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「あのさぁ、いくみを無駄におこしたんだからきょうは面倒だよ。全く……何なの?」

桃がハカセを睨みながら、怒っているのだが……


ここはホテルをチェックアウトして、町中に出たばかりの場所である。


「キラー君、何なの?そのニコニコは??」

彩希にいきなりバレてしまったのだが……


「怒ってる桃が可愛いとか、ふざけた事を言ったら本日のご機嫌が最悪の女王様が余計に荒れるわよ…」

なんだよ、彩希は……

完全に僕の事を把握しているし……


「えっ!またキラーは変な事考えてたの?」

イヤイヤ、桃さん?変な事は考えて無いです!

本当です!!


「そうだよね、キラーちゃんは桃の怒ってる顔が可愛いって事だけだよね!………全く、バカじゃないの?」

いくみ様の本日のご機嫌は大変な事になっている。


「……ハカセさん、やっぱり謝らないときょう一日中辛いですよ…」

羽角が小声でハカセに言うが…


「ハカセ!羽角君に言われてから、まさか謝るとかしないでしょうね?」

いくみ様が……

しかも、ハカセの逃げ場が一切無くなる物凄い技を繰り出した。


「…い、い、いくみ様!!申し訳ございませんでした!!」

よく分からないが、ハカセが土下座でいくみに謝ると……


「あたしさぁ、土下座とかする人とか、させる人って嫌いなのよね…」

あらら…余計にいくみ様を怒らせているみたいである。


「そうそう、私も!よくさぁ土下座しろ!!とか言うのあるでしょ?言うのも聞くのも嫌い〜何なの?って感じ。」

彩希が上手く話しを少しずつ軌道修正してくれている……


「……いつまで座ってんのよ!腹立つなぁ…」

いくみの視線に、未だ土下座をしていたバカ(ハカセ)を睨みつける。


「……何でハカセさんまだ地面に顔を付けて…いい加減、止めてくれないですかね…」

羽角が僕に小声で言った時に、


グググ、グー!!


「あのバカ寝てるよ!!」

朱音が思わず大きな声で言ったのだが、


そのハカセは土下座の体勢で頭を地面に付けながら……

本当に寝ていた……


「もうさぁ、反省のフリならする必要なんか無いんじゃないの!!!」

遂に、いくみがキレてしまった。

普段、そんなに怒らないぞ?

全く、ハカセは……


「怒られながら寝てるのと、怒っているいくみの顔を見て、可愛いって思っているキラー君も、なかなかの問題だよ?」

だーかーらー!!

なんで彩希はそのまま僕の事が分かるんだよ!!


「キラー君!!そこで、寝てるキラー君の子分をおこして!!」

いくみに僕の子分扱いされるハカセって…


「ご、ごめん!目が勝手に閉じたんだ………」

ハカセが途中迄無駄足掻きをしていたのだが、ストップした。


「すいませんでした…寝てしまいました。」

ハカセ、それでも君は怒られるぞ!!


いくみのこの後に怒っている様子は、敢えて伏せておこう……

何しろ、チェックアウトしてから、ずっと怒っているのだから…………




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