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ジャック・ザ・リッパー
まだ朝が明け始めた薄暗がりの時刻。
「どこ行ってたんですか、早く離れてしまいましょうよ」
そうパムロは声をかけた。
相手は麗人という言葉が似合うだろうか。
先ほどまで公然での露出で捕まっていたというのが噓のようである。
「いやなにちょっとね…」
「ちょっとってなんですか?まさか…」
「気に食わない女がいたもんでね、しょうがないね。魂は回収してきたから有効に使うさ」
「またですか。はぁ…騒ぎになる前に街を出ましょうか」
「そうだね…」
「ところで今、何個目ですか」
「うーん。さっきのが2人分だから…ええと」
「あ、旅の間こそ色々なもの食べますよ。私貴方からもらった食糧ばかりで飽き飽きしてたんですから」
「そう。これで35万3546個めだ」
「先は長いですね…いきますよ”ジャック”」
「ほーい」
朝になり、路地裏で娼婦の女性が殺されているのが発見された。
タイミングからして街の牢屋で起こった凄惨な事件との関係があるのではと思われる。
また、殺した後に女性器が切り出されるという猟奇的な手法は
13年前、この街に現れた連続殺人鬼、
ジャック・ザ・リッパーと呼ばれたその犯人の手口とまったく一緒だったそうな。




