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「なんかさぁ、彩希といくみが戦闘で頑張っちゃうと桃だけおいていかれた気分…」
そんな事を言い出すと、また桃が凹むのではないかと心配していると…
「大丈夫よ!桃は可愛さで目立つんだから、私なんか解体しかしてないし、最近では何もしてないわよ……気にしていたら、いざって時に相手を倒す気構えがあれば誰も文句なんか言わないわ……」
すずかが冷静に桃のダメダメモードを切り換えた。
「しょうがないからさ、私と訓練してみよ!!あと……」
朱音が言いながら小春を見る。
「アタシは桃ちゃんと一緒に訓練するのも興味あります!」
小春が結局気が付いたら物凄く努力家なのを結果を出して気がついた。
「これでも弓の力が強くなりたいだけなのですけど、なかなか結果に残せなくて……」
小春が謙遜しているが、しっかりと結果を残している。
「桃も上手くキラーを使える様になれば良さそうな感じだよね!」
桃の槍に僕の魔法をどの様にミックス出来るのか、さっぱり見当もつかない……
「あっ!やっぱり??桃も、想像出来ない!!」
桃……
少しは何か考えていたのかと思ったよ…
「そうですよね…アタシはキラーさんに上手く補助をしてもらいましたから成功しましたけど、桃ちゃんの槍とは………??」
どうした?小春??
「………何も浮かびませんでした。」
結構引っ張ってるから、期待してしまったよ…
「やっぱり朱音と桃の長い武器の特徴を見出さないとね!!」
いくみが朱音と桃の間に入ってお互いの武器の特徴を強調した。
「みんなそれぞれ扱いが違うのだから、状況で結果も残せる筈よ!キラー君なんか、最近じゃ見学者みたいなモノでしょ?」
ニコリと笑みを魅せながら彩希が言う。
内心、反論もあるかも知れないがここは桃のヤル気を尊重して役立たずに徹しておいた方が良さそうだ。
実際、役立たずの時が結構あるのが個人的に残念である。
「川の道で、結局本当に敵が出て来なかった!」
桃が川との合流地点で急に言い出す。
「何気にサメは戦闘して無いけれど、嫌だわぁ…」
朱音が言ったが、本当にサメが頻繁に出て来るのだが、一切敵対してはいない…
寧ろ歓迎してもらいたい程である…
「無理よ…トカゲとサメで一緒にカニの食事にさせたのだから…」
彩希……また沈む話しをしてしまった!!
「大丈夫よ!!既に克服しているの!いつまでもあんな感じじゃ、勝てないから!!」
流石彩希である…
じゃなきゃコウモリに勝ったり、カニの対策を考えたりはしないか…