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「ハカセ!ちゃんと前を見てよ!!何で壁見てるのよ!」

朱音が小声でハカセに言うのだが……

結構響いてるぞ?


「壁が出っ張ってると、イザとなるとぶつかれば痛いじゃんかぁ…ちゃんと見ておかないと…」

ハカセはみんなを守るよりも、自分を守ってるのか?


「大丈夫だ!ハカセ殿、死ななければ治せる!!」

「いやいや、ミアータ!怪我もしたく無いんだよ!!分かんないかなぁ……」

ハカセがミアータに慌てて訂正している…


「毎回だけど……此処を曲ってすぐに何か居るっぽいのよ?何なの?この緊迫感の無い空気……」

言いながら彩希が刀を構えると……


全員がようやく戦闘態勢になった。


まぁ…構えただけなのだが…


「いい?右側に居るのが、何なのかを確認しないと駄目だからね!」

勿論いくみの言う通り、全てが敵な訳でも無いのでこの状況が非常に難しいのだが、今の状況が行動をする事に本当に大切な準備なのである。


「ほら、ハカセ!!スッと行く!!!」

彩希に背中を押されて、ハカセがT字路の真ん中に立つ……


「うわぁ!!!」

ハカセがすかさず戻るのと同時に、理由のわからないピンク色のゴムみたいのがハカセがT字路の真ん中に居た場所へと飛んで来た。


……勿論ハカセは戻った為に大丈夫なのだが…


「……何?あれ?気持ち悪いの……」

いくみが押し殺した声で、ハカセに聞く。


「……カエルが居るんだよ…カエル……なんかで見た事ある大きいカエル……」

ハカセがカエルみたいな目をギョロっとさせながら、言ったのだが……


「えっ!じゃあ、あのピンクのは……ベロ??」

桃がすぐさま理解したみたいだが、僕も言われてみればって感じで……


「じゃあ……あれでハカセをハエみたいに捕らえようとしたのか……ハエみたいに。」

朱音の呟きに、


「朱音!!それじゃ、僕がハエみたいじゃないか!!でも……あれ危ないぞ!!」

ハエ……嫌、ハカセが既に戦意喪失してたりするのだが……


「キラー!!今の僕をハエ扱いしなかったか?」

ハカセにツッコまれるとは……


「ゴミ!!、じゃなくて…ハエ!!うるさい!!」

彩希がもっと酷い事言ってるし……


「キラー、彩希って酷く無いか?僕をハエとか……挙句にゴミ扱いって……」

ハカセが急に僕に同情を求める……


「ウジウジ言うな!!ウジ!!!」

いくみの方が更に酷いな……


「それで、まだ見えないけれどその問題のカエルはどんなのよ?ウジ虫さん…」

すずか……


「本当だよ!すずか!!いくら『さん』を付けたって、ウジ虫さんって酷く無いか?」

ハカセが随分と頑張って反論しているが……


「早く説明しなさいよ!ゴミ虫さん!!!」

彩希……

どんだけハカセの扱いが酷いんだよ………



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