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「結構さぁ、さっき並んでた人達が多くない?」

いくみが食事をする場所をみつけながら、呟く。


「やっぱりさぁ、並んでお腹空いちゃうんだよ!それなのに、地下迷宮って名前からして食事出来なそうな場所には行けないんじゃない?」

桃の食事が出来なそうって事は、僕も同感だ。

みんな地下迷宮ではどの様な食事をしているのだろうか?


「食事は本当に、この前の此処に到着するまでに困ったからね…今度からは少しは食事出来るのを持って行こうか?パンとか…」

彩希が言う通り、空腹は何気に辛いし僕はダンゴムシを食べる気も無かったので持って行くのは賛成である。


「うーん……イザとなれば現地調達が毎回美味しそうには見えないから当然か!明日からは持って行きましょ!!」

朱音も賛成なので、別に誰も反対する者も出る筈も無く、確定されたのだ。


「あ、桃…、自分の食事は自分で持ってよ!!」

いくみが笑いながら桃を見る。


「そうね……桃のだけ重そうだし…」

すずかがすかさず追い討ちをかける。


「分かったよぉ……自分で持てるだけにするからぁ………そこにあるリュック買って!!」

桃がちょうど目の前に売っているお店のリュックを指差す。


「かなり、入りそうだけど……まさか全部食べ物入れようとしてる?」

彩希の問いに、


「勿論!!」

桃は即答した。


結局かなり大きいリュックを桃は買って貰い満足そうな笑みを魅せた。


さて……

食事なのだが、勿論先程の話し通り肉を食べる為に昨日とは違う場所へ向かった。


やはり肉を食べる為のお店の方が、先日のお寿司屋さんよりも混雑していた。

何しろパワーを求めている為なのだろう、やはり食事にも偏る傾向がある。


「お寿司はさぁ、『おめでとう!』なのよ、お肉は、『これ食べて行くぞ!』なのよ!!」

わけのわからない理論で桃が話していたのだが……


「後は、味に集中したいから!」

桃の持論に付いていくのは大変だ。


「そう?分かり易いじゃない。食べるから話しかけるな!って事でしょ?大丈夫!放っとけばいいんだから!!」

彩希の対人関係の割り切り方も、理にかなっている……


「メンバーの個性が強いから、みんなのまとめ役が欲しいのよね…」

そんな事を言っている、いくみが一番のまとめ役な気もするのだが……


「あたしはね、責任が嫌なのよ。自分の事以外で気を遣うのが集中出来ないから。」

いくみにしては珍しく自分の事を下に見ている気がする。


「ホントね、いくみがリーダーでもおかしくないのに。勿論私はみんなの事なんか迄気を遣う事は無いわよ…自分の事は自分で頑張って、余勢で私を守りなさいって感じ…」

彩希もまた、面倒な……


「キラー君はリーダー向きじゃ無いしね…女子は全員服を脱げ!とか、変な事言いそうだから。」

あの………

彩希さん?

私……その様な事は言わないと思うのですが……


「あ〜キラーちゃんなら、怪しい!!」

いくみが更に便乗してくる……


怖いメンバーだ……



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