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「さてと、いろいろと分担して聞いてきたでしょうけれど、たいした話は無いわね。スタシスが市町村の市だったぐらいかしら?」
彩希がまとめ役をいつもやってくれている。
「僕とすずかで市長さんに会ったけれど、兎に角強盗団がかなり前から居て洞窟内は物騒だって事は確からしい。」
僕はそれを市長さんと話していたが、すずかは市長の周囲からも話を聞いていた。
「たいした話は無いの。ただ、洞窟を燃やしてしまえば苦しくて出てくるんじゃないか?って思ったけれど、規模が違ったわ。」
物騒な作戦を考えていたわ。
「洞窟はかなり広いみたいね。入口近辺は結構強盗団以外の人もいろいろいるみたいだし。」
ハカセが聞いてきた情報も薄い。
「まぁ今回の場所ではブシャーみたいのは居ないだろうから明日から探索してみましょう。」
いくみが締めて僕達は寝る事にした。
明け方頭に衝撃を受けて僕は起きた。
彩希が立っている。
「鼾が隣迄煩い!」
気がつけば女性全員で睨み付けていた。
「よく、ハカセは隣で寝てるわ。」
桃が呆れ顔。
「僕は昨日寝てなかったんだよ~まぁ…鼾が凄かったのは喉が痛いから本当に凄かったみたいだ、ごめんなさい。」
兎に角謝るしかなかった。
「早起きに強制的になったから、きょうは早めに出るわよ!」
いくみに仕度を促されて僕とハカセは準備を急いだ。
いよいよ強盗団の居る洞窟に向かう事になる。