1話
始めまして、明院名と申します。初めての作となります。感想、誤字脱字報告下さると喜びます。それではお願い致します。
その腕には何時の間にかはめられていた。
じーっと眺めても腕の物は思い出せず、ぼんやりした頭が覚醒して気がついた。
「ここは、いったい?」
彼の一言目はそれだった。
周りを見てみよう、眼前にあるのは暗闇とかなり上から何かによって照らされている光だ。
どうやら蔵か穴の中らしい。らしいと言うのは時折、光がチラチラと動くので建物の中なのか、落し穴のような物の中なのか判断がつかないからだ。
まずは彼にスポットを当ててみよう。
彼の名前は「久留破 倫」
現在大学一年生 専攻は経営学
倫は、少し前には確か自分の家の机で明日提出期限のレポートをやっていて、倫の姿は上下フリース地のラフな格好だったのはずだが。今の姿は、何故だか知らないがニット地のパーカーとデニムと言う出で立ちでそこに寝かされていた。
腕には時計みたいな物がはまっていて、時計にはボタンが全部で8つあった。
もちろん、倫は大学で使うため自前の腕時計位はあるのだが、その腕にはまっているそれは自分の物とは似ても似つかない形だったのだ。
確か寝る前には腕時計は机に置いたから腕には何も付けていなかったはずなんだが?
ふと、彼は思った。今までは冷静に自分を把握しようと居れたが、自分はいったいどこに居て何故こんな姿でここにいるのかわからなくなった。
ちなみに倫には好きな子が大学にいた。その子にも会えないのだろうかという思いもあり凄く、焦ってしまった。
ありがとうございます。いかがでしたか?良かったらゆったりと待ちながら暇潰しに使ってください。