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「それで、この私達に対する戯れ言はおしまいかしら?鬱陶しいから早く消えてもらいたいのだけど。」
朱音の声は普段かなり明るい声をしているのだが、今回の声はかなりドスの利いた言うなれば昭和のヤンキー否、昭和のツッパリ(死語。)みたいな雰囲気だった。
元々悪い奴だったんじゃないか?
思った時に彩希が見る。絶対僕の心が見えるのだと思った。僕よりも魔法使いって名乗ってもらいたい。
「随分冷たい言い方ね。私はまだ何もしていないのに戦闘体勢に入っても無駄よ。私は今は大人しく見に来ただけなので…リーダーから。兎に角、キラー!貴方は悪魔の女子にモテそうね♪」
ウインクしながらサッ!とサーシイドは消えた。
「悪魔うけするそうよ!元カノの私は悪魔だったのかしら?」
彩希がかなり冷たい声で僕にだけ聞こえる様に囁いた。
そう…地獄の底から悪魔が来た様な囁きで。
「と、と、兎に角!あのルイアとサーシイドって女2人はヒツバークラスにヤバいぞ!」
無駄に僕は声を張上げた。じゃないと僕はいろいろ事で即座に死ぬと思ったので。
「色々と相手が出てきたけれど、実力とかサーシイドって女はまるで判らないわ。今までなら何か片鱗があるのだけれど、あの女はただ居ただけ。それが威圧感って事で。」
すずかはいつもの淡々とした口調で話していたが、鉈が結構いつでも攻撃できます!って感じの持ち方だった。
「結局判ったのはキラーちゃんが悪魔女にモテるのと、桃が子どもって事で!」
いくみがみんなを軽く笑わせにきた。
桃が横でほっぺたを膨らませている。
これは可愛い。
「もう一つあるよっ!ハカセは悪魔の女も興味がないみたい!」
朱音~ハカセが可哀想だろ!
「ハカセもそのうち何処かのデブ専が来て、モテるから!」
桃!それも慰めになってない!
今回のダメージをモロに喰らったのは結局ハカセだけであった。