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異世界ホームセンター  作者: 発目こいる
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第1話

「今夜はフォティノース流星群が見頃だそうです。観測のポイントは…」店内のラジオから天体観測の情報が流れてくる。



「19時がピークだって。観測地としてはこの地域がベストなんだって。もったいないね」見目麗しい女性、サエは掃除道具を手に店の入口をきれいにしている。彼女のシンプルな服装は彼女の美しさを際立たせる。彼女は大学の薬学部生で、あまり恋愛には興味がないようだ。


「サエ、流星群を見に行ってみたら?観測時間帯はお客さんも少ないだろうし」と、店長のコウタはレジの集計作業をしながら提案する。彼は3代目の店長で、その地位を真摯に全うしている。


「店長、俺も見に行っていいか?」と筋肉質の男、ゴウが参戦する。彼は格闘技に夢中で、ホームセンターの商品を武器として想像するのが好きだという。


コウタは笑いながら了承し、二人が流星群を見に行くことを許す。その夜、流星群の影響で店の売り上げは上がり、特に天体望遠鏡やアウトドア用品の売れ行きが好調だった。


コウタは祖父から引き継いだこの店をさらに成長させたいと思いながら、1人で事務作業を続ける。しかし、流星群が最接近する時間になると、突然の衝撃が店を揺さぶり、コウタは意識を失ってしまう。


目を覚ますと、店はまるで何事もなかったかのように平穏を取り戻していた。しかし、店の出入り口から見える風景は、通常の街並みではなく、無限に広がる森だった。


驚愕で固まったコウタが目の前の森を見つめていると、店のバックヤードから元気な声が聞こえてきた。


「店長、全商品の棚入れ完了です!」とゴウが元気よく報告してきた。しかし、彼の目にもすぐに森が広がる異様な風景が映った。「え、これ何?店長、森になってるけど?」


その時、サエが店の入口から舞い込んできた。「皆さん、外を見てください。空が…流星群が…!」


三人が目を空に上げると、そこには流星群が輝く夜空が広がっていた。しかし、それはただの流星群ではなく、流れ星の軌跡がまるで文字を描いているかのようだった。


「これ、解読できる?」コウタがサエに尋ねると、彼女は眉をひそめて空を見つめ、少し考えた後に頷いた。


「これは古代ギリシャ語のようです。"ホームセンターアラタ"と書かれています。そして…"世界を救う"と…」


その瞬間、店内のラジオから流れてきたのは、以前とは違う声だった。「『ホームセンターアラタ』よ、世界を救う旅に出よ。君たちの力が必要なのだ。」


三人は顔を見合わせ、それぞれが心の中で自分たちの冒険が始まったことを確認する。そこから、彼らの奇妙で壮大な冒険が始まるのだった。



これはホームセンターが世界を救う物語だ。


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