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結局全員で入ったら、関係無いのなら代表者だけって事で、いくみと朱音の売店売却要員が聞いてくる事になった。
「キラー君、あの二人を『売店売却要員』って言ってるのね?」
ヤバい……彩希に聞かれてしまった!!!
「いいえ……そのままだから……」
彩希が笑っている。
確かにあの二人に聞かれたら、怒られるわ……
暫く僕達は外で待機していた。
いくみと朱音が中の人にお辞儀をしながら出て来た。
「えーとね、色々聞いたよ!必要か分かんないけど。」
いくみが全員を集めて聞いた事を教えてくれるらしい。
「先ず、生き返るのは本当みたい!!なんだけど……」
いくみが口籠る。
「やっぱり確実に生き返る訳じゃないみたいなのよ。その人が生き返るかどうかは、分からないんだって!」
いくみさん?
何それ??
分からないってのが、分からない!!
「そうよね、いくみが聞いている時に同じ事聞いていたけど、本当に生き返るかの保証は無いみたいなの……」
朱音の顔も曇る……
「次に、あまり時間おいちゃうとやっぱり無理だったり他に粉々だったら無理だって!!」
いくみさん?
気のせいかしら?
無理ばかりな気が……
「でしょ?根本的に生き返るって事があり得ない事だから、難しいんじゃない??」
朱音はその様に柔軟な考え方で割り切っているみたいだ。
「それで、金額は??後、失敗したらどうなの??」
彩希が結構大切な事を聞く。
「値段はね…なかなかするのよ……当たり前だけど……それで、前金制なんだって……失敗したら返金無いみたいだし……」
いくみが不安そうな顔をする…
「結論から言えば、死ななければ良いって事で良いかしら?」
すずかが色々聞いた後の答えを出した。
「そうだねっ!死ななければ、来なくて良い場所だし、必要無いから!!」
朱音が気持ちを切り替えた表情で全員を見廻す。
「死ぬ前に、ミアータに怪我を治してもらえれば大丈夫だよね!」
桃がミアータを見ながら、話す。
「……そうだ!!私は生きていれば治すのは問題ない!怪我もしない事が先決だけれど……」
ミアータの言う通りである。
全員無事に毎回戻る事が大切なのだ……
今迄当たり前に出来てはいたのだが、此方ではあのカエルを見た時から焦りが出てしまった気がする………
「じゃあ、話しも終わったし、ご飯に行くよ!!」
相変わらず桃は切り換えが早いなぁ……
また沢山食べるのだろうけれど、今回は先にしっかりと用件を済ませた事に桃は随分と満足そうである。
「それは当然でしょ?蘇生協会って謎の場所を知っておかないと、いつ何がおきてもおかしくないんだから!!ねぇ!ハカセ??」
桃さん?
ハカセにいきなり振ってもね…
「そうだよ!桃!!僕がまるで死ぬ人みたいじゃんか!!」
ハカセの言う通りである……