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「そ、それ!それがさぁ、でっかいカエルなんだよ!!」

ハカセ……しっかり説明をしろよ!!


と、その時に後ろから


「お前達!!そんな場所でトロトロしてんな!!クズが!!!」

屈強そうなマッチョ系の男5人が僕達を怒鳴りつけ、T字路に向かってしまった……


先ず、此方としては説明する間も無く怒鳴られて追い抜かれた訳で、知っているのなら教えてやれよ!とも、思うでしょうが言葉も出す間も無く素通りされてしまったのである。


さて……彼等の運命なのだが…


マッチョの男5人があのピンクのビョン!と伸びた舌に、一瞬で消え去ってしまったのである。


「……最後の言葉も出なかったわね…」

彩希が静まりかえる……シャレでは無く、この道であのカエルが物凄い事をしたのを目の当たりにして、ようやく振り絞って出した言葉であった。


「例えば、ミアータ……こんな時は治療出来るの?」

いくみが謎の質問をしている。


「本体が無ければ、治せる事は無い。もしもだがカエルの腹の中で生きていられるのなら腹から出れば治せる可能性はあるのだが……」

ミアータの説明は良く分かった。

簡単な事だ。生きていればミアータが触れたら治せるのだ。

死んでいたり、存在が無くなれば治せないって事。


「キラー殿、あのカエルは遠距離からの対戦では厳しいみたいなのだが、キラー殿の火の魔法が一番効率も良さそうなのだが……この両極端な構図をいかがしようか……」

ミアータとしては僕の火の魔法を……遠距離攻撃同士だしなぁ……

ついでにあのベロ速いんだよ………


「あの………キラーさん、アタシと一緒じゃ駄目ですか?」

小春が上目遣いで僕を見る…


「小春!!キラー君が違う事考えてる!!勘違いが激しいでしょ!!」

彩希がカエルのベロより速いなぁ……

いやいや、本当に勘違いしてたよ!

えっ!?一緒に??いいの???

みたいな……


「なんでこの人は、こんな大変な局面でそんな事考えてるんだか……」

いくみに呆れられた……


「それで、もう無駄話はよろしいかしら??小春、作戦はどんな感じなの?」

朱音が冷静に切り替えた。


「……は、はい!!以前のみたいに、アタシの弓矢に向かってキラーさんが火の魔法を当ててくれたら燃えると思うんです。問題は中の人達なのですが……」

小春の提案は何度も成功しているので……小春と性行では無い………


「キラー君、いっぺん死んでみる?」

イヤイヤ、彩希さん!!!死んだら治らないんだから!!


「無駄話が多くてなかなか進まないのよ!ほら、小春がちょっと冷めた顔してみてるよ!!」

いくみに怒られた……


そして、本当に小春が冷めた顔をして見ている。


「ほら、小春!!今ならいける!!」

朱音は何なんだ?長縄跳びの回す人みたいな言い方だし……


僕の事をスルーして、小春が話す。


「カエルを燃やすということは、中迄は燃える事は無さそうですけど、狭い場所の火事……みたいで助かるのはキツそうですよね……」

小春の提案だと確かに中の人達は厳しいと思う……


「別に良いんじゃない?罵倒して自分達で食べられただけでしょ?助ける必要も無いわ……生きていればカエルの口からでも出て来るんじゃない?」

すずかの意見も尤もである。


勝手に出て来るとふんで此方は全員無事になる為に、集中しておかないと、一緒にカエルの中に入る事になってしまうのだから……




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