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「キラーがチフィと固まってるから桃は雑魚2の方にいくよ!」
桃が槍で雑魚2と。
「桃だけじゃ、不安でしょ?」
すずかも一緒に。
「外野の結果は俺には関係無い。キラー、お前の魔法と言うのを俺は見たいだけだ。そして殺す!」
チフィの言葉に僕は一瞬怯んだのだが…
「ヒツバーと斧持ってたニフエイだったっけ?あの二人は強そうって思ったけれど、君は存在感もなかったからなぁ。」
わざとらしく強がってみせた。内心気持ちがぶるぶるしていて何かを言わなければ恐らく無理だと思える。
僕は一か八か鉄パイプを縦に振った!
しっかりと何かが出たのは見えている。
いつもなら、これでチフィが倒れてくれている筈なのだが、チフィは隣にいた雑魚3を盾にした。
「チフィ!お前仲間同士じゃ無いのか!」
味方同士で隣に居た奴を盾にするって卑怯な事をしたチフィに憎悪が増した。
「仲間さ!私の為に盾になるな!キラーよ、その魔法ってのは凄い効き目だな。頭に当たれば即死か。」
笑いながらチフィが剣で向かってきた。
なんとか鉄パイプで剣を避けたのだが、僕の魔法には弱点があったのを今実感した。
接近戦では魔法が使えない。
そうか、今迄は完全に距離を措いていたのが、ここにきて初めての接近戦って事か。
最初の頃の石を打つのもできないし。
距離を離しておきたい。チフィに気付かれる前に……
ただそれだけを思いながら再びチフィと対峙した。