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「なんか……」

ハカセが呟く……


「今迄の寝る場所で一番辛いのはなんだろ??」

ハカセが今回の宿泊場所で文句を言い出す。


今回は安い場所にしようとの考えで、僕達も安い宿泊場所に入ったのだが、寝てからほんの30分も経過していないのにハカセだけが文句を言っている。


「だってさぁ、皆んな気にならないの?このベッドの横だけ木でさぁ……邪魔なんだよね…」

ハカセの言っているのは、ベッドの両サイドに木製の柵みたいのがあるのだが……


どうやらハカセだけこの柵に触れるらしい……


「ハカセさん、そこそこ幅はありますよ?ぶつかります??」

羽角がハカセの寝ている場所を見ると、変な横向きなのだ…


「僕は真っ直ぐ寝たら、苦しいから横向いて身体を曲げて寝たいんだよ!ほんとさぁ……ぶつかるんだよね…」

ハカセが文句ばかりである……


「ハカセさん、シェラフがありますから床で寝て下さい!」

羽角の最終判断は、シンプルで正しい。


「もう、本当だよ!枕だけ使って寝るから踏まないでよ!」

あまり怒りを前面に出さないハカセが、あのトイレ事件以来の怒りモードに突入したのではないだろうか?


結局ハカセだけ床がシェラフを使い寝て、そのまま朝を迎えた。


「みんな!早く起きよう!!床が硬くて辛い!!」

えーと……ハカセが起こしたのは理解出来た。

でも……まだ、朝かも知れないけど、まだ暗い朝じゃないか?


「きょうは早出だ!みんな気合い入れて頑張るぞ!!明日はもっとマトモなホテルに泊まろう!!」

ハカセ……

相当辛かったんだな……


ドタドタと女子の部屋にハカセがお越しに向かった……



暫くして……


「それで?」

早過ぎる起床にいくみが怒ってます……

僕達の部屋に、いくみだけ来ての最初の一声でした。


「ベッドをさぁ……ちゃんと見てないの??」

いくみが思いっきりハカセに怒ってます…

ベッドを?


「ホラっ!!前と後ろのロックを外せば下にたためるでしょ?何を騒いでるのよ、寝れないからって!!」

いくみが、ササっと、ベッドの柵を倒した。


固まるハカセ……

イヤイヤ、僕も羽角もだ……

ミアータは普通に見ている。

結構こんな時は傭兵って感じだな……


部屋を出る前にいくみの一言


「あと2時間は寝るから!!」


この言われ方だけで、ハカセの怒りは一瞬で消え去り、いくみの怒りが一瞬で芽生えたみたいである。


「ま、まぁ…あと2時間、寝ようか…早出は中止で……」

弱々しい声でハカセが、柵をたためたベッドに横たわった……


朝にまたいくみに怒られるぞ!!

助けるの難しいからね……



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