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「…キラーが焼いたから、売れないみたいね…」

すずかがカタツムリの遺体を見ながら、いくみと話してからの……僕に言ってきた言葉が、今の言葉だった。


「残念だけどね…生肉じゃないと無理みたい。キラーちゃん、食べたら?」

いくみがタブレットを見ながら話す。

カタツムリは焼いたから、売却出来ないのはまぁ…しょうがないとする。

けどさぁ、流石に今迄戦っていたのを食べるのも、気が引けますが……


「あら!キラー君でも、そんな感情があるんだ!もっと冷たい性格だと思ったわ。」

彩希さんには言われたく無い、冷たい性格……


「別に私と比べてないわよ?全くキラー君は何をそんな考え方をしてるのよ?どう考えたって私に近い訳なんか無いんだから!」

どうやら彩希は自分の冷たさを理解しているみたいだ…


「そんな事より、この先にあるのは両方共扉って事よ…」

朱音が言う通り、数メートル歩くと正面と右側に扉があるのだ…

そう、何方に向かうにも扉を開けないと進めない。


「今の状況から、カタツムリって扉開けられたのかな?」

桃の素朴な疑問はすぐに解決した。


「…ここの扉は触れるとすぐに動く扉ね。ホラっ!コボルトが出て来たし……」

すずかの言う通り、扉は軽い。

問題はそれでは今は無いみたいだ…


「オイっ!此処は何処だ?俺達は街に戻りたい!!」

どうやらコボルト達は僕達に敵意は無いらしい…


「街迄なら、この先の扉を開けて…右側に向かえば十字路があるから左側に向かって……扉を開けて道なりに進めば着くわよ!迷子なの?困ったわね…」

いくみが簡単に説明をした。


「ありがとう。俺達の道を分かっていた奴が倒されたから、道が分からなくなったんだ。」

コボルトの一人が仲間を抱えている。


コボルト達は10名程の団体なのだが、静かに教わった通りに向かって行った。


つまり、戦闘で倒されたら連れて行かないといけないと云うのはこんな大変な事なのだ…

と、いうのを実践しているのを見た訳で……


「僕達もいくみだけを頼りにしていると、迷子になるかも知れないって事だよね…」

ハカセがそんな事を言うと、


「ハカセがしっかりと、いくみを守れば大丈夫よ!あっ!ついでにハカセが倒されたら、運ぶ人が大変だから無駄に倒されても知らないからね!」

彩希…

まぁ…みんな倒されなければ問題無いって事を解釈しておこうか…


僕達も本当にいつ倒されてもいけないのはよく分かる。

まだ序盤でこの厳しさなのだ……

この地下迷宮がどの様な場所なのかを、全く理解出来ていないみたいである……



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