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「それで、キラー君はぐっすり眠れたのね?」
彩希の言葉でご理解出来るのだろうが、ここは細かく説明しておきます。
現在、既に朝のチェックアウトを終了して宿屋の前に全員居る訳でして……
なんとですね…
みんながそれぞれ自主トレをしている最中に、既に僕は宿屋で暫しの休息に入ったのですが………
そのまま、朝になりました……
それを言わなきゃいいのに、ハカセがみんなに言うから彩希の詰問となっております。
「詰問じゃなくて、質問よ!自主トレなんだから、別にやらなくても問題は無いし、次の戦闘で役に立ってくれたら誰も困る訳でも無いでしょ?」
たしかに彩希の言葉にはその意味はあるのであろうが……
みんな頑張っていたのに、寝てたの?みたいな空気感が物凄く漂っています……
「やっぱりねぇ…僕も今迄魔法使いとして頑張っていたから、疲れていたんだと思うんだよ!ちょっと一旦身体を休めたら寝ちゃっていて……」
何を言っても、僕の言葉は言い訳にしかならないみたいである。
簡単に言えば逃げ場なんか無い、そんな追い詰められ方な訳でして………
「キラーちゃん、大丈夫だよ!別に怒っている訳じゃ無いから……ただ、ハカセが自分でも頑張っていたのにキラーちゃんが寝てるのは、気になっただけだから!!」
いくみの言っている事もズキズキと心に傷む言葉だ……
ハカセがなぁ…
とか、言ってもしょうがない!ここは正々堂々と………
「寝てまして、申し訳ございませんでした!!」
謝る。
実際謝っても何も発展はしないのだが……
「さ、行きますか!キラー君をからかっても時間の無駄だし!!」
彩希が笑みを魅せながら全員に言った。
「キラー!別に誰も怒ってないんだからね!ハカセは知らないけど、今迄のキラーが居なければ私達だって生きているんだかも分からないんだから!」
朱音が笑いながら僕に言う。
「そうだよ!キラーが魔法を使えるから助かった事なんか殆どでしょ?」
桃もなんとかフォローしてくれた。
「ハカセさんは、先に寝られて悔しかったみたいですよ!」
羽角!!
それ、本当か??
ハカセが一番イビキがうるさいくせに!!
「羽角!!僕は、静かな状況で寝た……」
ハカセ??
君のイビキは全員が何度も迷惑しているんだぞ??
なんとか一件落着でいよいよ……
と、言うよりも何度も向かうCブロックの奥へときょうは更に奥へと向かうつもりで入っていった……
「キラーの説明が分かり辛いんじゃない?簡単に言えば、今迄より先に進むって事よね?」
すずかさん、それで大丈夫です……