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「ビクビクしてないで早く仲間の事を連れていきなさい。」
彩希がヒツバーに殺られた者達の味方を呼び出した。
「お前達、あんなのと遇って怖くないのか!俺達の仲間が一瞬で……」
泣きながら遺体を見ていた男達が聞いてきた。
「他人の魔法を見るより自分達が強くならないとこれからは無理だよ。冷やかしているからヒツバーが出てきた時にすぐに殺られちゃうんだ。アイツは前にも見たけれど、美女だけれど嫌いだし。」
「キラー君、最後の感想は要らない。」
彩希に突っ込まれた。
「じぁね。もう付いて来ないで下さい。私達の戦闘を見たいなんて、そんな身勝手な振舞いはしないで!」
朱音がなかなか辛辣な言い方をした。
「朱音、ちょっと怖い。」
すずかの言ってることに同意。
「いよいよ6階に向かえるわよ。守衛の人達が随分ここで増えているし。」
いくみが守衛の話をしたが、先日のブシャーが来た時に壊滅された為に人員を増やしたらしい。
「6階って言ってもまだメインの通りはかわらないね。」
ハカセが盾を構えながら先頭に歩いている。
「お前達がヒツバーお気に入りの奴等か。」
重低音の声を響かせて大男が剣を携えて出てきた。
「俺はダーメイマー。ヒツバーと仲間だ。と、云うわけでお前達を殺す!」
いきなりかよ!
「まだ他に3人居るけれど、そちらは雑魚の皆さんで宜しいわね。」
彩希がまた…
「だめ、今は。」
色っぽい声を出していくみが雑魚の一人にナイフを投げた。肩に当たり怯んだ処を鉈が…
「私もたまには出てくるのよ。」
すずかが相手の返り血を浴びて………
「すずか、怖い~桃も行くよ!」
槍を構えながら相手と距離をとる。
「なんだ、早いな。1人殺られるなんて。」
ダーメイマーはまだ剣を構えただけだが、明らかに他の奴等と雰囲気が違う。
「これは大変なのが出てきたよ。でも、僕も盾を1つ新調したからね!」
ハカセが盾を両手に構えながら見ている。