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「なんなの?あのルイアって女は!」
物凄く敵意に満ちた顔をしたいくみがナイフを持ちながら苛ついている。
「先ず、他に何人のメンバーがいるのかしら?あのルイアに付いていたのは5人位だったけれど、また面倒な相手が出てきたわ。早く金脈を探して帰りましょう。」
彩希~結局金を探すのは諦めないのか。
「当たり前でしょ?強盗団に勝てるとは考えない方がいいわ。私は命を捨てる事はしないで、ゴールドを手にしていきたいのよ。」
相変わらず金が目当てのお話しだわ…恐いもん。
「やぁ!キラー達じゃないか!久しぶり!」
知らない男達が声をかけてきた。
誰?
「あー!残念だ。同じDクラスにいたけれど、君達はやはり我々とは進み方が違うからなぁ~」
全員まるで知らない男達だ。
「そんな気軽に言っている割りに何故後ろの人達は剣を持ちながら狙おうとしてるのかしら?」
すずかがスッ!と鉈を前にした。
「お前達は有名人だろ?俺達は納得いかないんだよなぁ~」
と、言っているのが鬱陶しかったのか
「一番槍!」
いきなり桃が槍で攻撃した。
「桃!此方から攻撃したら外聞悪いじゃない。」
朱音が言いながら、薙刀で相手に斬りかかる。
「止めておきなよ。死んじゃうよ!」
ハカセが盾で撲りかかる。
完全に相手は戦意喪失してしまった。
「じょ、冗談とか……」
一人が泣きながら言っているのを、
「剣を突きつけられた時は既に殺意があったわよ。二度と近寄らない様にね。」
彩希が最後に大人な声で相手を帰らせた。
「結局私達は嫉妬されてもいるって事ね。強いだけじゃ魅力は無いって感じね。」
いくみがなんとなく寂しそうな顔をした。
敵を倒す事は敵を作る事もあるんだね。