第八話会議はやった方がいい
今日は「あれ?少なくね」って思う人がいるかもしれません、ですが許してください
沙也加の告白騒動から二週間たった。
暁斗と太智、沙也加はある教室で作戦会議を始めようとしていた。
「さぁ、作戦会議をはじめるわよ」
沙也加がパンパンと手を叩き、皆の注目を集めるように声を大きくして言った。
「なんだよ、作戦会議ってやる必要あるのか?」
太智が気だるそうに言う。
「うるさいわね、暁斗の告白を成功させるための作戦会議を今からするの!」
「そうだぞ、太智!俺の告白が成功するために案をだすんだ」
太智も2対1で言われてしまっては何も言えなかった。
「案がある人は手を上げて言ってみなさい」
暁斗が手を上げる。
「はい、暁斗言ってみなさい」
「やっぱり、俺は王道を行く………」
桜が舞う、春。
暁斗は校門を出ようとする比奈を呼び止める。
「比奈!」
比奈は立ち止まり暁斗の方を見る。
「なに?」
「比奈……お前のことが……好きだ!」
「………てな感じ」
「却下、却下、そんなの却下よ」
「えー、なんで?」
暁斗が「なぜ?」という顔で言う。
「そもそも、なんでいつも、佐々木さんって呼んでいるのに急に比奈って呼んでいるんだよ」
太智が言う。
「急に告白って言うのもどうなの…」
沙也加が言う。
「いいと思うんだけどなー」
「太智はどうなの?」
沙也加が太智に振る。
「ん〜、そうだなー、こんなのはどう?……」
セミが鳴く暑い夏。
水泳の練習帰り。
「まずうちさぁ、屋上…あんだけど…」
「はえ〜」
「焼いてか――」
「やめろぉぉぉぉ!」
慌てて暁斗が止める。
「どうしてよ?気になるんだけど」
沙也加が言う。
「とにかく!これはダメ!」
「まぁ〜、そうね、水泳の練習帰りってのが考えてみればアウトね」
「他に案がある人はいない?」
二人とも手を上げない。
「二人ともなし?それじゃあ私のね……」
デートも終わり、空が赤くなり始めた頃。
暁斗は比奈を家まで送っていた。
「今日は楽しかったね」
暁斗が不意に言う。
「うん、楽しかった」
「俺、好きな人がいるんだ。
その人は同じくクラスで
優しくて、
学校一の美少女って言われている人」
「……」
比奈は黙って聞いている。
そんなことを言っているうちに比奈の家に着いた。
「バイバイ」
暁斗が言う。
「バイバイ」
比奈が言う。
得も言われぬ間が空く。
「好きだ………」
「……どうよ」
沙也加が誇らしげな顔で言う。
「いいじゃん!すげぇーじゃん!」
太智が沙也加を指差し言った。
「く、悔しいがそれがいい」
暁斗が悔しげに言う。
こうして告白の内容やシチュエーションは決まった。
デートの約束もしていないのに。
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