2話
お願い致します。
今までは異常に冷静でいれたが、焦り出すと困惑と思考の波が止まらなかった。
まず、アパートはどうした?自分の足で出てきたのではなく、何時の間にか暗闇の中にいた。穴蔵とも形容できる場所だ。
次に出た答えは「拉致られたか?」
しかし、服を着替えさせて時計の様な物をはめる、そんな誘拐犯は聞いたことがないし自分が誘拐犯でもそんな事をワザワザしないと思う。
それに倫の実家はふんだくる程の|大金持ち(大学へ行かせる程の稼ぎは在るが)でも無いし、確か寝る前にはアパートのドアの鍵が掛かっているかを、確認して寝たんだから誘拐される何て絶対無い?だろう。しかし今は何処か分からない暗闇の中にいた。
考えられる事は寝ている間にどっかに連れ出されたという事実だ…。
「誘拐されるなんてな…。」
だが悲観してていても仕様がないので今の状態を見てみた。
当たり前だが目で見るのでは無く感触で調べようとした途端、【状態チェック】 と頭の中で言葉が、流れて時計が光だした。
そこにはフォログラム化された自分の姿が映りだし、現在身に付けている物の情報が載っていた。
○●○●○●○●○●○
装備一覧
頭:なし
体:ニットパーカー
足:デニム
腕:なし
靴:裸足
総攻撃力 25
総防御力 50
獲得スキル
なし
○●○●○●○●○●○
「なんじゃこりゃ!?この装備やスキルとかってまるっきりゲームの世界じゃん??」
倫は混乱した。目が覚めると変な装置が腕にあり、頭の中で念じた言葉が流れたら自分の装備状態や獲得スキルの情報が出たのである。普通にこんな事が起きれば誰でも混乱すると思うが、更にはどこかわから無いところに現在軟禁されている。これで現状を受けいられる程倫の頭はめでたく出来ていないのだ。
それに数値の方もよく分から無い、総攻撃力25とあるが成人男性の普通が25だとするとかなり弱くしかも攻撃力なんてどうしているのかが不明だった。それに、今着ている洋服の防御の値がかなり高めに設定されている服装だと思った。
試しにパーカーを脱いでみた。
【状態チェック】
○●○●○●○●○●○
装備一覧
頭:なし
体:なし
腕:なし
足:デニム
靴:裸足
総攻撃力 25
総防御力 20
獲得 スキル
ストリップスーツ
○●○●○●○●○●○
パーカーを脱いでみたが、 やっぱりパーカーの防御力が半端ない数値だった。普通のパーカーにしか見え無いのにやたら数値が大きかったのだ。
「自分で脱いだのに変なスキルが獲得されているし?ストリップスーツ何て、どう聞いても使えなそうだよ。」
とりあえず、ここで考えても仕方ないので動き回ってみる方が良さそうだと考えつき、腕の時計のような機械が使えそうだと気付けただけよしとして、何処からか出れないかとあたりを探り始めた。
そう思いようやく、倫は出口はどこかと探しはじめたのだった。
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