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「ほら!帰るよ!!疲れたし。」
結局彩希が疲れたから帰るみたいになってしまった。
彼女なりの全員への気遣いなのだが、半分は女王様雰囲気があるので……
「キラー君、女王様って何よ!!」
ジロッと彩希に睨まれる。
昨日の帰りとは、全く違うな…
「彩希が元気になったおかげで、いつも通りの動きになれたからね。キラー君も文句言いながら、嬉しそうだから良かったわ!」
いくみが言いながら僕を見る。
これはね…
嬉しいと言わないと川に落とされる視線だね。
彩希が元気になったのは本当だからね!
嬉しいのは本当なので、文句無いです!!
逆に昨日の帰りの空気感が僕は嫌だよね。
本当は今はそれ以上に、あの声の主が気がかりなのだが……
「珍しく帰り道にも何も出なくて良かった!!」
場所は早くも街に戻って、桃が食事をしながら喜んでいる。
いつもの事なのだが、いつもの事を維持するのは本当に大切な事なのを全員が思っている。
「敵が強いし、あの声が……」
朱音が言っているが、僕には『あの声』がちょっとエッチな気分に……
「キラー君、だから朱音と仲良く出来ないのよ。」
彩希さん?
僕は朱音と仲良く無いのかしら??
「そんなに仲良しじゃないよね!」
力強く朱音に言われると悲しいなぁ…
「キラーちゃんはいつも下ネタばかりだからね…ハカセも軽い下ネタでも言えれば少しは明るくなるんじゃないの??」
あ……いくみがハカセに無茶振りしてるし…
「イヤイヤ、僕だって軽い下ネタぐらい言えるよ!
」
ハカセが無駄に自分にハードルを上げてないか?
そんな全員の注目の中ハカセは……
「うどん屋さんで、金玉うどんって間違えて言ってしまった…本当は釜玉うどんって言うんだよね…」
ハカセの言葉に………
無駄に沈黙が……
「なんか最低……」
すずかに言われるって……
漢字は似てるけどさぁ……
女の子の前で話すネタじゃ無いよね……