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気になる蘭子は止まらない  作者: きら
ゴールデンウィークって何だ?

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14/71

ある日の昼休み

今回から第3章です。

春の暖かな陽気が、初夏の心地よい暑さに変わってきた4月の後半。

蘭子の告白から1週間が経っていた。

最初こそ少しぎこちない2人だったが、今はもう、いつものように冗談を言い合いながら時が過ぎていく。

葵と蘭子の関係は、特に何も変わっていないのだった。

 

4人で食べる昼食もお馴染みになったある日の昼休み。


「あおい、『ごーるでんうぃーく』って何だ?」


最近ハマっている乳酸菌飲料のアルミ蓋を綺麗に剥がそうと夢中になりながら、蘭子は葵に訊ねる。

「何だよ急に。4月の終わりから5月の初めは休みの日が多いんだ。その期間をゴールデンウィークって呼んでる。この期間を利用して、行楽に出かける人が多いんだ。……まぁ、出不精な俺には関係ない話だけどな。休みなのは嬉しいけど」

インドア派の葵は、あまり興味なさそうに答えた。

「なるほど、そういうことか!」

すると、蘭子は乳酸菌飲料をグッと一気に飲み干して、1人で納得していた。

机には、綺麗に剥がせた蓋が広げて置かれている。

「何がだよ?」

話が見えない葵は蘭子に問いかけた。

「いや、な。この前、下宿先に招待したいって話をしただろ?その話をオーナーにしたら、ゴールデンウィーク中なら大丈夫って言ってたんだ」

蘭子に言われて、葵は『タカヤに襲撃されたお詫び』と『お世話になってるお礼』を兼ねて下宿先の屋敷に招きたいと言われた事を思い出した。

「おっ!マジか!それじゃあ?」

葵は期待を込めて、改めて蘭子に確認する。

「うん!遊びに来てくれ!」

そして蘭子は満面の笑みで答えるのだった。

「しずかは仕事か?」

水筒のお茶を飲んでる静香の方を向き、蘭子は続ける。

「いいえ。蘭子ちゃんのお誘いならば断るわけにはいかないわ。仕事があってもお休みはできるから大丈夫よ」

静香はお茶をゆっくり飲み込むと、優しい笑顔で答えた。

そこで、黙って話を聞いていたタカヤが会話に入ってくる。

「昨日の話を聞いた上で一応言っておくが、泊まることになりそうだぞ?」

蘭子とオーナーの会話を聞いていたらしいタカヤは、抜けている話を補足した。

「まじ!?」

「うっそ!?」

招待された2人は嬉しそうに顔を見合わせている。

「凄いだろ?オーナーにあおいとしずかの事を話したら『是非会ってみたい。そんなにお世話になっているなら、おもてなしをしたいから泊まりで招待しなさい』って言われたんだ」

蘭子がオーナーにどんな話をしたのかは知らないが、オーナーからは歓迎されているようで2人は安心した。

「オーナーさん!感謝します!」

「あの洋館、凄く興味があったの。楽しみだわ」

街で有名な洋館に入れるだけでなく、一泊できるなんて思ってもみなかった2人は素直に喜んでいる。

「わたしも楽しみだ!一度やってみたかったんだ。お泊まり会!」

蘭子は両手でグーを作って胸の前でワクワクのポーズをしながら笑って言った。

続いてタカヤが葵に向かって声をかける。

「アオイ、夜は寝かさないからな」

「その発言は誤解を招きそうだからやめろ」

引き攣った顔の葵は、タカヤに手のひらを向けて『待った』のポーズで、首を振りながら答えた。

 

かくして、ゴールデンウィークにお泊まり会の開催が決定した。


「で、だ。あおい」

蘭子の表情が笑顔から真面目モードに変わった。

「何だよ?」

少し嫌な予感がした葵は怪訝な顔をしながら答える。

「ゴールデンウィークについてもっと教えてくれ。一体、みんなはどんなことをするのだ?なんでゴールデンなんだ?」

どうやら、蘭子の『何だ?タイム』が始まってしまったようだ。

いつものように上目遣いで尋ねてくる蘭子に狼狽えながら、昼休み中『ゴールデンウィーク講座』を続けることとなった。

(今年のゴールデンウィークは忙しくなりそうだな)

葵はお泊まり会だけでなく、休み中は蘭子の思い付きに巻き込まれることを想像しながら説明を続けた。

第3章は短いエピソードにまとめて少しずつ公開していきます。

第2章の終わりに出てきたあの娘や、コーヒーが手放せないあのやる気のない教師も久々に登場です。

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