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「流石にさっきみたいな血を見ると……昂ぶるわ……」
あの……彩希さん?
貴女は大変な事になってませんか?
「別の人が攻撃してなったのだと何も無いけれど、私自身がやるとこんなになるのを初めて知ったわ…」
彩希が物凄く問題発言をしている…
「………そうね、ちょっと言い方を訂正しようかしら……悪い奴の血を見ると、悪を倒した感情が昂ぶるみたいわ……」
彩希さん、まぁ……それなら多少は問題が薄らぐと思います。
「でもさぁ、彩希があんな勢いで斬りかかるとは思ってもなかったし、あの一気にズバン!って斬ったのはビックリだったよ!!」
いくみも同じ様に刀を持ってはいるが、二人共揃って相手を斬り落とす事は今迄無かったのだが、まさかの彩希があんな勢いで……
とは、僕も思った。
「いくみもあんな早さでナイフを叩き落とすとは思わなかったよ!おかげで助かったし!!」
朱音が自分自身に向かってきたナイフに反応出来なかったのを、いくみが叩き落としたのも本当に凄かった。
「みんなそれぞれパワーアップしてるよね!桃も槍を新調したから、血を求めてるし……」
おーい!!桃さん?
危険な事言うなよ!!!
「桃はいつでも槍を構えてるのに、動かないし!!」
ハカセ……
君には言われたく無いと思うぞ??
「大丈夫!ハカセは一番動かないから!!だから、動かない味方が欲しいんだよね!!」
なんという前向きな桃なんだか…
「それで、どうする?彩希は着替えたいでしょ?」
すずかが血塗れの彩希を見ながら言うが……
彩希のドレスは赤なんだよね…
まぁそんな色の問題では無いけれど…
「此処で着替えたり……」
「キラー君!!斬り落としてみる?」
彩希さん、申し訳ございません。
「すずか、ありがとう。一旦戻ろうか!さっきの手応えから、私が血を求めているのが危ないから……」
彩希さん!
血を求めてるのか?!!
「多分彩希は……本気よ……」
いくみが冷静に言うのが、また怖いわ……
「一度血を求めると、危険ね…」
すずかが笑みを魅せながら彩希に言う。
「いくみも私と同じでこれからは戦闘にうるさくなるわよ…」
彩希が嬉しそうにいくみを見る。
それをいくみが頷く……
いよいよこの二人が戦闘で危険な事になるぞ……
平常でも危険なのに……