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今までの戦闘後なら一度戦えば即座に戻る事しか考えなかったのだが……


「此処で戻るってさぁ……そこに見えるし…」

彩希が言うまでもなく、目と鼻の先に入り口であり…出口が見えるのだ。


「まさかこんなに早くから戦闘になるとも思わなかったけど、みんなしっかりと倒せたからね!」

いくみが言う通り、朱音と僕とミアータ以外で一挙に倒せたのである。


「ゾンビって、まだ沢山出て来るのかな?死んでる相手を倒すってのが感覚的に無いからね……」

朱音が倒した場所の地面を見る。

すっかりとゾンビの遺体は土と同化しているみたいである。


「生きてる人間を倒すのは、何となく気が引けるけど、ゾンビって遺体が動いているだけだから何となく悪者を思いっきり斬ってやった!……みたいな感覚だよ。」

あの時の彩希の刀の速さは今まで見た事が無い程速かった。


「彩希とあたしは今まで斬る時に、縦から振り落としていたでしょ?今回の彩希は横に斬り落としたからねぇ〜」

いくみが言いながら、自分の刀を見る。

彩希といくみは自主トレの成果とか何も見せてはくれなかったので、今回のが自主トレの成果を見せつけた感じである。


「ねぇ、ミアータ!!オークもゾンビだったの??」

桃がミアータにたずねると、


「あぁ…オークにもゾンビは居るみたいだ。それよりも合間合間に響き渡るかけ声が先程より響いてるな。」

ミアータが冷静に、それ程遠く無いであろう場所からの声を気にしたみたいである。


「その声なんだけど、明らかにもっとさっきは複数の人が言ってたよね。他の人は……」

不安気な顔を朱音がしているのだが、明らかに人の声は先程の人数より減っていそうな気配である。


「うん、悲鳴ってよりも叫んだまま……何かあったよね。」

桃も心配はしているのだが、桃が言っている間に叫び声が聞こえた後は……

聞こえなくなってしまった。


「そうか…どうやらそんな遠くでも無いみたいだし……無理そうだったら逃げるの前提で向かってみた方がよさそうね…」

いくみがちょうどもう少し先に何かが居るみたいな事を言いながらも、そちらに向かおうとしている。


「いくみ!余程の事が無ければ、あんな大声は出ないって事よ……要は、そんなにこれから私達が向かおうとしている場所には、危険があるって事だからね!注意しながら、上手くハカセを使って!!」

彩希が言うまでもなく、明らかに何かが居る方向へと向かおうとしている。

それをいくみがハカセに向かって盾を構えながら先頭を歩く様に促した。


……何かが居るのは分かる。

ちょうど真っ直ぐ向かえばいいのだがT字路に差し掛かる場所を右側に曲って、前方を僕達はジッと見たのだ………




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