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ゴブリン魂  作者: チャー丸
異世界7日目
101/534

13.4話

穴も掘り終わり、落とし穴も出来た所で、ようやく、みんなが駆けつけた。


「ジュン!持てるだけ運んできたよ。」


『シンさすがだ!よく異世界にこんな台車みたいな荷車あったな。』


「あるんだよプレイヤーの村に!誰のかわからないけどな、共用部品は次の日また、村に何もなかった様に戻り台車は壁に立てかけられてると思うぜ。早い者勝ちだからな!普通にあってよかった!」


カズキが自分の手柄のように話していた。


『そうか、さすがだ。』


「ジュン!魔族のみんなの様子はどうだい?」


『みんな一致団結してる。前衛は、青魔族のみんなが死んでも引き受ける!死んだら終わりのプレイヤーのみんなは、後衛だ!』


「了解した。」


『魔法力が強い者は見張り台から、援護頼みたい!誰がいる?』


「私かな?」


『名前は?』


「カナ。アルティメットボム覚えたばかり、1度使うとかなり疲労がヤバイから、当分動けないと思う!」


『わかった!一発必中で構わない!あの見張り台から、落とし穴にアルティメットボム落とせるか?』


「余裕だね。」


『了解した。見張り台は3つ、落とし穴に一番近いのをカナ、次をミッキー、で後衛に近い方見張り台をアキねぇで上から攻撃魔法で、護衛する!アキねぇ。あの後ろの見張り台から、一番遠くまで、届く魔法で、どこまで届く?』


『雷系魔法でギリギリ落とし穴までかしら。』


『それで充分だ。!近接戦になった場合は、見張り台からの魔法は無しとし、近接魔法のみで戦うことにする。防御に自信ある者は?』


「私はいけるぞ。」


『セシルさん。』


「セシル隊長ほどじゃないけど、ユイとミズー、もいけるよ。」


『セシルさんの所の2人か?セシル組の他のメンバーは?』


「ユイ、ミズー、カナこの私たち3人が攻撃系ですよー。で、この3人が回復補助専門です。」


『セシルさんのとこのセシル組ってみんな女の子なんですね。』


「はっはっはー。女の子が好きだからな。」


「隊長恥ずかしい事を、みんなの前で堂々と言わないでください。恥ですよ恥。」


「ムムム、、。わかった。」


『ははは、まっいっか。じゃあ、補助魔法系のみんなは、後方中心で臨機応変に、みんなを助ける感じで、アキねぇも近接戦になったら、攻撃魔法より、補助回復魔法重視で。』


「オレらシン組はどうするんだ?」


『シン、カズキ、リン、セシルさん、ユイ、ミズー、はなるべく青魔族のみんなが敵の数を、減らしてから出てもらう!

なるべく、1対1にならないように気をつけてくれ。

1対3の場合、

シン、カズキ、リンのチームと、

セシルさん、ユイ、ミズーのチームで、

1対2の場合、シン、セシルさんペアー。

カズキ、リンのペアー。

ユイ、ミズーのペアーで行こう!』



みんな何も言わず聞いている!


『で、キッド、魔族長は、怪我人の搬送だ!怪我した者を後衛まで運んで貰いたい。』


『ジュン君私は?』


『マイは後ろで待機だ。』


『なんで?私だってみんなと一緒に戦う!』


『マイ!おまえは今日から、赤魔族なんだ、痛覚だって、ここで戦うみんなは、1/3だ。でも、オレとマイだけは、通常痛覚なんだぞ、それは気絶するような痛みなんだぞ。』


『わかってる。でもここで戦うプレイヤーのみんなだって、死んだら異世界が終わりだってわかってて、それでもみんな戦うって言ってる。私だって死んだっていい!みんなの役に立ちたい。』


『わかった!じゃあキッドと、魔族長と一緒に搬送頼む。キッド、魔族長、2人共、通常痛覚って相当です。なんかあった時はよろしくお願いします。』


『まかしとけ!リーダー。』


『しっかりと守るよ新魔族長。』


『オレは、力も無い!みんなに指示を出すしかできないけど、最後の時は死ぬまで向かっていく!なにも力も無いリーダーだが、みんなよろしく。さていつも通りのやるか。みんな手を出せ。』


プレイヤーとマイとキッドと、魔族長が手を出している。


…こんなんじゃ足りない!


…こんな人数じゃない今日戦うのは!


オレは出せる渾身の声で村中に聞こえるように怒鳴った。


『青魔族のみんなも手を出せ!

いいか、今日みんなで力を合わせて、歴史を、変えるんだ。

青魔族が逃げ続ける歴史は

今日で終わりだ!

新しい歴史は今日俺たちが作る!

これから、攻めてくるやつは、

人間界で自分を追い込んだやつと思え!

決して下がるな!

決して泣くな!

泣く時は、今日勝って、明日みんなで魔族村を守った嬉し涙で語ろうぜ!

いいか!みんな!

行くぞー!!』


『オー!!!』


地鳴りのような、みんなの声が異世界に響いた!


