第一話変な噂は信じないほうがいい
どうも!のり巻きです!ひと味違う恋愛モノですので楽しめると思います。
この町には、ある都市伝説がある。それは、自分の想い人を考えながら川に飛び込むと二分の一の確率で結ばれると……
ホームルーム前。大体の生徒たちは登校しているが一人か二人ぐらいは遅刻やギリギリに来る奴がいるあの時間帯。2−3組のおかしな男子生徒二人は、こんな会話をしていた。
「はぁ、俺はこれからどうすればいいんだ」
このため息を交えながら借金をしてしまった人のような、セリフを吐いているのが、2ヶ月前にこの町に引っ越してきた青葉ノ池高校2年生飯島暁斗である。
「お前、まだそんなこと言ってるのかよ」
ザ・王道と言う言葉を、吐いているのが、同じく青葉ノ池高校2年生で暁斗の友達の森山太智である。
「大体、学校一の美少女のあの人はお前なんか眼中にねぇよ」
学校一の美少女とは暁斗たちと同じクラスの佐々木比奈のことである。ちな巨乳。
「そんな筈はない。佐々木さんは絶対に俺の優しさに気づいてるはずだ」
暁斗は、自身満々にそう答えた。
そのとき、ホームルームを知らせるチャイムが学校中に響き渡った。
昼休み。
暁斗は、いつも太智と昼食をとる屋上へ足を運んだ。屋上へと繋がる階段を上っていたその時
「キャッ」「うわっ」
何がぶつかってきたその反動で暁斗は尻もちをついてしまう。
「いててて」
目を開けるとそこにいたのは、同じく尻もちをついている女子生徒、比奈がいた。
「ひ、ひ比奈しゃん!?」
あまりの驚きに声がおかしくなった。その声に比奈気づいた。
「あ!暁斗くん大丈夫?ケガとかしてない?」
心配そうに比奈は言った。
「だ、大丈夫であります」
さすが、ドイツ軍人はうろたえないのである。
「本当にごめんね、じゃあ私急いでるから」
「あ………」
比奈はそのまま走り去っていった。
あまり話せなかったことにガッカリし、おもむろに視線を下におろした。
そこには、比奈が落としたと思われる花柄の綺麗なハンカチが落ちていた。
一瞬、このハンカチでいろいろなことをしようという考えが頭をよぎったがもしバレたら嫌われるのでやめた。
またあった時に渡そう、そう思いながら暁斗は屋上に向かうのだった。
暁斗が屋上につくとかなりの人がいた20人くらいだろうか、屋上は意外と人気なのだ。
暁斗は、辺りを見渡し太智を探してその隣に座った。
暁斗は先程の出来事をすべて太智に話した。
「今日も佐々木さんと話せなかったぁ〜この世のおわりだぁ〜」
頭を抱えながら暁斗は言った。
「いつもは一切喋れないのに今日は少し喋れたんだから進歩しただろ」
めんどくせぇな、と思いながらも慰めるように太智は言う。
「そういや、お前みたいな負け組の奴でも美少女と結ばれる方法が一つある」
「負け組は、余計だがそれは気になる。ぜひ、教えてくれ!」
暁斗は、目を輝かせながら太智の次の言葉を待つ。
「それは、川に飛び込むことさ!」
「……は?」
暁斗は、何を言っているのかわからないという顔で太智を見た。
「この町の都市伝説にあるんだよ。18時丁度に、想い人を考えながら川に飛び込めば二分の一の確率で結ばれるっていう都市伝説が」
「二分の一ねぇ…」
暁斗と太智の会話に間が空く。
「なぁ、残りの二分の一はどうなるんだ?」
「知らんな。だかお前のようなブサメンにはそれしかない」
「もちろん、やるよな?」
いじめっ子がいじめられっ子に万引きをやれせるような口調で太智は言う。
「や、やるよ」
いじめっ子に万引きをやれと脅され仕方なく了承した口調で暁斗は言った。
第一話どうでしたか?
次の第2話はまだまだ製作中なので次の配信は未定です。気長に待っていてください!
次回もサービスゥ!サービスゥ!