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一旦街へ戻る事にした。
流石に今回の肉体的ダメージというより精神的ダメージに僕達は困惑していた。
「強盗団って聞いていたから、まさかあの女達が強盗団とは思ってもいなかったわ。普通、髭生やしたいかにも悪そうな男達じゃない!」
彩希がビール片手に今回の感想を。
「でもさっ!あの自称イケメンはキラーが燃やした訳じゃない、あとで復讐とか来ないのかな?桃、嫌だなぁ~ああいう話し方してる人って嫌いなんだよ。」
桃の言う通り確かに復讐に来そうな気もする。仲間であるサーシイドが既に見に来たと言う事が既に動き出したと意味するのではないか?
「まっ!キョウレートが復讐に来たら、それはキラーちゃんが悪いって事で、キラーちゃんが相手にすればいいわ!私も嫌いなんだもん!」
いくみの一声が女性陣を納得させてしまった。
「そうね、私も嫌いだからキラーがしっかり灰になるまで燃やして欲しいわ。」
すずかの淡々とした口調で鮮烈な言い方は敵ではない僕すらヒヤッとしてしまう。よく、すずかを日暮谷は誘拐なんかしたな…まぁ、すずかと朱音には日暮谷の話は触れない様にしているが……
「それはそうと、キラーのあの水みたいのからなんで火が出たの?あの時いきなり火が出たからびっくりして何も出来なかったし!」
朱音に言われたが僕にも原因は解らない。
「キラー君の魔法だけれど、一つの仮説としてね、あの毒の尻尾を持って大丈夫だった事から端を発していると想うの。だからあれは水では無くて、毒。」
彩希の意見は今まで僕もなんとなくそれなんだろうな?って気もしていたが、未だに不明でもある。
続けて、
「あのキョウレートに出た火がまた理由は判らないけれど、フェニックスの何かが付いたんじゃないかしら?でも鉄パイプからしか出ないって事は細かく説明できないし、原理も判らないけどねっ!」
妖しい笑みを魅せながら彩希の一つの仮説を聞いた。
「なんとなく、それでいいんじゃない?実際これでキラーが偉そうな魔法使い面していたらみんなで倒そうって想うかもしれないけれど、いつもと変わらないんだから!」
なんか朱音が合間に怖いこと言っていたが僕は聴いていない事にしよう。
「よく解らないけど魔法使いになれたって凄いよね!みんなだいたい最初のやりたかったのと違うのを実際今はやっているのに、キラーちゃんだけ最初は何も出来ないクセに!って思わせておいての魔法使いだもん!」
いくみに褒められているのかな?
僕の魔法はまだ使い分けられるのかハッキリはしていない。