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「キラーさん!ハカセさん!!朝です!!!」
いつもと羽角が違う起こし方をしてきた。
「今回は腹から声を出す気力で!!」
どうした?羽角??
「ビックリして、僕はベッドの上の場所に頭をぶつけたよ!!」
ハカセ……
コントじゃ無いんだから……
ベッドから落ちなくて良かったと思うか……
「夜にミアータさんに言われて、声を大きく出す事に専念しました!!」
羽角君?
凄い事に専念したな…
ミアータも謎だぞ?
「私は羽角殿に一人一人起こすよりも、大声で起こした方が良いのではないかと思っただけだが………」
ミアータは一つの提案したのね…
結局そのまま羽角は女性陣を起こしに向かった。
「キラー君さぁ……羽角君に何を言ったの?いきなりデカい声を出させて……」
彩希が朝からなかなかの機嫌で……
「キラー!羽角に何を吹き込んだの???」
朱音もなかなかの機嫌で…………
しかも、何故僕に??
結局朝の起床方法は不評であるのだが……
「キラーさん!やっぱり腹から声を出すのは良い事ですね!!朝から清々しくいけますよ!!」
結論から言えば……羽角だけがご機嫌だな……
結局地下迷宮に向かう事になるのだが、まだ全然進んでいないのだが今回は無理をしない事を重点において向かうのだが……
「敵っさぁ、カエルだけだよね。あとはまだ世間的には冒険者扱いな気もするし…」
桃が言っているのだが、本当にカエルだけなのだ…
後は襲撃されてばかり。
「って事はだよ、この地下迷宮って場所は治安が芳しくないって事かな?」
朱音がそんな事を言うのだが、
「私は序盤を狙って襲撃するのが多いんじゃないかな?相手もそれ程強くないし、そのお金で宿泊とか食事に使おうとしてるよね……」
彩希が言う通り本当に初心者をカモにして生活している様なのが複数居るみたいなのは確かだ……
「あぁ、君達はこれから入るのか!その通りだぞ!!此処では強盗は即座に倒すのが適切な判断だ!彼等は文句を言えないからな!正当防衛だ!!」
よく分からない今、入り口で初めて会った団体に言われた。
『正当防衛』を前面に出して、大勢を倒すのは少し良い気分では無いのだが……
「これからはまだ強盗が多いって事かな?嫌だなぁ……」
いくみが言うと、
「速攻で倒すしかないみたいだ…何しろ相手は奪いに来ている訳なのでな…」
ミアータが冷静に言うのだが、なかなか敵扱いにするのも難しい…
「その都度臨機応変に行きましょ!結局悪い奴は私は倒すしか出来ないから!!」
彩希はその様に言いながら、一旦自分の刀を確認した。
「キラー君は鉄パイプだけだけど、刀は前回の事で刃が大丈夫かを確認しただけよ。」
彩希さん?
それは昨日の段階で確認するのでは……
「そうよね……何しろあまり使った事が無くて、今……ふと………」
彩希言いながら右隣のいくみを見た。
「あたし?彩希が言ったから見てみたの!!刃が折れてたら大変だけど、そんな事あるのかな?」
いくみにいたっては、準備とかそんな問題以前の話しみたいである。
「次回からは全員で道具屋で診てもらった方が良さそうだ。」
ミアータ……『診て』って…
僕達が病気に近い言い方ですな……