歩きスマホ
あちこちで「歩きスマホをやめましょう」というポスターや掲示を見かける。でも、右を見ても左を見ても歩きスマホだらけだ。かつて「スマホやめますか、人間やめますか」と言った人が居たが、今は余り聞かない。思い出すのは、かつてテレビが普及してきた時に言われた「一億総白痴化」だ。時を経て、すっかりそんな事言われなくなった。一説に、皆、白痴化してしまったから誰も指摘しなくなったなどと言う。昨今ではテレビを見る人が段々と減ってきたので、この「一億総白痴化」も解消してゆくかと思いきや、今度はスマホが出てきた。もちろんスマホだからダメと言うつもりは無い。暇つぶしに「面白系動画」を片っ端から見ている人も居れば、量子物理学の論文を読んでいる人もあろう。大統領だってスマホで情報発信している。ただ、客観的な「振る舞い」だけはどうにかならないだろうか。例えば、人とすれ違う時には「すれ違う間は前を見て歩き、通り過ぎたらスマホに目を遣る」が良識的だと思うのだが、まるで逆だ。スマホを見ないにしてもポケットをもぞもぞとまさぐる人は多い。悪いが滑稽だ。これらのスマホがらみの所作は嫌悪するだけでなく、思わず吹き出したくなるものがある。世の中、他者に悪く思われたくない、変に思われたくないと汲々としている人が多いと思うが、そういう人達にも、そういった「へんちくりんな」動作が臆面も無く常態化している。そうそう、話しを戻して「歩きスマホをやめましょう」のポスターについて。最近見たポスターの文言が明快で粋だ。「さぁ、顔をあげよう」。でも、ふと思った。これが駅の壁や柱に貼られているのだが、歩きスマホの人は下を向いているので見ないのでは。壁や柱の最下端に貼る方が良い。できれば床面に。いよいよ変な空間だが、どうなっていく事やら。