うなよ!MPカプセルはもう無いんだから!」
「違うんだ!カズキ!僕はアスピルでこの人の意思全部を吸って、グロックと戦いたかったんだ!だから無理してもアスピルで吸ったんだ。足は今ふらふらでも、大丈夫だ。僕にはQのグロックを救いたいと言う意思が一緒にいる気がする。」
「さすがシンだね。」
「そうだな!人間界な記憶なんか無いっていっても、やはり、シンはずっとうちらと一緒に戦って来たシンだな!何も変わらない!だからこそオレは一緒に戦いたい!」
「僕は人間界でどんな人間か、わからないけど、今もこうやってみんなが、ついて来てくれて、嬉しいよ。さて、セシルさん達の方も片付いたみたいだし行こうか?Qみてて。今君の気持ち、トラウマも全部背負って行ってくる。」
シン組、傷だらけの3人はそのままグロックの方に向かい歩き出す。