優里奈のお仕事場
「今さっき告知したように、大事なことがあります」
『え?引退?やめてよ、最近の癒しだったんだぞ』
『今日っていつもの配信じゃないの?』
『いや、まだわからない。引退なわけないよな?そうだよね?』
「アハハ、引退じゃないよ」
『じゃあ何?』
『ダンジョン配信やめるの?』
『本当に引退じゃなくてよかった。強くてかわいい子ってそんなに多くないからね』
『もしかして男?』
「男でもないよ。正解は~じゃじゃん!この子です!」
すると俺は両手で持ち上げられて優里奈の膝の上に乗せられた
「優里奈って配信者だったの?しかもダンジョン?」
「うん、そうだよ!これが私の仕事場!」
「へぇ、これが…」
『その子誰!?』
『銀髪美少女!?』
『新しいメンバー?』
『めちゃくちゃ可愛い。推しになりそう』
『わかる』
『おいおい、まだ推しじゃないの?お前ら、もう俺は推しに決めたぜ』
『さすがにそれは時期尚早…か?』
『オイ』
「この子は私が昨日川の横に倒れていて、設定でもなんでもなく記憶喪失。もし、この子に見覚えがある人がいたら、教えてほしい。でも、もうこの子は私の家族になる予定だけど」
『え?ユリナが里親になるってこと?』
『マジ?でも男じゃなくてよかったわ』
『でも親は見つかったらどうするの?』
『それにしてもかわいいな』
『記憶喪失?どこまで覚えてるの?』
「多分自分の周りにあったこととか覚えてない。そして親が見つかったら、あなたの娘さん、私に下さい!っていうつもり。でも、ここの近くで3日前にダンジョンスタンピードが起きたんだよね。だから、その…その可能性もあるかもしれないから、明日ダンジョン協会に行くつもりだよ」
『えぇ…マジか』
『あースタンピードか…そりゃあキツイな』
『なるほど…そういうことか』
『でもすぐに鎮圧されたって話だろ?だから大丈夫なんじゃないの?』
『可哀想に、私も応援したいな』
『バカ、すぐ鎮圧されたって言っても、被害は少なからず出るものなんだよ。偶然見たこともあるが、怖くなった。そのぐらいだ』
『そうなのか』
『で、本音は?話の内容のわりにすっごいニコニコしてますが』
『ほんとじゃん』
『マジだ』
「正直めっちゃ可愛い。ちょっと男言葉だけど。舞い降りた天使に見える」
『舞い降りた天使ww』
『でも否定できないレベルなんだよね。この子、天使だわ』
『で、今日はその子の自己紹介なわけ?』
「あ、勢いで配信始めたから、自己紹介とか考えてなかった。唐突だけど、出来るとこまででいいから自己紹介良い?」
『勢いだったのかよww』
『重大発表なのにw』
「わかった、じゃあ俺の名前は紗理奈。今日優里奈からもらった。元の名前は覚えてないです。ここがどこかもまだ知りません。なので、失った記憶を取り戻したいです。だから、個人的には俺もダンジョンに行きたいです。あと、あの声の正体を知りたいから」
『まさかの俺っ娘!?』
『マジか、最高だな』
『実在したんだ、俺っ娘って』
『え?もしや本当にメンバーに?』
『ありうる?』
『そしたら可愛いが二倍でご飯が進むわー』
『でも大丈夫なん?俺その辺詳しくないけど、誰か教えてもらえる?』
『ダンジョンに入ることに関しては特にあまり制限とかかけられてないし、年齢にもよるけどある程度強い保護者同伴なら問題ないし、いいんじゃない?しかも保護者同伴なら、保護者側のダンジョンカードで換金もできるし、あと、結局は当人の能力次第みたいなところあるからね』
『有識者ニキ助かる』
そう、俺もただこの生活を享受するだけじゃなくて、お世話になってるからでも少し早く記憶を思い出して恩も返したいと思っていたのだ。それもあるが、ちょくちょく出てくるダンジョンというものと、あの謎の声の正体も気になっていたのだ。ちょっと申し訳ないけど
「え!?紗理奈ちゃんがダンジョン!?危険だよ!?」
「それでも、思い出したいんです。いいですか?」
「う~ん…まぁ、紗理奈ちゃんがそういうなら、見学程度なら私、まぁまぁ強いし、浅いところまでだったらいいけど」
「うん!ありがとうね!」
「うっ可愛い…最高」
『キャラ崩壊してない?可愛い物好きでもここまでは初めてだわ』
『確かに、優しいお姉さんキャラがただのデレデレになってる』
『う~ん、おねロリっていいな』
『優里奈×紗理奈ちゃんか』
『いいなこれ』
『天才』
『尊いわ~』
『ところで次の配信予定はいつぐらい?』
「う~ん、出来たら三日後、もしかしたら一週間ぐらいかかるかも。紗理奈ちゃんの両親に会えたら、いろいろお話するよ。もしいなかったら、私が里親でお姉ちゃんになるかも」
その後、優里奈と俺と視聴者とでいろいろな雑談をして終わった。このとき、俺は配信者のトークスキルの強さを感じた
思ったより長くかけたことに驚いています。高評価、ブックマークを頂けると嬉しいです!!