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「あのさぁ、地下迷宮と洞窟の違いが分からないんだけど、何なの??」
桃が随分と漠然とした質問をする。
「多分だけど、地下迷宮って名前があるんだから人工的な場所で、ミアータが居た洞窟は天然物って感じで良いんじゃない?」
いくみが桃に教えていたが、僕もいくみの案で同感である。
「ふーん…じゃあ此処は養殖物って事でいいんだ!」
あの………マグロじゃ無いんだから天然物と人工的なのを、養殖って…
地下迷宮を養殖扱いって……
「どんだけお腹減ってるのよ!後でミアータにどれが食べられるか聞いてごらん!」
彩希が呆れ顔なのだが、最後はミアータに丸投げ……
「ミアータじゃ、虫しか案内しそうも無いから嫌だ!!」
桃さん?
ミアータが案内したのは、ダンゴムシだけだよ……
可哀想に……
地下迷宮とはいえ、此方もしっかりと灯りがあるので歩行には問題無さそうだ。
「でもさ、もし真っ暗の中での探索になったら気を付けないとね。暗闇に便乗して触りそうなのがいるから!!」
彩さん??
そんな悪い奴がいるのか!!
最悪じゃ………
えーと……
彩希なら分かるが、いくみも桃も一緒に僕の顔を見る。
「僕が何かしました??」
恐る恐るたずねると。
「これからするんです!!」
桃さん?
随分と酷い事を平気で言いのけやがる……
「犯人はキラーちゃん!!って事で!!!」
いくみさん?
僕はまだ触って無いけど…
しょうがないから触っておくか……
「ね!やっぱり危険よ……」
彩希が女子全員に言うと、
「大丈夫!キラーは私の事苦手だから!!」
朱音の言い切りも怖い……
「……そうね…、私もそれ程キラーに好かれて無いから大丈夫ね……」
すずかさん?
僕はそこまで言われなくてもさぁ……
「と、なると……やっぱり小春が危険よ!変態だし!!!」
返す返す、彩希の言葉に猛毒が含まれてるわ…
しかも、何故小春が危険??
「危険よ……何しろキラーちゃんが幼気な女の子を襲うのは頭に思い浮かぶ事だから……」
いくみも相変わらず危険な猛毒をもっといるわ
結局明るいので、今のところ襲わないで大丈夫かと……
「キラーってさ、冗談に思えて、本気だったりしそうなのよね…」
朱音が警戒する様な視線で僕を見る……
そこまで酷いとは思って無かったのだけど、こんな事ばかりいわれるし他のメンバーはどうなのよ?
「キラー君、ハカセと羽角君はチェリーでしょ?以上よ……」
なんだその、話の終わらせ方は??
彩希ってそんな事ばかり言うよね……
結婚してたら大変そうだ…
「大丈夫よ!気が付いたら死んでるから!!」
彩希さん?
何処まで本気で言ってます???