『じゃあみんな魔族と会話できない者もいるかもしれないけど、みんな心は1つだから、頑張ろうな!』


シンが近寄って来た。


「ジュン!君は凄いな!僕は君に憧れを感じるよ。」


『シン!オレはおまえが、そんな風に思う程立派な人間じゃないよ』


【パチン】


みんながハイタッチしながら持ち場についていく。


「おまえ、すげーな。ゴブリンじゃなきゃ、マジ尊敬してるわ。こんどゆっくり話そうや。」


『そうだな。カズキオレもおまえに話があるんだ。生きて話をしよーぜ。』


【パチン】


「あんた凄いね。でもどっかで聞いた事ある声な気がするのよね。」


『リン!オレは多分おまえを知ってる!この戦争が終わったら、ゆっくり話をしよう。』


【パチン】


「私は、、やり、、ます、、プレイヤー、、でも、、、、全魔力を、、込めて、、みんなと、、戦い、、ます、、私の、、ためにも。」


『ミッキーのオレらを一瞬にして凍らせたあの魔力、期待してるよ!』


【パチン】


「ジュンさん。君は凄い人だ。なんで君みたいな、人が赤魔族なのか、理解に苦しむ。私達セシル組は今日、あなたの命令で動く!死んでも本望だ。どうぞよろしく頼みます。」


「ユイだって、頑張るんだからね。」


「私のアルティメットボムが、役に立てばいいな。」


「あんたあのゴブリンの子好きでしょ?うけるー。でも気にしてみててあげるから。みんなの指示頑張りな!」


「私達3人は回復系なんで、多分前には出ないと思いますが、魔力尽きるまで頑張りますから。」


『セシルさん、みんな、相手は最先端プレイヤーだけど、みんな、頑張ろう!』




【パチン!】

【パチン!】

【パチン!】

【パチン!】

【パチン!】

【パチン!】

【パチン!】


『ジュン君!君は凄いと思っていたけど、ここまでとは思わなかった。あの時本当に魔族村を追い出してすまなかった。今は君の指示に従う。これからみんなをよろしく頼むよ新魔族長。』


『あれはみんなを守る立場として、当然な判断だったと思います。自分が魔族長として、的確なのかはいまだわかりませんが、オレに出来る事を精一杯やります!』


【パチン】




「ジュン君!ジュン君の演説が凄すぎて、私戦う前からウルッときちゃったわよ。私より10も若くてこんなにしっかりしてるの?ビックリ。とりあえずあなた達について来てよかった。私はここで死んでも悔いはないわ。頑張りましょう。ジュン君!」


『アキねぇ。アキねぇがいたからここまで来れたんだ。マジ感謝してる!リアルでオレはまだ未成年だから、酒は飲めないけどアキねぇがもし飲むなら、コーラで付き合うぜ。』


【パチン!】


『ジュン!おまえかっこよすぎだわ!かっこよすぎで逆にひくわ!

1回しか言わないからよく聞けよ!

オレおまえと知り合えてよかった!

今すげー楽しいから!これから死ぬかもしれないやつが何言ってんだって思うかもしんねーけど。

乗りかかった舟だ、泥舟でもかまわねーや!一緒に行くとこまで行こーぜ!なジュン!』


『こっちだってマイとキッドがオレの為に死んでくれた時、オレの為に一緒に行ってくれるって言った時、どれだけ救われたかわからない!

オレも楽しいんだ!今この時死ぬかもしんないのにな!馬鹿野郎同士だな、オレら。キッド!おまえ、リアルでなんかあったら絶対オレに相談しろよ!』


『わかった!』


【パチン!】


『ジュン君!かっこ良すぎて惚れ直しちゃいそうだよ!

リアルのジュン君もかっこいいけど、今はこの異世界の戦争を勝つ事だけ、考えて頑張ろ。

ジュン君。』


【チュッ】


『勝利の女神のキスだよ。ホッペで我慢してね。』


『マイありがと。

今は本当に負けたくないと思うんだ!

あんな笑いながらモンスターを殺すような、タニセンとげんぞーみたいな笑いをするようなやつに!

これはオレの戦いでもあるんだ!

だからもう逃げない!

この異世界に来てそう決めたから!

マイ!どんな事があっても、お互い笑って人間界に帰ろうな!!』


【パチン!ギュッ】

ハイタッチした手を強く握った。


全員が、自分の定位置に着いた。


みんなを自分の部屋や、屋根や、見張り台から、全員が、ボーガンを所持して構えている!


その時だった!


【ピコン!】


「ジュン!来たぞ!」


『カズキ!距離は?』


「500!」


『みんな、200で煙玉を落とし穴の先で、炊く、敵が、50をきったら、合図で、一斉に撃つぞ!』


「400!」


なんだ喉がカラカラだ!


張り詰めた空気が半端ない!


当たり前か、これから、死ぬか生きるかの戦いの前だ!


「300!」


みんながオレを見てる!


…大丈夫だ!おまえらならやれる!


…さっきの奮起を思い出せ


「200!」


『煙玉、煙幕炊けーー!!!!

みんな構えて待て!耳を研ぎ澄ましボーガンの先に精神を集中するんだ!』


「100!」


敵のプレイヤーの話し声が聞こえ始める!



「50!」


『全軍!撃てーーー!!!!』


こうして、異世界7日目のオレは

グロックとの戦争に突入する!!


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