第三話不法侵入は辞めたほうがいい
今回は長めに書いてみました。(ネタも多いです)
その反動で明日は短いかもしれません。
ご了承下さい。
昼休み。
いつもの屋上で暁斗と太智は昼食をとっていた。
昼食といっても暁斗は、自分の顔ぐらいある角砂糖を舐めているだけだが…
「お前、今日はソフィばあさんの技で切り抜けられたけど明日から親になんて言うんだよ?」
「それはもう、説明するしかないだろ」
「大丈夫か?俺も手伝おうか?」
「いや、いいよ。これは俺がやっておく」
「ふ〜ん。まぁ、頑張れよ」
太智は暁斗の肩を叩いた。
(ことあと暁斗が自分が小人になったことを親に言ったが「わかったわ。ご飯を小さくすればいいのね」と言って終わったらしい。なにもんだ、暁斗の親は?)
「それで、比奈さんのハンカチどうすんの?」
「そりゃ、届けるよ」
「どうやって?」
「ん〜そこが問題なんだよ」
暁斗がその事について考えていると太智が口を開けた。
「なぁ、こんな作戦はどうだ?…」
太智が出した作戦というのは、まず暁斗が比奈の家に侵入し次に、比奈の部屋へ行きハンカチと『これ、落ちていたよ』という置き手紙を置くというなんとも気持ち悪い作戦である。
だか二人ともバカなのでこれを最善の作戦だと思い今日の放課後決行することになった。
放課後。
比奈の家の前の公園で、最終調整を行う暁斗と太智。
「昼に言った作戦で大丈夫だな?」
「大丈夫だ。問題ない」
「それでは、健闘を祈る」
暁斗は比奈のハンカチをマントのように羽織り置き手紙をこれでもかと折りたたみポケットに入れた。
太智は敬礼をしながら暁斗を見送った。
暁斗は比奈の家へと走り出した。
比奈の家の前に着くと、そこにはとても大きな門がありその奥には鯉が泳いでそうな池や高そうな銅像がありまたその奥には立派な豪邸があった。
その門の隙間を通り玄関の前に行くと番犬ガ○ガ○に似た犬が寝ていた。
当然、暁斗は小人なのでドアノブに届くはずがなくペットドアから入ることにした。
暁斗は犬を起こさないようにそっと忍び足で犬を横切ろうとした。
普通だったらここで、お約束の展開が起こるはずだが今日は調子が悪いのか起こらなかった。
家の中に入るとそこにはドラ○もんのスネ○の家を彷彿させる豪華なシューズラックや絨毯があり玄関からまっすぐに行くと大きな階段が建てられておりそれをあがると左右にペットドアが付いている部屋が沢山あるとという感じた。
その豪華さにあっけにとられていると、階段を上がった左側の一番奥の部屋から出てきた比奈が階段から降りてくる。
「ヤバい」と思い暁斗はすかさずシューズラックの後ろに隠れた。
階段降りた比奈は右側の奥から二番目の部屋に入っていった。
その部屋のドアは半開きでドアには分かりやすく「お風呂場」と書かれた札が掛けられていた。
この時、暁斗の脳内では天使と悪魔が決闘をしていた。
このままお風呂場へは入らず比奈としっかりとお付き合いをしてそういう時に比奈の体を初めて目に入れたい天使。
自分の欲望のままにお風呂場へ入りライトノベルの主人公の仲間入りしたい悪魔。
その決闘の結果は…悪魔の圧勝である。暁斗の天使は弱かった。
暁斗は、脱衣所に入った。
そこには比奈の部屋着と下着が脱ぎ捨てられておりお風呂場の方からはシャワーの流れる音がする。
残念ながらお風呂場の扉は、固く閉ざされており小人の暁斗が入ることができなかった。
よって、と○ぶるやハイスクール○✕○の主人公たちと同じ位につくことは出来なかったが下着の匂いを嗅ぐことは出来るので…………やめておこう、それをしてしまっては暁斗は主人公ではなくなってしまう。
暁斗は、自分の心に理性という壁を作り間一髪のところで踏みとどまった。
暁斗は、自分の欲求を抑えお風呂場を後にした。
よくよく考えれば、今がチャンスなのである。
見た感じこの家には比奈以外に人はいないみたいだしハンカチと置き手紙を置くならいまである。
暁斗は走り出した。
早く、比奈が戻ってくる前に暁斗にとっては崖のような階段をなんとか登り比奈の部屋にたどり着いた。
ペットドアから中に入った。
中に入るとピンク、赤、黄色以外の物が見つからない
これこそ男子が想像していた女の子の部屋という感じた。
暁斗はすぐさま比奈が使っているであろう学習机へいき羽織っていたハンカチと置き手紙を置いた。
「さぁて、帰るか」と独り言を呟き、暁斗が後ろを振り返るとそこには………人間界では一般的にペットとして飼われているネコ科動物の猫がこちらを見ていた。
暁斗は背筋が凍りついた。
暁斗が小人である以上、暁斗は狩られる側なのだ逆に猫は暁斗が小人である以上狩る側なのだ。
猫の目は人間に甘えるそれではなく獲物を見つめるそれだった。
勢いよく猫が飛びかかる!
暁斗は走り出した!
暁斗の運動能力は普通の人の二分の一だが人間は極限的状況なると身体能力が格段に上がる、火事場の馬鹿力というやつだ暁斗は目にも止まらぬ早さで比奈の部屋を後にし階段を落ちるように下った。
そして一直線に玄関までむかった、玄関の扉のペットドアをくぐるとそう…………犬だ。
勢いよくペットドアを開けたことにより犬は目を覚まし、暁斗を追いかけてきた。
共通の獲物を追う犬と猫は「瞬間、心重ねて」状態に対して暁斗は二点同時荷重攻撃を受けている。
そして、なんとか門の隙間を通り必死で走っているうちに公園へ出たもうあの化け物は追ってきてはいなかった。
ハァハァと息を整えていると太智が近づいてきた。
「おい、どうだった?」
「ハァハァ…なんとか…置いてきた…」
「やったな!これで佐々木さんからの好感度をアップだな!」
「あぁ…ハァ…そうだな…」
暁斗と太智は喜びながら家へ帰った。
次の日、あんなことがあるとも知らず……
どうでしたか?
明日も投稿できるように頑張ります!
次回もサービスゥ!サービスゥ!