第四話好きな子にはマーキングしておいた方がいい
前の話で少なくなるかもとか言ってたけど大丈夫でした。
比奈の家に侵入したのが、つい昨日のような日(昨日だが)朝会で校長先生がこんなことを言っていた。
「え〜、昨日、2年生の佐々木さんの自宅に佐々木さんの私物とみられるハンカチと置き手紙が置かれていたそうです。佐々木さんはすぐに警察を呼び、警察は不法侵入の疑いで現在調査中とのことですので皆さんくれぐれも注意してください。え〜、続いての話ですが私のパンツが………」
この話を聞いた時暁斗はとても怖くなった、まさか自分が犯罪者になるとは思わなかった暁斗は朝会が終わるとすぐに太智をひと目のつかない体育館倉庫に行かせポケットから出た。
「おい!どうするんだよ俺達、犯罪者だそ!」
「犯罪者はお前だけだけどな」
「はぁ?!作戦を提案したのはお前だからお前も犯罪者だぞ!」
「でも、小人って人間じゃあないから犯罪を犯した事になるのか?」
「…それも、そうだな」
この二人はバカである。
この二人に笑いがこみ上げる。
「アハハハハハハ――」
バンッ!
「そこまでよ!あなた達が犯人ね!」
「!?」
二人が笑っていた時である、いきなり体育館倉庫の扉が開いた。
扉を開けたのは女子生徒だった。
「これから、あなた達は職員室へぇ………」
女子生徒の視線が暁斗へと移る。
「な、なによコイツ!」
女子生徒の叫びが体育館倉庫中に響き渡った。
昼休み。
二人は生徒会室にいた。
「それで、小人になったと…」
二人はなぜ暁斗が小人になったかを洗いざらい吐いた。
「でも、それと不法侵入は別よねぇ」
このいきなり体育館倉庫の扉を開けてきた彼女は、青葉ノ池高校の3年生であり生徒会長の長谷川沙也加だ。
髪の毛は黒髪ロングで制服をきっちり着こなし成績優秀、運動神経抜群で一度は付き合ってみたい人男女部門でも上位に食い込む程の男女ともに好かれるタイプの人間である。
「よって!あなた達を職員室で連れていきます!」
「ちょと待ってくれよ!暁斗は佐々木さんに好かれたくてやった事なんだ」
「そんな言い訳聞かないわ!私の比奈を怖い目に合わせるなんてあなた達は最低よ!」
「私の比奈?」
暁斗と太智は不思議そうに言った。
すると沙也加の顔が赤く染まり始めた。
「きょ、今日のところはこれぐらいにしといてあげるわ。さぁ早く出ていきなさい!」
二人は追い出されてしまった。
「何だったんだ、あいつ?」
太智が首を傾げて言う。
「そんな事はどうでもいい!それより問題は、僕の佐々木さんのことを下の名前で呼んでいることだ!許さん!」
「生徒会長と佐々木さんどういう関係なんだとかでは、ないんだな………」
暁斗が何かを考えいるようで少し間があく。
「……こうなったら、生徒会長尾行大作戦だ!」
「せいとかいちょうびこうだいさくせん?」
太智がお約束のオウム返しを披露する。
「その名の通り明日、生徒会長を尾行して佐々木さんとどういう関係かを暴いて学校中に広めて生徒達から嫌がらせをされて落ち込んでいる佐々木さんをゲッチュ!っていう作戦だ」
「なかなかエグいことをするな…ま、まぁいいんじゃあないか、俺もあの生徒会長にやられっぱなしは嫌だしな。」
ちなみにこのあと沙也加が暁斗と太智のことを先生に報告したが信じてもらえなかった。(特に暁斗の方、留学中だし)
次の日の放課後。
「なぁ、本当に生徒会の会議が終わるまで待つのかよぉ」
太智が不満そうに言う。
この学校はとにかく生徒会の会議が長いということで有名で最長で5時間も続いたことがある。
「当たり前だろ。真実を暴くんだから」
「もうさっき出した沙也加生徒会長、佐々木比奈大好き説を流して終わりでいいだろ」
実は昼休みにこの二人は沙也加についての説を出し合って予想していたのだ。
例えば、佐々木比奈とは無関係説や同姓同名説、宇宙人説、野○先輩女の子説など二人は数々の説を出し合っていた。
「バカか?お前も俺たちが出した説が正しいのか知りたいだろ」
「そ、そうだけど…」
そんなことを話しているうちに2時間が経過していた。
生徒会室の扉が開き役員達が続々と出ていくだが、生徒会長である沙也加は一向に出てこない。
そこからまた1時間が経過した。
あまりにも長い時間いすぎたためか1時間前からやっていたしりとりの言葉がだいぶ高度になり始めたころ…
ガラガラガラ
ようやく生徒会室の扉が開き沙也加が出てきた。
出てきた沙也加の制服が妙に汚れていた、どうやら生徒会室の掃除はいつもの生徒会長がやっているらしい。
そこからは至って普通で、生徒会室の鍵を返し学校を後にした。
そこから沙也加は自分の家の方向に行くのでは無く比奈の家の方向に向かっていた。
暁斗と太智はまさかと思ったがそのまさかであった。
なんと沙也加は比奈の家の前の公園で双眼鏡を取り出した。
「ウソだろ…」
暁斗はそう言い呆然と立ちつくした。
その言葉を沙也加は聞き逃さなかった、沙也加は某有名SNSアプリT○kT○k並の速さで振り向き暁斗と太智を睨みつけた。
暁斗と太智はその速さに恐怖心を覚えた。
「お、おい。あ、暁斗、ど、どうするんだよ?」
「こ、こういう時は、に、逃げるんだよぉぉぉぉ!」
暁斗が全速力で走り出した。
「お、おい待てよ」
あとを追うように太智が走った。
太智は普通の人よりも足が遅い暁斗を回収しポケットに入れさらにスピードを上げで走った。
沙也加は太智を追いかけた、まるで猫のように。
太智は逃げた、まるでネズミのように。
そう、沙也加は狩る側であり、太智は狩られる側なのだ。(あれ?このシーンどっかで見た事あるぞ?)
だか、太智も暁斗と同じ陰キャ。全く運動をしていない太智が当然、足が早いはずもなく――
どうでしたか?
かりんとううどん食べたい(訳∶明日も頑張ります)
次回もサービスゥ!サービスゥ!