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「いくみ、ありがとう……いつもクールビューティな私とした事が、熱くなってしまったわ…」
彩希はクールビューティキャラだったのか?
確かにクールと言えばクールか…
「キラー君はクールビズよね!」
彩希さん?
服装ですか?
装備買ってくれよ〜
「キラーちゃんは魔法使いだから要らないでしょ?」
いくみさん…
実際だよ?
魔法使いだから装備は要らないって事は、無いと思うのですが…
「相変わらず相手を完全に放置しているのは凄い神経ですよ…向こうも呆然としてますが……」
ミアータも呆気に取られているのかしら?
「ミアータ!!気になったら、相手を攻撃して良いんだよ!ウチは決まりとか無いから!!!」
桃……
そうか、確かに決まりは無いのか……
「あ、あぁ…私もまさかそんな受け答えが返ってくるとは……」
なんかミアータが動揺していたりする…
「ミアータ、これでも相手の事を気にしているから大丈夫なのよ!それが私達のチームワーク!!」
朱音が言いながら相手の前列に再び薙刀を足元に薙ぎ払う。
ギャァァァ!!
2名程脚を完全に負傷している…
「キサマ!!」
言いながら朱音に向かって剣を振り下ろす!!!
「私もようやく解りましたよ!」
ミアータが朱音を守る様に相手の右腕付近を斬り落とした。
ウワァ!!!
再び絶叫と言うか、悲鳴に近い声があがる…
「僕もそろそろ!!」
羽角が前衛のすぐ後ろに立っていたコボルトに斧を殴りつけた!!
ギャ!!!
小さい悲鳴でそのまま倒れた!!
「羽角君も随分と力が付いたよね!やっぱり荷物持ちって大切だ!!」
彩希……
一応毎晩羽角は筋トレしてたよ……
「えー??腕……ヒョロヒョロだよ……」
いくみがマジマジと羽角の腕を見る……
ヒョロヒョロです…
ヒュンッ!!
「私も見てるだけでは無いので……」
小春の矢が後方に居るコボルトの喉元に突き刺さった。
「あら……小春にしては残酷ね…声も出せないで……」
すずかがすぐさま小春にやられたコボルトの首を鉈で斬り落としたのだ……
今……凄い血だらけの光景が広がっている…
「そろそろ仲間の死体を表の街迄連れて行って生き返らせてもらえば?」
いくみが残っているコボルトに言うと、
「街?バカか?もっと下にあるだろ?」
よくわからない事を言いながら、コボルトは仲間の遺体を抱えて退散した…
「ハァ……一体どれぐらい倒したんだろ?腕がビリビリしてるわ…」
朱音が右手を軽く振りながら話す。
「街じゃなくて、下にって話しをしてなかった?何か意味が色々出てきそうで分からないけれど……」
彩希が言う通り表の街には向かわないみたいである。
「これはまだこの地下迷宮の秘密が沢山あるみたいね……」
いくみもタブレットを見て調べているみたいであるが、特に何も検索に引っかかる事が無いみたいだ……
これからまた大変な事がありそうである……