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「じゃあ、これからの時間はそれぞれ自主トレタイムだから!明日に影響を出さない様にね!」
いくみが彩希とお店を出る。
街とはいえ、洞窟の中に住んでいるだけなので全く広さは無いのであるが、それぞれ動きがあるみたいだ。
「彩希さんに、桃ちゃんと一緒にいなさい!って事で…」
小春が桃と朱音の組み合わせで一緒になる。
「あれ?すずかは何処に行ったの??」
「キラーは気が付かなかったの?彩希といくみが連れて行ったよ!」
僕は全く気が付かなかったのだが、桃は見ていたらしい…
美女三人で自主トレってなんかなぁ…
ワクワクしないか??
「キラーさん、あの三人と私達は別物って事で解釈すれば宜しいでしょうか?……と、朱音さんがアタシにおっしゃってとりますが……」
小春に朱音がって…
ふと、朱音を見ると………
これは謝って済む問題では無い気がする……
「大丈夫よ!!向こうの三人が美人で、こっちは美少女よね!!!」
朱音がニコニコしながら、桃と小春に話す。
美少女……
朱音が?
あとの二人はたしかに………
然し、これを言ってしまえば僕は自主トレタイムの実験台になりかねない……
「キラー、もう終わりみたいよ……」
桃が笑顔で僕を見てからの………朱音を見る。
しっかりと怒っていらっしゃる…
「じ、じ、じ、………」
僕はなんとか発しようとしていると…
「ジジイみたいだから黙って独りで練習すれば?感情を前面に出さない訓練!!……みたいな……」
朱音さん?
ジジイ扱いは辛いぞ……
感情を前面に出さない訓練!!
何気にこれからの生活で最も大切な事なのかも知れない……
「じゃあ、僕はこれから訓練するから……」
そんな感じで、僕は逃げる様に……いや!!逃げたのだ。
そりゃ、あの空気感は逃げるって!!
ついでにハカセと羽角の二人が一緒になっている。
………僕だけ、ハブられてないか??
今に始まった事でも無いか……
さて……他のメンバーはどんな訓練しているのだろうか??
そして僕は何処で自主トレすれば??
考えながら、宿屋に一人で戻った……